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トップが語る、「いま、伝えたいこと」

このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
毎週月曜日定期更新
2014年3月10日
医と食と農から命を考える (※舩井勝仁執筆)

 昔から生活の基本は「衣食住」にあると言われています。戦後、私たち日本人の生活は随分豊かになり、基本的な生活に関することも大きく変化し、ありがたいことに日本においては衣料と住宅の問題にはだいたい目処がついたように感じられます。

 まず衣料についてですが、先日仕事で、大阪の船場という日本一の繊維問屋街に行く機会がありました。父がコンサルタントを始めた昭和30年台は、「船場の問屋の旦那さんが日本で一番、力を持っていた」そうで、父も暇さえあれば船場の問屋街に足を運び、そこから生の情報を手に入れていたようです。後年、私も船井総研に入社した直後、ベテランコンサルタントに、東京の問屋街である横山町や馬喰町に連れて行ってもらったのですが、街を歩いていると「○○先生!」と声がかかり、やはり問屋の人との情報交換が始まっていました。おそらく父も若い頃にはこれをやっていたのだと思います。

 いまではちょっと想像できない話ですが、父は昔、繊維(アパレル)が専門のコンサルタントでした。ですからファッションにはうるさくて、船井総研の社員研修でも色の組み合わせの話をよくしていたものです。歴史的に見ても、明治維新から戦後の高度成長まで日本の発展を支えてきたのは一貫して繊維産業で、父は昭和30年台から40年台にかけては、鐘紡や帝人などの繊維メーカーや元々は繊維問屋から事業がはじまった総合商社の仕事を得意にしていたのです。
 船井総研でも、創業のころはダイエーやイトーヨーカドーのような量販店がメインのお客様でしたが、それと同じぐらいアパレル産業のお客様に支えられていました。今回私は久しぶりに船場の街に泊まって、朝8時頃からベテラン役員の方と打ち合わせをしていたのですが、昔は早朝7時前から船場の取引は始まっていて、岐阜や福山などの産地から荷が着くと、仕入れに来ている小売業者が店頭に並べる前から我先にと購入していったものだと話してくれました。
 日本のアパレル産業は、良い悪いは別にしてユニクロという最終到達系が出現したのだと思います。これも船井総研に入社した頃ですが、アメリカに視察に行った上司が興奮しながら、SPA(生産機能を持ったアパレル専門店であり、商品の企画から製造、物流、販売までを一貫して行う小売業)という業態が出現して、これで繊維流通は大きく変わると教えてくれたことを懐かしく思い出します。

 次に住宅産業ですが、これも基本的には高度成長が終わって人口減までをも現実化している日本においては、本質的な発展過程は終了しているのだと思います。実は私はこの業界のことはあまり詳しくないのですが、20年ほど前から4、5年前まで、船井総研がご支援させていただくメインの業界がリフォーム業だったことで、業界の変遷を感じ取ることはできています。新築ではなくリフォーム業が脚光を浴びるようになってきたのですが、それすらも今は斜陽期に入ってきている模様です。
 もちろん、私のことを親友だと言ってくださる澤田升男先生 のような革命児が出てきて、どんどん本物を追求する時代になってきていますので、本質的な発展はこれからかもしれません。澤田先生のように、住むだけで健康になる住宅を供給していく人たちが次々に現れてくるのを楽しみにしたいと思います。

 そう考えると、残された大きな分野は「食」ということになります。スーパーマーケットや、何よりも日本独自の発展を続けているコンビニが業界のあり方を決めている感はありますが、「食」にとって一番大事な安全という面がないがしろにされているということは、読者の皆様には共感していただけるのではないでしょうか。「食」とそれを支える「農」の問題が、私たちがこれから大激変の時代を乗り切って生き残っていくためには、もっとも重要になることは間違いないのだと思います。
 先日、父も尊敬していた大下伸悦先生から『幸せを引き寄せる食と農』(新日本文芸協会Ω) という新著をお送りいただきました。愛知県西尾市の83歳になられる農業指導者神谷成章先生の農法で食と農の問題は解決するという主旨の本です。父ならきっと「私は、この本に書いてあることを100%理解できているわけではありませんが、信頼している大下先生が紹介されている本物技術として注目したいと思います」と書くだろうと確信しますので、以下に一部引用させていただきます。

(引用開始)

 栽培のポイントは、太陽光とカーボン化資材のふたつにある。
 草取りの苦労から解放される。太陽光と超好熱菌によって有機穀物由来の無機(カーボン化)資材土壌に鋤きこみ、草取りがやがて限りなくいらないようになっていく土壌をつくっていく。「単純化、不作知らず、収穫時期が早まる。多収穫となるように……」到達域の土壌づくりを極めていく。
 何より楽にできることが微に入り細に入り極められている。(学びの会の開催を企画するので細部は教わったらいい)先生は見事なまでに「到達域」を極めきっておられるが、それでも飽くなき研究心は止むことを許さない。

(引用終了)


 夢のような農法ですが、興味のある方はぜひ本を取り寄せてお読みいただければと思います。

 また、現代の私たちにとっては「衣料」に代わって「医療」の問題が大きな問題になっています。日本の2011年度の医療費はなんと38兆5850億円で、国の財政破綻の大きな原因がここにあることは誰の目にも明らかです。それでも、私たち国民が幸せな医療を受けられているのであればいいのですが、どうも多くの人がそうは思えないと感じているのではないでしょうか。
 自分の病気のこともあり、父は晩年、医療改革にも本格的に取り組まなければならないと訴えてきましたが、日本バイ・デジタルO−リングテスト協会(BDORT)の下津浦康裕先生からEU議会副議長のAlojz Peterle氏が昨年12月に来日され、今年10月にセルビアのベルグラードで行われる欧州統合医療会議がBDORT国際シンポジウムとの共同開催となり、ヨーロッパでO−リングテスト医療が本格的に普及するための調印を行ったというご報告をいただきました。
 医療の先進地域であるヨーロッパにおいても、統合医療を考えていかなければいけないという真剣な取り組みが広がりつつあるようです。父はずっとO−リングテストの可能性に着目し、特に医と食と農の分野への応用について熱い思いを持ち続けていました。そろそろ日本も、既得権益にしがみつくことを止めて、抜本的な問題解決の可能性を十分秘めている統合医療の研究普及に、国が率先して取り組むタイミングが来ているのではないでしょうか。
 そして、医と食と農を極めていくと、いよいよ最後にたどり着くのが死の問題です。社会がどんなに発展して理想の世の中が実現しても、人間は誰もがやがて死を迎えます。つまり、私たちは幸せに死を迎えるために日々一生懸命生きているのではないでしょうか。 開催が迫っていますが、3月15日(土)に東京の四ツ谷で看取り士の柴田久美子先生と柴田先生をご紹介いただいた華道家の森直子さんと3人で、魂を引き継ぐことをテーマにセミナーを開催させていただきます。
 「日本人は魂の使い捨てをしている。男性に看取りをしていただけるようになれば日本は変わります」とおっしゃった柴田先生のお言葉に私は身が震える思いがし、それがきっかけとなって父の魂を受け継ぐことができたと感じています。あまりにも生々しい話で、舩井幸雄ファンの方には刺激が強すぎるかもしれませんが、父が魂のひとかけらまで使い切って安心して大往生できたと私に言わしめた、看取りについての勉強会にぜひ足を運んでいただければと思います。

 今回は長くなってしまいましたが、いまの日本にとって一番大切な医と食と農、そして死について考える機会を、読者の皆様に提供しろという父からのメッセージをお受け取りいただければと思います。
                                           =以上=

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