トップが語る、「いま、伝えたいこと」
読書は、知らないことを知ることができるのですから、たのしいものです。そこで、最近読んで、ぜひ、おすすめしたい本をきょうは3冊だけ記します。
1冊は、副島隆彦さん著の『陰謀論とは何か』(2012年9月30日 幻冬舎刊)です。副島さんの独特の論理が一貫しており、陰謀につきましては私とよく似た考え方をしていますので、一々うなずきながら読みました。
この本は、インテリというか知識人にぜひ御一読をおすすめしたいと思っています。
私は真実を知ることは大好きですが、それらを陰謀論で片づけるのは余り好きではありません。というより、できればしたくない方です。
そういう意味では実によい本だと思います。
2冊めは、中田安彦さんの著書『世界で暗闘する超グローバル企業36社の秘密』(2012年10月1日 ビジネス社刊)です。
中田さんは、私のよく知っている人ですが、ややこしいことを見事に分析するので有名な人です。ここでは、同書の冒頭に書かれている序論の一部を以下に紹介します。
序論 グローバル企業が世界を動かす
巨大企業が世界のグローバル化を推し進めている
日本でグローバル化ということが言われるようになって久しい。つい最近も国会議員も経験した某米国シンクタンクの日本人客員研究員が、「日本人はこれからは外に出て行かないと生き残れないから、若いうちに必ず海外に留学するべきだ」という若者の危機感をかきたてる本を書いている。確かに、日本では数年来の円高のせいで国内での製造業が大きな打撃を受けている。
一方で、中国やブラジル、東南アジアやインドの国々が急速に経済成長し、中流階層(ミドル・クラス)の人口か増えてきたことから、グローバルな意味での賃金の平準化の流れが生まれている。世界の名目GDPのランキングを見ても、2000年に世界2位の日本は中国の4倍の強さを誇っていたものの、2005年には2倍に差を縮められ、2010年にはとうとう追いぬかれ、日本は世界3位の経済規模の国になってしまった。
2011年の東日本大震災が露呈した日本国内の統治機構の脆弱(ぜいじゃく)化や製造業のサプライチェーンの寸断の影響もあり、上昇志向を持つ若い層の間で急速に日本という国の将来に対する危機意識が生まれている。日本人はこれまで以上に積極的に世界に出て行かなければ生き残れないという論調が流行するのもうなづける。
「グローバル化」という現象が語られる場合、人、モノ、カネの移動が世界規模で行われることをいう。それは主にグローバル経済(世界規模での企業の経済活動)の活発化のことである。そのありようを知るには実際に現場で活躍する人の意見を聞くことが一番だろう。しかし、どんな人も世界経済の動きを自らの体験だけで知っているわけではない。体験が重要なのはもちろんだが、世界の大きな流れを俯瞰的につかむことも、また重要だ。
その時に役に立つのが、書籍であり、新聞メディアであり、企業やシンクタンクが公開している情報である。その流れの中で、日本では英国の経済情報紙『The Economist』(金融一族ロスチャイルド家が主要株主である雑誌)を熱心に読む若い層が増えているという。
要するに、新興国経済を巻き込んだグローバル化について理解するには、その主役であるグローバル企業の大きなところの動向を大づかみに理解することが重要だ。そのために必要なのは、一般に公開されている情報を使って、それを自らの視点で並べ直して、世界経済のありようを理解することだ。
日本経済がバブル経済の勢いに乗ったときは、国民全体にそういう世界企業の動向に対する知識を求める声があった。世界財閥研究や世界のビッグビジネスについて書かれた、分厚い新書のたぐいは何冊も刊行されている。ところが、世界経済全体の中で、日本企業の存在感が低下している中、日本人全体が内向きになっているのか、世界企業の動向を探った本はほとんど見かけなくなった。まるで日本全体があの去年の大震災以降、「撤退戦」に入っているかのようである。
米国の雑誌『フォーブス』が刊行している、「グローバル2000」という世界企業総合ランキングがある。この中で、常にこの10年、世界上位10位にランク入りしたトヨタ自動車が、2010年、ついに20位圏外に脱落した。
一方、中国では、08年の金融危機前後、欧米金融の歴史に関する本が飛ぶように売れた。アングロ・アメリカンやユダヤ人が中心になって作り上げてきた近代文明の歴史に参画するという自らの経済発展に対する期待感が、そういった情報に対する貪欲な欲求を生んだのかもしれない。(転載ここまで)
ともかくここに取りあげられている36社の大半については、私もかなり知っており、その中にはかつて経営コンサルタントとして関係のあったところも3社あります。
興味深く読みました。
予備知識として同書に書かれているくらいのことは、読者にも最低限ぜひ知っておいてほしいと思い、お読みになることをおすすめいたします。
そのくらい簡単に要点が述べられ、的をついていると思います。
つぎに3冊めですが、私には、ここ何十年来、「フシギだなぁ」と思いながらも愛読をくりかえした本が、2冊だけあります。内容が本当だと思えて仕方ないからです。
その中の1冊は『ヒマラヤ聖者の生活探究』(B.T.スポールディング著 仲里誠吉訳 1969年9月25日 霞ヶ関書房刊)で、あとの1冊は『あるヨギの自叙伝』(パラマハンサ・ヨガナンダ著 1983年9月10日 森北出版刊)です。
2冊ともにインドやヒマラヤ、時には中国にも人間離れのした超人がいるのだということを詳述した本です。
ところで、それと同じような本を今回また見つけました。それがきょう3冊めに紹介する本で、スワミ・ラーマ著、伍原みかる訳の『ヒマラヤ聖者とともに』(2012年8月31日 ヒカルランド刊)です。
まだ一度とばし読みをしただけですが、この本も今後は何度も読みそうです。以下は、同書の表紙をそのままコピーしたものです。
生死を超越しヒマラヤ聖者たちに不可能は存在しない!
タゴール、マハートマ・ガンジー、シュリー・オーロビンド、ラマナ・マハルシ、アナンダマイ・マー/インドの聖賢たちが繰り広げる、神の遊戯。
数多くの聖者が暮らし、イエス・キリストも修行したと伝えられるヒマラヤ――
その聖地でマスターになるべく運命づけられた少年(スワミ・ラーマ=スワミジ)が歩んだ覚醒の道とは? インドの叡智のエッセンスが凝縮された、霊性求道者必読の書。
ヒマラヤ聖者とともに
偉大な霊性の師と過ごした日々
【スワミ・ラーマ 伍原みかる訳 ヒカルランド】
瞬間移動、物質化、
病人を癒す、
読心術、天候操作、
寿命のコントロール
奇跡に満ちたヒマラヤ聖者らの逸話の数々は、
いつの時代でも色あせることなく、読者を神の世界へと誘う。
意識の変容をうながし、
普遍の真理に目覚めさせる不朽の名作
『ヒマラヤ聖者とともに』は、彼の生涯そのものであり、スワミジの魂の旅、様々な伝統の聖者らとの体験だ。読みすすめるうち、彼の旅路が私たちの旅になる」(本書より)
○覚醒に至るのに出家者の衣服をまとう必要はない。真に重要なのは、想い、行い、言葉を整えていく霊性修養だ。
○自分がどんなに邪悪でつまらぬ人間に思えても、人格のすべてを変える機会がある。ほんの一瞬で、自ら覚醒することができる。
○愛とともに、この世での責務を行うことだ。それのみが、覚醒の道での前進に大きく貢献することになる。
○生命の未知の部分を理解した人は、今の人生というものが、はるかに長い「。」のない文章の「、」にすぎないことを知る。
○ヒマラヤ聖者やマスターたちの授ける叡智は、暗闇の中の光のように霊性の徒を導く。
このメッセージの目的は、あらゆる人の奥深くに宿る神聖なる炎を目覚めさせることにある。(転載ここまで)
これを読むだけで、ふつうの人は「そんなことがあるはずはない」と思われるでしょう。
しかし、前記2著とともに、私の勘ではありそうなのです。
興味のおありの方は、本体2200円+税で、そんなに高くはないので、ぜひお読みください。びっくりすることまちがいなしです。
私はそれに書かれていることをいまは肯定したくなっております。
=以上=
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