トップが語る、「いま、伝えたいこと」
滅多に書かないテーマなのですが、今回はあえて書かせていただきます。
それは、トランプ大統領についてです。
彼のとった対策、政策は、果たして「正しい」のでしょうか?
このテーマは、とても深く、そして現代を生きる私たち一人ひとりに問いかけられている問題だと感じます。それは単に一人の政治家の評価にとどまらず、「変革とは何か」「破壊はどこまで許されるのか」という、本質的な問いにつながっているからです。
ドナルド・トランプという人物は、これまでの政治の枠組みや価値観に対して、強い疑問を投げかけ続けてきました。従来の外交のあり方、国際協調の前提、さらには国内の政治文化に至るまで、「それは本当に正しいのか」と問い直す姿勢は、多くの支持と同時に、強い反発を生んできたことも事実です。
その姿は、ある人にとっては「停滞を打ち破る改革者」であり、またある人にとっては「秩序を揺るがす破壊者」と映ります。この両義性こそが、トランプという存在の特徴なのかもしれません。
歴史を振り返れば、時代が大きく動くときには、必ず既存の価値観を揺さぶる存在が現れます。古い仕組みや慣習が、人々の可能性を縛ってしまっているとき、それを壊し、新しい流れを生み出すことは、確かに必要なことでもあります。経営の世界で語られる「創造的破壊」という考え方は、まさにその象徴と言えるでしょう。
しかし同時に、「何を壊すのか」だけでなく、「どのように壊すのか」、そして「その先に何を創るのか」を冷静に見つめる必要があります。
変革が正当化されるのは、それが人々の未来をより良くする方向に向かっているときに限られるのではないでしょうか。もしも変化の名のもとに、対立をあおり、不安を拡大し、分断を深めてしまうのであれば、それは決して望ましい変革とは言えません。ましてや、その手段として武力や強い圧力が用いられる場合には、より慎重な視点が求められます。
現在のイランをめぐる緊張や、ホルムズ海峡の問題は、まさにその象徴的な例のひとつです。ホルムズ海峡は世界のエネルギー供給にとって極めて重要な地点であり、そこにおける一つの判断や出来事が、世界経済や国際関係に大きな影響を与えます。だからこそ、この地域に関わる意思決定には、短期的な利益や力の誇示ではなく、長期的な安定と信頼を見据えた視点が不可欠だと思います。
多くの権力者にとっては、武力は、問題を迅速に解決する手段のように見えてしまうのかもしれません。しかし、歴史が証明しているように、武力によってもたらされるのは「解決」ではなく、「新たな問題の種」である場合が少なくありません。対立は形を変えて残り、憎しみや不信として次の世代へと引き継がれていきます。その連鎖を断ち切ることの難しさを、私たちは歴史から何度も学んできたはずです。
だからこそ、「正義」を掲げるときほど、その手段には慎重でなければならないのだと思います。どれほど大義があったとしても、それが人の命や尊厳を損なう形で行われるのであれば、私たちはそこに立ち止まり、問い直す必要があります。そして、そのことは、日本人である私たちは先の戦争で十二分に学んだはずです。
本来、真の変革とは、誰かを犠牲にすることで成り立つものではなく、多くの人が安心して未来を描ける方向へと導くものであるはずです。対立を深めるのではなく、違いを受け入れながら新しい共存の形を模索すること。それこそが、これからの時代に求められる「変革」の姿ではないかと思うのです。
強さとは、単に相手を押さえつける力ではありません。むしろ、異なる価値観を持つ相手とも対話を続け、理解しようとする姿勢にこそ、本当の強さが宿るのだと思います。時間はかかるかもしれませんが、その積み重ねこそが、持続可能な平和と信頼を築いていく道なのではないでしょうか。
いまの時代は、不確実性が高く、これまでの常識が通用しない局面も増えています。だからこそ、変化を恐れず、新しい可能性を模索することは大切です。しかし同時に、その変化がどのような形で進められているのかを見極める目も、これまで以上に求められていると感じます。
「変革」と「破壊」は、紙一重です。
そしてその境界線を決めるのは、結果だけではなく、その過程や姿勢なのだと思います。
私たちはこれからも、変わり続ける世界の中で、「何を守り、何を変えるのか」という問いに向き合い続けることになるでしょう。そのとき、力ではなく知恵と対話を選び取ることができるかどうか……。そこに、これからの社会のあり方が大きく左右されていくのではないかと感じています。
一日も早く、一刻も早く……、この世界に紛争や戦争がなくなることを心の底から祈ってやみません。
2026.03.23:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】カウンターエリート (※舩井勝仁執筆)
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舩井 勝仁 (ふない かつひと)
株式会社船井本社 代表取締役社長1964年大阪府生まれ。1988年(株)船井総合研究所入社。1998年同社常務取締役 同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。 2008年「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築く」という父・舩井幸雄の思いに共鳴し、(株)船井本社の社長に就任。「有意の人」の集合意識で「ミロクの世」を創る勉強会「にんげんクラブ」を中心に活動を続けた。(※「にんげんクラブ」の活動は2024年3月末に終了) 著書に『生き方の原理を変えよう』 |
佐野 浩一(さの こういち) 株式会社本物研究所 代表取締役会長ライフカラーカウンセラー認定協会 代表 公益財団法人舩井幸雄記念館 代表理事 あたみ・パンダの森ほいくえん 学園長 株式会社ヴォイス 代表取締役会長 他 1964年8月5日、大阪生まれ。大阪府立北野高等学校、関西学院大学法学部政治学科卒業。 大学卒業後13年間、私立中高一貫教育校の英語科教員として従事。2001年4月、株式会社船井総合研究所に入社。舩井幸雄より「人づくり法」の直伝を受け、企業幹部向け研修「人財塾」として体系化、その主幹を務め、経営者向け、社内研修向けに150回以上の講演、研修を実施した。2003年4月、株式会社本物研究所を創設し、代表取締役社長(現在会長)に就任。商品の「本物」、技術の「本物」、生き方、人づくりの「本物」を研究、開発し、広く啓もう、普及活動を行う。また、2008年にライフカラーカウンセラー認定協会を、2012 年5月には株式会社51 Dreams’Companyを、2015年9月に株式会社51コラボレーションズを設立。(2023年本物研究所と合併)さらに、2015年1月、舩井幸雄の思想、哲学を世に広めるために、公益財団法人舩井幸雄記念館を設立し、代表理事となる。2021年2月には、株式会社51メディカルを創業。そして、2022年11月、小規模保育事業B型として、「あたみ・パンダの森ほいくえん」を設立。学園長に就任。 2026年6月にヴォイスグループ5社を経営統合し、代表取締役会長に就任。現在に至る。 著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく 幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた 船井幸雄のすべて』(成甲書房)、『本物の法則』(ビジネス社)※船井幸雄との共著、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)、『SAKIGAKE 新時代の扉を開く』(きれい・ねっと)※舩井勝仁との共著、『幸せになる働き方の法則』(創藝社)、『舩井幸雄の魂が今語りかけてきたこと』(ヒカルランド)※矢山利彦氏、舩井勝仁氏との共著がある。 講演は、年間講演、研修多数。会社経営、学校経営、幹部育成、健康、食育、カウンセリング、話し方など、幅広いテーマで多数の講演を行っている。 |











株式会社船井本社 代表取締役社長



















