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トップが語る、「いま、伝えたいこと」

このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
毎週月曜日定期更新
2015年6月22日
聖書と古事記 (※舩井勝仁執筆)

 5月に旅したイスラエルのことを、さまざまなところで話したり、記したりしてきました。このところ、聖書への探求心は深まるばかりで、毎朝15分〜20分ぐらい聖書を読んでいて、いま新約聖書を読み終えて旧約聖書の「申命記(しんめいき)」まで進んできました。

 私はこれまで3度に渡るイスラエルの旅を経験しました。2度目と3度目の旅の案内を友人の赤塚高仁さんに託せたことを、思い出以上の尊い人生の経験として、また私自身の新しいターニングポイントの機会を与えてくださったものと感謝しています。
 2度目の旅で聖書に興味を持ち、今年行った3度目の旅で聖書が近づいてきてくれからです。
 ユダヤ教、キリスト教、イスラム教などの一神教は、砂漠から産声をあげた宗教です。 砂漠という風土は、厳しい自然環境の最たるものでしょう。日照りが続いただけで人は死んでしまいます。そこに『神』の怒りに触れない生き方、即ち『神』と共存するという考え方に大きな説得力があったのでしょう。これらの宗教がいま世界の主流になっています。
 それ以外にも、世界にはさまざまな宗教や神さまが存在しますが、それぞれの風土にふさわしい宗教が生まれたのでしょう。

 仮に、この世界を唯一絶対の『神』が創造したのであれば、私たちの住む日本にも、唯一神を信仰の対象とする宗教が生まれていたはずです。古代日本の宗教は、そうではありません。日本の神道では『八百万の神』であって、大自然のありとあらゆるところに『神』の存在を認め、信じてきました。多神教です。
 この多神教は、豊かな自然に恵まれたが為に生まれ育った宗教なのでしょう。日本と同じような宗教観はインドシナ半島にもありますが、これらの国では、日本のように『神』とは言わずに『精霊』と言って、さまざまな『精霊』が、人間の生活を守ったり、悪い行いに対しては祟ったりすると言い伝えられています。

 一神教であっても多神教でも、世界のどのような地域でも、人間の理解を超える超自然的な“事実の存在と自然現象”に人々は畏怖の念に捉われ、その成り行きとしてその『力の存在』を意識することの始まりが宗教の入り口だったといえるでしょう。

 ところで、世界的に永遠のベストセラーとされている『聖書』は、いつごろ、誰によって何語によって書かれたのでしょうか。
 一般的にキリスト教徒が使う聖書は、旧約聖書と新約聖書に分かれています。
 このうち旧約聖書は、紀元前900年代から紀元前100年代にかけて、ヘブル語(一部アラム語〜どちらも古代イスラエルの人々にかかわる言語)で書かれました。書いた人は判っていませんし、多くの人々が書いたものが後から編纂されたと考えられます。

 一方、新約聖書は、紀元50年ごろから100年代にかけて、ギリシャ語で書かれました。ギリシャ語は、当時の地中海世界の国際語です。書いた方は「パウロ」という人だったということは判っていますが、あとは判りません。また、ユダヤ教徒の使う聖書は旧約聖書のみです
 旧約聖書と新約聖書の違いはどこにあるのでしょうか。一言で言えば、神との契約で、古い契約か新しい契約かという違いです。旧約聖書は古代イスラエルの宗教文書で、そこには『契約』という考え方があります。『契約』とは『約束』のことです。そのため神と人との『契約』が書かれたのが『聖書』だと理解されています。

 面白いことに、人口で言えばもう少しすれば世界最大の宗教になるのは間違いないイスラム教も、旧約聖書を聖典としています。そして、メシア(救世主)とは認めていませんが、イエスもアブラハムやモーセと並んで預言者のひとりであり、唯一絶対神アッラーが遣わした最後の預言者がムハンマドだというのがイスラム教の考え方です。
 
 旧約聖書には、モーセという人を通じてイスラエルの民に「律法(りっぽう)」と呼ばれる掟が与えられています。例えば男子には割礼(かつれい)が要求されたとありますし、何よりも安息日を守りなさいという記述がたくさんあります。
 また旧約聖書には、“いまの約束は古い契約で、これから新しい契約となる”と書かれた一文があります。これはあくまでも未来のことなのですが、「イエス」というメシアが現れたのが“神との約束の実現”で、これこそが新しい契約だという理解がキリスト教の解釈なのです。ちなみにユダヤ教はイエスを救世主とは認めておらず、いまでもメシアが出現するのを待ち望んでいるのです。

 そこで「イエス」について書かれた文言が新約聖書です。新約聖書はキリスト教徒にしか認められていません。
 旧約聖書の内容は、古代イスラエルの人々の物語です。イスラエルを構成していた幾つかの部族のなかに“ユダ”という部族がありました。イスラエルは古代社会の争いのなかで滅びてしまいますが、“ユダ”の人々だけは、割礼や安息日を守ることで、自分たちはイスラエルだという意識をもっていたので生き延びたのです。彼らのことを“ユダヤ人”と言います。

 その国の神話と口伝による言い伝えは、その民族が生まれ育った遺伝子の骨格と宗教、文化文明を継承する全ての根源が内包されていると思います。そのような意味で、赤塚さんとの共書の中には、西暦712年に編纂された日本の『古事記』にも触れています。『聖なる約束』の中で赤塚さんが示してくださった聖書と古事記が伝えてくるものについての共通点について、まだまだ探求の道は続きます。
 
 赤塚さんは今月末に『続・聖なる約束 ヤマト人への手紙』(きれい・ねっと)を出版する予定です。聖書を通じて古事記が理解できるようになったことや、天皇陛下の役割についての新しい洞察が書かれているようです。
 7月5日(土)の「舩井フォーラム関西大会2015」では、赤塚さんと皇室の役割についての深い思いを伝えてくれている宮崎貞行先生がご講演いただきますし、もちろん10月17日、18日の「舩井フォーラム2015」でも赤塚さんは渾身の講演をしてくれることになっています。
 赤塚さんに言わせると、日本人ほど宗教的な民族はいないということです。ぜひ、そんな私たち日本人の本性に目醒めるために「舩井フォーラム関西大会」と「舩井フォーラム2015」にお越しください。
                                            =以上=

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