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トップが語る、「いま、伝えたいこと」

このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
毎週月曜日定期更新
2013年1月14日
人間の欲望と仕事欲

 人間には多くの欲望があります。もっとも基本的な欲望は生存欲ですが、それは、@呼吸欲 A睡眠欲 B食欲 C性欲 Dそして仲間欲 だと言われています。
 これは私のように80才にもなるとよく分ります。そして、@〜Dへの強さの順位も正しいようです。
 ところで、それらとは別に社会生活をしていく上での欲望が人間にはいろいろあります。
 金銭欲、所有欲、名誉欲などなどがこれに当るのですが、その中に仕事欲というのがあります。
 きょうは、この仕事欲について少し書いてみたいと思います。
 人間だれしも好きなことや趣味を仕事にしたいと感じるものです。仕事というのは生きる糧を得る道具ですから、ふつうの人は避けて通れません。
 私もふつうの人間なので、生涯と言ってもいいほど仕事に打ちこんできました。ただ若い時にやった農業にはなじみませんでした。そこで大学を出て、社会人になってからの仕事のことを書きます。
 それは、私のやった仕事が、私の好きなものであり、趣味になったからで、はじめは、そんなことは分らず、与えられるままに仕事に取りくんだのです。
 ただ徐々に、これは私に向いている……天職らしいと思うようになりました。
 いわゆる経営コンサルタントや経営者業についてのことです。
 思ったこと、やりたいことが、ほとんど好成果につながるのです。
 そうなるとおもしろくなり、好きになります。
 これを数年もくりかえす間に、今度はその仕事に生命をかけることを常識としておぼえました。苦にならないのです。
 生命をかけると、よりよい成果が出て来ます。金銭も付いてきます。
 いつのまにか名誉もついてきたようです。
 もちろん、一つの仕事に、いつも生命がけで取りくむわけですから、他に犠牲もありました。ありすぎたようです。たとえば、家庭や家族孝行などは気にはなっていましたが、つい結果として放りっぱなしになってしまいました。
 とはいえ、家族、特に家内がそれを認めてくれて、自由にさせてくれたのでしょう(あるいはそうでないかも知れないと最近は思っています)。
 おかげさまで仕事は「生命がけ」という、とんでもないほどの仕事への集中をくりかえしながら、順調に仕事としては進んできました。
 結果、人間にとりまして、仕事に集中でき、成果をあげつづけられること、いわゆる仕事欲を充たすことが何よりの幸せだと勘ちがい(?)をすることもありました。いまも多くの男性は勘ちがいしているようです。
 ともかく生存欲のE番めに、仕事欲がなってしまったのです。周りの人々にとっては迷惑なことだったと思います。この年になって、おおいに反省しております。
 経営者として経営コンサルタント会社をつくり、トップになりましたので、その自分の考え方を社員に押しつけました。一部はお客さまにも押しつけたようです。
 もちろん、それを是とする人が会社の社員として、がんばってくれ、客にもなってくれたのですから、それはそれでよかったのかもしれません。
 とはいえ、変な集団であったことはまちがいないと思います。
 いま何ごともバランスをとってほどほどにするべきだと思っていますが、私は、つい最近まで偏っていたようです。
 そのくらい仕事欲を充たすというのは、たのしい、おもしろいことだったのです。
つい最近、『コンサルタントの「お仕事」と「正体」がよーくわかる本』(2012年10月3日 秀和システム刊 岩崎剛幸著)を著者よりちょうだいしました。
 著者は私の創った会社の幹部社員で、この本を読みますと、船井流経営コンサルティング法が実によく分ります。
 多分、最短時間で経営コンサルタントの「プロ」になれる方法を上手にまとめた本だと思います。事実、多くの人がそうなっています。
 岩崎君は本業以外に著述だけでなく、TVなどにも引っぱりだこになっている名コンサルタントですから、「本当のところはこうだ」「経営コンサルタントの本音や仕事はこうだ」と思いながら、私は同書をとばし読みしたのですが、なかなかの名著です。興味ある方はぜひお読みください。
 なお、つぎに同著のエピローグだけを簡単に紹介します。

【エピローグ コンサルタントというお仕事】

 コンサルタントの仕事をまとめながら、あらためてこの仕事はおもしろい仕事であり、奥が深く、20年以上携わってきたものの、コンサルティング業界のことについてまだまだ知らないことも多いのだなと気づかされた。
 同時に筆者が21年前にこの仕事を始めた時と今とでは、コンサルタントの仕事そのものの位置づけが大きく変わってきたこともあらためて実感した。
 今では数多くの企業が企業の参謀として、また共に悩みを解決してくれる仲間としてコンサルタントと仕事をするようになっている。企業規模の大小に関わらず、コンサルタントに依頼するケースもますます増えているように感じる。

 2011年3月11日の東日本大震災によって、東北を中心とした企業は大打撃を受けた。弊社のクライアントや筆者のクライアントの経営者も大きなダメージを受けた。 しかし今では力強く復活に向けて動き出している。政府の援助があるかないかに関わらず、新しい道を着実に、自らの意思で進んでいる。そこには経営者やそこで働く従業員の強い意思、情熱がほとばしっている。これからどうなるかわからないという本当に不透明な状況の中で、必死になって頑張っている。
 我々はこうした状況の中の日本に生きている。そして幸運なことに何らかの仕事をさせていただけている。またそのような機会を得られる環境にいる。
 特にコンサルタントのように企業のパートナーとして、その企業の再生や成長の手助けをできる仕事というのは、この時代においてなくてはならない仕事のようにも思える。きつい仕事ではあるが、それだからこそ仕事を通じての自己実現を可能にしているのである。
 コンサルタントとして生きていくことを選んだ瞬間に、あなたの人生は安定しないかもしれない。しかし安定以上のワクワクした、魅力ある人生を経験することが可能となる。
 人とはちがった魅力的な一生を送りたいと思うのならば、迷いなくコンサルタントの道を選ぶことをお薦めする。それがあなたの人生の価値を作る基礎となるはずである。

 同書執筆においてたくさんのクライアント企業の経営者、コンサルタントの先輩方にお世話になった。この場を借りて御礼を申し上げたい。私が今あるのはこれまでお付き合いさせていただいたお客様との出会いがすべてである。これからもこうしたお客様のためにすべての知恵と体力を提供し、情熱的な企業づくりに尽力したい。それが私にできる唯一の仕事である。(転載ここまで)


 ともあれ、きょう私が言いたかったのは、仕事はうまくはまるとおもしろい。しかし人生全体の中で、仕事のあり方をそれなりに包みこんで、全体としてのバランスをとって真の「幸せ」な人生を送ってほしいということなのです。では、きょうはこれで終ります。
                                            =以上=

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