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トップが語る、「いま、伝えたいこと」

このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
毎週月曜日定期更新
2020年7月20日
新しい日常 (※舩井勝仁執筆)

 前号では、世界の株式市場は弱含みで推移していると書いたのですが、先週の株式市場は一転して強含みで推移しました。上げている材料はワクチン開発期待が高まったということですが、専門家の意見を総合するとワクチン開発には1年半ぐらいの期間がどうしても必要になるということなので、何でもいいので買うための材料をマーケット自体が探しているという状態のように思います。いつも書きますが、間違いないのは金融市場ではお金が有り余っていること。安心できる投資先がなかなか見つからずマネーが市場で右往左往しているということは間違いないと思います。
 経済にとって明るい材料は、特に先進国が新型コロナウイルス対策で財政出動を積極的にしていること。リーマンショック後の金融緩和で金融マーケットにまでは資金が回っていたのですが、問題だったのはそれが実体経済にまでなかなか還流しなかったこと。それがいろいろな補償対策で強制的に実体経済にも還流し始めているのは強烈な経済刺激策になると思います。先月の末に都道府県をまたいでの移動が解禁されてから、九州の昔から有名なリゾートホテルに泊まらせていただきました。検温や導線を出入り口で区別する等、万全の感染予防対策が採られていましたが、ちょっとした贅沢を久しぶりに味わいたいという小金持ち層でとてもにぎわっていました。
 東京でまた感染者数が増加してきて、観光業を刺激するための「Go To キャンペーン」が東京発着の旅行が除外されることになる等、不安材料ももちろんまだまだたくさんあります。それでも、定額給付金の支給や銀行が企業に対して思い切って融資額を増やす等、金融市場に滞留していたマネーが実体経済に染み出してきたことがある程度の結果を出せるのではないかと期待しています。大量のお金が実体経済に流れてくることでインフレを心配する向きもあると思いますが、特に日本の場合はまだまだ需給ギャップが埋められるほどの刺激策には程遠いと思いますので、いまの所は杞憂に終わる可能性が高いと思います。
 次に大きな問題になるのは、富裕層というか小金持ち層はある程度の消費をしてくれる可能性が高いのですが、本当にコロナ禍の影響をまともに受けてしまって困窮している層に対して十分な給付が行われているわけではないということです。定額給付金の支給は一種のベーシックインカム政策を実施したことと同様の意義を持っていると感じますので、効果がある程度確認できたら、本格的なベーシックインカム政策の実施を考えていくべきタイミングが来るのでは思います。どうしても対応が後手に回るのがいままでの日本でしたが、平成の30年間の苦労のおかげで実は先進国の中でも一番思い切った財政政策が打てるポジションにいると個人的には感じています。

 緊急事態宣言が出ていた頃に比べたらかなり日常生活が戻ってこられているのではないでしょうか。私も基本的には毎日会社に出勤していますし、出張のペースもかなり戻ってきました。いまも実は大阪までの出張のために早朝の新幹線に乗っています。東京駅を6時台に発車するのぞみ号は事前に予約すると早得が適用されて通常の普通車とほとんど同じ値段でグリーン車に乗れます。このサービスをよく利用させていただくのですが、さすがに4時台に起きなければ間に合わなかったのは久しぶりなので眠さと戦いながら原稿を書かせていただいています。
 ちょっと驚いたのは、東京駅に6時に着くためにはほとんど始発の地下鉄に乗って東京駅に向かわなければならないのですが、コロナ前は土曜日の早朝に六本木から夜通し遊んでいた若い人たちで混むことはあるのですが、平日の朝ならさすがにガラガラの電車に乗せていただくことになります(東京がすごい街だなと思うのは山手線は例外で早朝からなかり混んでいました)。だから、感染に気をつけなければいけない現状でも地下鉄を使わせていただいたのですが、今朝は結構多くのビジネスパーソンが早朝の電車を利用していました。
 多分、時差通勤を実行している人たちで、怠惰な私は時差通勤というと遅く出社してもいいと考えてしまいますが、早く出勤してその代わり早く退社するということを選んでいる人たちも一定数はいるのだなということが確認できました。特に、金曜日に早く退社できれば週末も合わせてかなりまとまった時間ができるのだと思います。おかげさまで密になる程の混み方ではありませんでしたが、人々はすでに新しい日常に対応し始めていることが分かるプチ事例だと思います。
 特に東京に住んでいるから感じやすいのかもしれませんが、半年前まで当たり前だった日常に戻ることはもうないと考えなければいけないのだと思います。それなりに出張には出かけていますが、会議だけが目的の出張はZOOMでできることが分かったのでなくなってきましたし、講演会も密にならないように気をつけるためにリアルに参加される方の数を制限させていただいて、その代わりZOOMでご覧いただくことも当たり前になりました。
 新しい現実に対応するために、確実に変わってきた新しい日常を実感していただくことは、上手く生きていくためにとても大切なことだと感じた一日の始まりになりました。
                                            =以上=

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