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トップが語る、「いま、伝えたいこと」

このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
毎週月曜日定期更新
2015年11月23日
空海のメッセージ (※舩井勝仁執筆)
            室戸岬の朝日

 「舩井フォーラム2015」を終えて、早や1ヵ月が経ちました。いまでもお会いする方に、様々な視点から感想を言っていただくことがあります。にんげんクラブの会員様とは全国津々浦々でお会いすることがありますが、そうではない面識のない方もこんなにたくさんパシフィコ横浜に足を運んでくださっていたのだなということを実感し、改めて感謝の気持ちでいっぱいになります。本当にありがとうございました。
 先日、初めてお話した方からこんなことを言われました。
 「晩年、スピリチュアルなことをもうやめようとおっしゃった舩井幸雄先生のお言葉を解説された方は、これまで多々いらっしゃいました。しかし今回フォーラムのラストに話された勝仁さんのコメントを聞いていて、初めてすとんとおなかに落ちました。」

 スピリチュアルについては、いろいろなイメージを持たれている方が多いと思います。 目に見えないことをいいことに、まやかしのことを言われてお金をむしり取られる、いわゆる「霊感商法」的なことを思い浮かべる方が多いのも事実です。本来、スピリチュアル(霊的思想)はもっとニュートラルなものだと思います。
 アニミズムはほとんどの宗教にもありますが、生物・無機物問わず、どんなものにも霊魂が宿っているという考え方です。これは、サイキック(あえて超常現象と訳します)的なものとは一線を画しています。アニミズムは、自然そのものを現象として捉えて、そこに神性を見るというまったくナチュラルな感性に基づくものですから、自然の理に従うといういまのロハス的な生き方に通じていくものでもあると思うのです。

 では、なぜそこに、スピリチュアル的な意味をつけてしまうのかを私なりに考えてみました。
 それは、終末思想がどこか心に刷り込まれている不安からだと思うのです。終末思想とは「くり返されてきた歴史の記憶によって、世の中の根本的な大変化の前には、天地がひっくり返るような悲劇が必ず起こるものだという強烈な意識」です。これは、ノストラダムスの大予言のようなものを耳にしたからというのではなく、生まれたときからの潜在意識や、いや生まれる前からの遺伝子レベルに深く内在する超意識レベルなのではないかと思っています。
 私はこの事実をもう1度客観的に見直すことで、不安の正体に向き合うことができるのではないかと長年思ってきました。しかし、何かに頼りたくなる恐怖や不安から逃げるために、またまやかしのスピリチュアルにはまってしまう。この悪循環を止めて、自然に即した心で未来に向き合おう。それが「有意の人」の本質的なあり方なのではないか、と父が言いたかったことに行きついたのです。
 終末思想については、また来週たっぷりと書かせていただきたいと思っています。
 ところで、『「世界144000人の平和と悟りへの人類の祈り」in横浜&室戸』に、すでに申し込みもたくさんいただいております。高額なVIP席から埋まっている現象もびっくりで「オペラのように気楽な席から売れていくと思っていましたが、やはりその時間と空間を、より間近でしっかりと向き合いたいと思う方が多いのですね」と担当者も言っていました。

      室戸青年大師像

 会場の1つである室戸は、空海が若いころ、修行をし、一説には「悟り」を開いた場所とされています。空海の著書『即身成仏義』の中に「六大(ろくだい)は無碍(むげ)にして常に瑜伽(ゆか)なり」という表現があります。難しい言葉ですが、「六大」というのは、「地・水・火・風・空」という天地自然を構成している物質的要素である「五大」に、心的作用である「識(心)」を加えたものだということです。

        高野山にて@

 瑜伽とは、絶対との統一にあるという状態にあるという意味です。瑜伽とはヨーガ(意を制御して、心の統一を図る修行法)ということですが、それを絶対との統一の考えからとらえたものだと解釈されているようです。つまり自然のすべてに意識があり、心があり、それは融通無碍で絶対の境地と繋がっているという、まさに空海のアニミズムの考え方を表現している言葉です。

        高野山にてA

 室戸には私も何度か行っていますが、そこでは存分に空海のスピリットを感じます。おおらかでゆったりとした気持ちで、自然のスピリットに自分をゆだねられる、心を預けられるようなすばらしい場所です。サイマー女史によると、今回のヤギャ(護摩焚き)は天照大御神と空海のスピリットが大事になるということですので、空海の息吹を感じるために、先日にんげんクラブの仲間たちと高野山に行ってきました。
 川田薫先生の解き明かされたエネルギースポットを案内してもらったのですが、これだけ長い間、弘法大師によって日本が守られてきたことを今回の旅ではしっかりと感じることができました。いつまでも1200年前に生きていた弘法大師に頼るのではなく、私たちの力で新しい世の中を作っていくという誓いを立てるのが来年の「舩井フォーラム2016」なんだということを感じて帰ってきました。明快な空海のメッセージだったのです。
                                            =以上=

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