トップが語る、「いま、伝えたいこと」
今週は、久しぶりにお勧めの本について書きます。皆さんの日常に実践的に役に立ち、見えないものを見る力を育てる本を5冊ご紹介します。
1.竹田和平著『花咲かじいさんが教える「人」と「お金」に愛される特別授業』(PHP)
10代にもわかるお金の本を、と竹田さんが書かれたものです。ちょうど遊びに来た中学生の知り合いの男の子に読ませてみました。
今まで「将来? なりたいものなんてないよ。楽して高収入の仕事につきたい」といまどきの若者らしいことを言っていたのが、本を読んだ後は、「社会貢献とお金の循環の仕組みがわかった」と、とたんにしっかりした感想を述べ、驚くとともに、子どもにもきっちりと刺さる竹田さんパワーを感じました。大人でも読みやすく深い内容になっていますので、お子さんとお金と人生についてお話されるときの本にされるとよいと思います。
2.安岡活学塾編『ビジネス訳「論語」〜人を動かし、人を活かす100の言葉』(PHP)
まだ一度お会いさせていただいただけですが、陽明学と朱子学の違いをわかりやすく説明してくれた、安岡活学塾の常任講師である青柳浩明さんからいただいた本です。安岡活学塾とは戦後の政財界に対して広く影響を与えた安岡正篤(まさひろ)先生の説いたものを安岡先生のご次男が引き継いで開講された学びの場です。
私も青柳さんの薫陶を受けて、特に「力足らざる者は中道にして廃す。今、汝(なんじ)は画(かざ)れり」(訳 本当に実力がないのなら病気にでもなっているはず 自分自身をあきらめずもう無理だと決めつけなければ、今がどんなに苦しくても必ず目標や夢を達成できる)という言葉が好きです。
前向きな気持ちになるとともに、感謝の気持ちを忘れずにいようと襟を正します。このように日々の生活や人間関係に役に立つ言葉が訳および解説とともに100おさめられた本です。
舩井メールクラブでも今月から毎月第一木曜日に配信させていただいている私のコラムで論語についての論考を始めています。日本は中国との関係を見直していくためには、中国のリーダーたちがいまも参考にしている中国古典の世界を知ることが大切だと確信しているからです。そして、日本人はもしかしたら中国人よりも中国古典に通じているという強みがありますので、ぜひそれを活かしていきたいと思っています。
どんどんブラッシュアップしていく予定ですので、ぜひご覧いただけましたら幸いです。
3.ベンジャミン・フルフォード、板垣英憲著『知ったら戦慄する嘘だらけ世界経済〜今この世界を動かしてる《超》秘密』(ヒカルランド)
父・舩井幸雄がその素直な人柄にとことん惚れ込んでいた元フォーブス誌アジア太平洋支局長のベンジャミン・フルフォードさんの新作です。
世界恐慌に巻き込まれる日本についてさまざまな警鐘を鳴らしています。世界で1番「金」を持っているのは誰か、世界で1番「権力」を持っているのは誰か、毎日新聞政治記者であった板垣さんとの対談は面白いです。生前の父は「フルフォードさんほど純粋な人はなかなかいない」と言っていました。ますます筆がさえ、舌鋒鋭くなったフルフォード節はこの本の中でも健在です。
見えないものを見る、枠にとらわれずに情報を先取りするといったことが大好きだった父の読者の方にはぜひ、おすすめの1冊です。
4.倉山満著『この国を滅ぼさないための重要な結論』(ヒカルランド)
倉山さんは40過ぎの若き論客。今年の春まで、国士舘大学で日本国憲法を教えていたそうです。日本の論客のことを、
1 日本が嫌い 政府が嫌い
2 日本が嫌い 政府が好き
3 日本が好きだからこそ政府の誤りを批判する
4 日本が好きなので政府を批判しない
というきわめて単純ながら、わかりやすいマトリックス分別法にもとづいて解説しています。
本書では右翼左翼という軸に加えて、政府に対しての好き嫌いという上下の軸を入れることを提案しているのです。いまは、1と4の人が喧嘩をして2の官僚たちに代表される既得権益を持っている人が得をしている社会だというのが倉山さんの見方です。そして、彼自身は数少ない3の論客だと言うのです。そして、日本を救うには3の論客を増やす必要があるというのが彼の主張です。
本作では、三島由紀夫、吉野作造、緒方洪庵、夏目漱石、河合栄次郎などを取り上げ、倉山さんならではの思想的な立ち位置の視点が興味深かったです。マスコミに載らない真実の情報を読み解くためのひとつの尺度を持つという意味で大変参考になりました。
5.高島康司著『なぜ予測をはるかに超えて進むのか 「資本主義2.0」と「イミーバ」で見た衝撃の未来 世界の政治・経済はこれからこう動く』(ヒカルランド)
10月1日に出たばかりのほやほやの高島さんの新刊です。高島さんは有料メルマガを主宰しておられ、その中の再編集が中心となっています。中身の詰まった400ページ余りの1冊です。
私もずっとこのメルマガを拝読していますが、日々、世界の政治や経済に漠然とした不安を持った人たちのテーマを細かく取り上げ、高島さんのルートでしっかりと調べられていることにいつも感心しています。英語が堪能な方なので、原書やWEBにおける英語の情報に、独自で早く接しておられるのも強みだと思います。
日本語の良さは大切にしなければいけませんが、英語で流されている情報量は日本語の何万倍にもなるのだと感じています。高島さんのフィルターがかかっていることを理解した上で、いつもとても参考にさせていただいています。本書では特に、「スノーデンの暴露/ブッシュ政権が中東政策を極秘裏に転換していたことを記した2007年の記事」などは、そのあたりが存分に発揮されたもので興味深く読みました。
最後になりましたが、今月の21日に竹田和平さん、小川雅弘さんと私の共著『所得5倍増なんて簡単なこと! 智徳主義【まろUP!】で《日本経済の底上げ》は可能 みんなが喜んで税金を納める人になるとなぜ民も国も繁栄するのか』(ヒカルランド)という本が出版されます。
竹田さんが立ち上げられた渋澤栄一の「徳」を受け継ぐ智徳志士の会で、志をともにする3人のお金の考え方についてふんだんに書かれた本です。10月17日、18日の舩井フォーラムでは先行発売させていただく予定ですのでどうぞ楽しみにされてください。
また、この本では来年の「舩井フォーラム2016」でインド政府公認のグルであり、奇跡を日常的に見せてくれていたサイババ師の弟子であるサイマー女史に来ていただいて、小川さんが世の中を本気で変革するためのイベントをパシフィコ横浜と高知県の室戸で行うことが決まったことも、最後にかなりのページ数を割いて書かせていただきました。
舩井幸雄がつくった型をプラットフォームにして、舩井幸雄が有意の人に求めた具体的な行動の機会を来年は提供させていただくことになりました。
そのためには、舩井幸雄の型を最後にもう一度、10月17日、18日に完成させるために、一人でも多くの人に横浜の地にお集まりいただきたいと存じています。その辺りの詳しい経緯は来週書かせていただこうと思っていますので、楽しみにしてください。そして、ぜひ、「舩井フォーラム2015」にご参加いただければと思います。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
=以上=
◆□◆ 舩井フォーラム2015 ◆□◆
船井本社グループ主催、最大のビッグイベント!
舩井フォーラム2015〜SAKIGAKE-BITOがつくるエヴァの世界〜を
2015年10月17日(土)、18(日) パシフィコ横浜国立大ホールにて開催
※前売り入場券の販売は10月8日(木)までになります。9日以降10月9日(金)から16日まではローソンチケットで18,000円にてご購入いただくか、17日、18日に会場にて、当日券(20,000円)でのご購入をいただくかのどちらかになります。
【詳細・お申込みはコチラをクリック】
2015.10.19:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】智徳主義【まろUP!】で《日本経済の底上げ》は可能 (※舩井勝仁執筆)
2015.10.12:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】黙示録をつくるための「舩井フォーラム2016」 (※舩井勝仁執筆)
2015.10.05:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】最近読んで参考になった本 (※舩井勝仁執筆)