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トップが語る、「いま、伝えたいこと」

このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
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2017年3月20日
トランプ政権下の金融政策 (※舩井勝仁執筆)

 アメリカのFOMC(連邦公開市場委員会)が政策金利の引き上げを決め実行しました。また、日銀も金融政策決定会合を開き、金融政策の維持を決めました。昨年までは、この「いま知らせたいこと」や「舩井メールクラブ」の記事を書くときに、この二つの会議の動向に神経をとがらせていたのですが、トランプ政権になって極端に言うと金融政策はどうでもよくなり、逆にイエレン議長はあるべき金融政策を市場との対話をしながら着実に行っているという感想を持ちます。
 それに比べて、日本ではまだまだ金融政策が中心の経済運営がなされています。1200兆円の国債を何とかするには、金融政策の出口など考えられないというのが実態だと思います。いままでの政策を全否定するトランプ政権下で大胆な減税政策や財政出動が行われるとの見通しがすでに市場に織り込まれているからこそアメリカの金融当局は健全な金融政策を取れるのですが、問題は本当にトランプ大統領が言っているような経済政策が実行可能かどうかと言うことです。
 アメリカの政治システムは三権分立のチェック機能が働くようにできていて、議会の力は日本で思っている以上に強いものがあります。トランプ政権の人事の承認がなかなか進まないことを見ても分かりますが、与党共和党が上下両院で過半数を持っているとはいえ、必ずしも日本のように政党の拘束が強いわけではないアメリカ議会では、あまりに大胆なトランプ大統領の政策がすんなり進められるかは微妙なところがあるのだと思います。
 市場で危惧されていたFRBの利上げのペースが上がらないという発表があったことで、日米の金利差が開いたにも関わらず、為替は若干円高傾向で推移しています。アメリカの株式が史上最高値水準で推移しているのに比べれば、19,000円台と言う日本の株式市場が出遅れている感は否めませんが、山高ければ谷深しということわざもありますので、ちょうどいいのかもしれないなあと個人的には思っています。

 先週のこのコラムで著名な犯罪心理学者が作ったサイコパスのチェックリストを載せましたら、「結構当てはまっていて怖くなりました」という反響があちらこちらでありました。
 特に異口同音に多かった声が、「『冷淡で、人に共感しない』『自己中心的でうぬぼれが強い』という部分が私の周りのAさんそのままでゾッとしました。一見ものすごく感じのいい人なんですよ。でも、付き合うとみんながみんな辟易するのです。やっぱり、猟奇的な要素を持った羊の皮をかぶった獣なんですかね」といった内容でした。
 ただ独善的でわがままな傾向を持った人が皆が皆、サイコパス認定までされてしまうと、気の毒だなと心の中で苦笑いをしましたが、「口がうまく、表面的には魅力的」という自信にあふれたリーダーシップのオーラにあふれている人の中に、サイコパスが混じっているのは事実のようです。

 私は、父にもそんな要素があったのではないかと思うことがあります。父は他人の悩みや痛みには敏感で、その人が長年かかってどうしようもなかった問題の本質を一瞬にして見抜き、びっくりするようなスピードで解決してあげることは朝飯前でした。
 父ほどではありませんが、私にも受け継がれた資質なのか、父と似た部分があります。 不和だったり、どうもしっくりこない組み合わせの人々やコミュニティを整理して、紛争の直前で穏やかに収めて差し上げることは、手前味噌ですがちょっと得意なようです。 ただ、父にしても私にしても、その人に寄り添って共有する、というよりは冷静な目で高いところからその事例をみているというところははっきりと共通しています。決して感情移入はしないのです。
 私は、すっきりとした勧善懲悪の映画は好きですが、込み入った人間模様が交錯する文学は好みではありません。正直、登場人物の心情に共感して感情が動いたりすることがなく、第一、いまいち理解できないのです。生前の父もほぼ同じ嗜好だった気がします。このことについて、これまで格段のコンプレックスを抱いてきたわけでもないのですが、なにか欠落している部分があるのか、と心の何処かで思ってきました。

 サイコパスと似たような振る舞いをする人に、自己愛性人格障害があります。
 精神医の田中伸明先生は

・自身の存在を重要だと特別視し、周囲に尊大な態度をとる
・自身の輝かしい成功や自分の魅力、理想的な愛への空想を巡らせている
・過剰な賞賛や特別扱いを求める
・相手への思いやりに欠け、他者と協調することが困難
・他者から嫉妬されていると考え、逆に自身も嫉妬深い面がある
・自身の目的達成のために他者を利用する

 といった特徴をあげています。サイコパスと共通する要素があるようですね。
 しかし、サイコパスは「遺伝的脳の機能障害」と考えられ、自己愛性人格障害は「過去からの生活環境の影響」によっての要因が大きいようです。自己愛性人格障害は母親との関係をはじめとする幼少期の生育環境によって作られていくようです。こうなるともっと心理学を探求したいという気持ちになってきます。
 そういえば、仲のいい犯罪心理学の超プロの先生が先日こんな話をしてくれました。  「サイコパスもパーソナリティ障害も、鋭い刀をつねに相手に向けている。ただ、サイコパスのもつ刀の切っ先にはぎざぎざとしたものがついていないからわかりにくく厄介だ。」
 面白い例え話だと思いました。
                                           =以上=

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