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1960年代〜1970年代の英国 (ページ内の資料はすべて、内閣府より) |
去年12月安倍政権が誕生しました。金融緩和や公共投資、デフレ脱却など、実に分りやすい目標をかかげていますが、私には気になって仕方ありません。
これらを借金でやるしか仕方がないからです。しかもバラマキ政策です。
やがて国債の暴落、ハイパーインフレ、金利の高騰で日本国自体が保てなくなるのではないかと気になります。
いまは、デフレになるべくしてなっているのです。
お金の需要もありません。公共投資でそのお金が国民の生活をうるおすまでには、多くの問題がありすぎます。
それに円安ですが、円安で喜ぶ人は10人に1人くらい、あとの9人は、そのマイナスの影響を受けるでしょう。物価が上り、おもしろくないでしょう。
ともかく矛盾だらけの政策です。と、私には思えます。
安倍首相の声高につられて、株高、為替安に転じました。一大転換です。
私は安倍首相をかなりよく知っております。
それだけに彼が経済政策をまちがわないように心から願わずにおれないのです。いまのままでは、まちがいそうな気がします。
外交、国防政策も気がかりです。「強い日本を取りもどそう」という気概は、日本人ならだれもが賛成でしょうが、外国からみると「要注意」に映るでしょう。
まあ、あまりくどくど言うのはやめて、総選挙で国民がえらんだ自民党の総裁としての安倍首相を、ここは暖かく見て応援しようと思います。
ですが、「しゃべりすぎ」て「軽すぎる」感は否めません。閣僚やスタッフもバラバラのように見えます。
1960年代から70年代の英国の主な経済指標を朝倉慶さんが送ってくれました。
その表が次の表ですが(※ページ内の資料。画像をクリックすると、拡大して見られます)、結局英国経済は破綻し、1976年にIMFの管理下になってしまったのです。この表とここ最近の日本の状況が実によく似ています。
常識で言うと、かなり気になります。
日本人がかつての英国のように屈辱の歴史をきざまないために、この辺で日本人は円安や株高を喜ばず、少し冷静になって安倍政権に注文をつける必要があるように思います。
右側は、経済収支のグラフ |
ともかく選挙に圧勝しながら、発足前から、有識者からこんなに危ぶまれている政権も珍しいと思います。
自民党は公明党、いわゆる創価学会の組織票の応援で今回の選挙でも圧勝したのです。
その公明党は、憲法9条の改正には反対していますし、原発にも反対のもようです。
と言って公明党を切ると、自民党は選挙には勝てなくなります。
その辺のことを安倍首相以下が軽く見すぎているように思えてなりません。
アベノミクスの行方は心配の方が多いようです。少なくとも私は心配しています。
それは自民党の石原伸晃幹事長の極端な円安反対、経団連の動きや実際の産業の動きなどにすでに具体的に表われてきております。
世の中は3.11大震災以降、様変わりしたようです。
その中で、もっとも勉強していないのが政治家のようだと思います。
一つ、充分に検討して政権運営をお願いしたいものです。
特にインフレターゲットが気になるのです。これと円安で、日本人の大半は物価高に悩むと思います。仕事もふえないでしょう。
インフレになって個々の国民がいいことは何もありません。円安は輸入物価を押しあげます。
円安になって喜ぶのは日本企業というより日本人の10%くらいでしょう。
景気などは、ムリヤリいろんな政策をやっても、そんなによい方に進むわけではありません。
インフレ目標の達成を強く打ち出すとそれが悲劇になるように思われます。
前記の朝倉慶さんが今年元旦に「今後の資産運用」というレポートを送ってくれました。
彼はインフレ、円安、株高、実物資産(不動産、金など)高になり、やがて、ハイパーインフレになり、国債は暴落、金利高で日本は安倍政権の意図と関係なく、日本国の財政破綻の可能性が高いと思っているようです。
その可能性は、私もかなり高いと思います。しかも、世界のハゲ鷹マネーが、いまこそ日本を狙っているように思います。
これは安倍政権になってお金をたくさん刷ることだけで、楽して景気を良くしたい……と考えている多くの日本人の気持の逆の結果を招きかねません。
インフレが全ての矛盾を引き出し、人々の大半をひどい苦しみに追いこみそうです。
新年早々、あまり楽しくないことは書きたくありませんが、1ドルが150円も200円にもなる日が近い可能性があります。ドル投資はよいでしょう。
気になりますから、あえて今回は一筆記しました。
=以上=
2013.01.21:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】気になる安倍政権
2013.01.14:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】人間の欲望と仕事欲
2013.01.07:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】今年のポイント