トップが語る、「いま、伝えたいこと」
「SPLENDID 21 NEWS」9月15日発行 第82号(前半) (※クリックすると拡大して見られます) |
私と山本純子さんの共著に『トップコンサルタントの計数力』(2009年8月 同友館刊)があります。
山本さんは(株)SPLENDID 21の社長で、奈良女子大を出て公認会計士の2次試験に合格後、御主人の山本一博さんと御一緒に、企業の業績から未来予測のシステム化に取りくみ、成功した人です。
そのシステムを「SPLENDID 21」と言いますが、これで、一つの企業の数年先までの予測と対応策が分ります。
そのことは前述の著書をお読みください。
また同社は毎月「SPLENDID 21 NEWS」を発行し、専門家に好評を博しています。
そこで、きょうは今年9月15日発行の「SPLENDID 21 NEWS」と前述の著書の「まえがき」に当る「本書出版にあたって」という拙文を一部改変しながら紹介します。
「SPLENDID 21 NEWS」9月15日 発行 第82号(後半) (※クリックすると拡大して見られます) |
本書出版にあたって
世間では、私は「経営の専門家」とか「経営のプロ」などと言われています。
いまのところ拙著は400冊以上ありますが、そのうち百数十冊は経営書です。
私は1970年に経営コンサルタント会社を創りました。資本金100万円、従業員7人で出発したその会社が今の(株)船井総合研究所です。いつのまにか大きくなり、いまでは1万有余社の顧問先を抱え、経営専門家を何百人も擁するまでに成長しました。
1988年に株式を上場、現在は東証、大証の一部上場会社にもなっています。
この船井総研の経営や経営コンサルティングの実務の30有余年を通じて、私なりの経営手法を確立しました。
それは実務的で、すぐに業績を改善する手法などと言われ、80年代からは「船井流経営法」として案外有名になりました。
ですが私は、「船井流経営法」という名称を聞くたびに赤面しており、未だに体系化もしていませんし、それにつきましては、一冊の著書には纏(まと)めておりません。
ともかく現場に行き、経営トップに会い、バランスシートや損益計算書などを見せていただくと、ほとんど瞬間にその会社の現状や問題点、今後の進むべき方向が私にはわかるのです。
これはコトバや文章にするのは至難のことであり、これらを船井総研の社員には実務を通じて経験上覚えてもらいました。
一方、私は2000年に経営の第一線から退きはじめました。2003年には船井総研の役員も辞めました。理由は、1998年頃から資本主義の将来が気になってしかたがなかったからです。そちらへ注力しはじめたのです。
2001年に、「まちがいなく、資本主義は2010〜2020年に崩壊するだろう」と思いました。そのときに書いた本が『断末魔の資本主義』(2002年1月 徳間書店刊)ですが、その後、世の中は同書の記述どおりになってきました。当たりすぎて怖いくらいです。
そこで昨年末『2009年 資本主義大崩壊!』(2008年12月、ダイヤモンド社刊)を出し同書にも書きましたが、いまの経営恐慌は、金融恐慌、産業恐慌を経て今年中に生活恐慌に突入するでしょう。そして決して、簡単に回復しないと思われます。その具体的な理由は『2009〜2013 資本主義崩壊最終ラウンド』(2009年5月 徳間書店刊)に詳述しました。
ともかく、私の未来予測はよく当たり続けてきました。それは柳下要司郎著『超人「船井幸雄」の近未来予測』(2007年10月、あ・うん刊)に書かれているように、過去40年以上、大きな社会的予測を私は100%的中させてきた実績があります。
しかし、その理由は簡単なのです。
私には、ある分野について、絶対に「まちがわない」、「超プロ」と呼べる親友が百余人もおります。
彼らが、いろいろな情報を与えてくれ、見通しを論理的・体系的に説明してくれるからです。
したがって、多くの分野のこれらの意見を矛盾なくまとめますと、近未来や未来がよくわかるというわけです。
具体的には、経済予測では副島隆彦さんや朝倉慶さん、岩本沙弓さんなどが「超プロ」ですが、彼らとはほとんど毎週のように情報交換をしています。
また、これからの「世の中がどうなるか?」については、「日月神示」研究家の中矢伸一さんや「聖書の暗号」研究家の稲生雅之さん……といったような人と毎週情報交換をしているのです。
ところで、個々の企業の問題点を計数面からとらえる超プロの人といいますと、山本一博「戦略経営研究所」社長と山本純子「SPLENDID 21」社長のお二人です。
お二人はご夫婦ですが、過去10年ぐらいの間、見事にその専門分野においてすべてを的中させています。
そういう意味で、本書は、私と山本女史とで「いま、どうしても企業人に伝えたいことを最低限、わかりやすくまとめたい」と思って共同執筆した常識論です。
本書を一読していただきますと、経営のポイントがよくわかるはずです。ぜひ、本書によって、皆さんの会社が、この経済恐慌時の中で上手に舵取りをされることを期待します。
2009年7月(自宅書斎で)(一部変更の転載ここまで)
SPLENDID 21 NEWSとともに熟読してほしいのです。
そしてできれば、『トップコンサルタントの計数力』を御理解ください。
これからの日本国、日本の大メーカー(自動車や家電メーカー)のことが実によく分ります。
さらによろしければ「SPLENDID 21 NEWS」も毎月お読みください。よろしく。
=以上=
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