トップが語る、「いま、伝えたいこと」
あけましておめでとうございます。全国的に真冬感の強いお正月ですが、皆さんお元気でしょうか。未曾有なものが何も動かないまま、2021年を迎えることになってしまいました。私は尊敬する師に教えてもらった「応戦力」ということを心の真ん中に置いて今年を過ごしたいと思います。正しく畏れ、「今ここ」を柔軟な気持ちで迎え撃つ、そんなマインドを持ちたいと思っています。
アメリカのNYダウは大晦日にも200ドル近く上げて30,600ドル強と史上最高値で終わりました。日本も30年ぶりのバブル後最高値を更新しましたが、大納会はさすがに少し調整売りが出て下げて終わりました。大納会の日に最高値を記録したのがバブルのピークの1989(平成元)年で38,900円強を付けて終わりました。それから未だにそこまで株価を戻せていないのが日本の失われた30年ですが、アメリカのように年内最終日に最高値で終わると少し心配になります。
ただ、お正月に対する感覚が日米ではまったく違いますので、あまり気にする必要はないのかもしれません。日本の株価が年末に上げたのは、クリスマス休暇が明けた海外勢が、逆に年末年始休暇に入った日本の関係者がほとんど不在の中で買い上げたことによるものだという分析がなされています。日本人の投資家にとってはちょっと早いお年玉をいただいたようなもので、最終日に個人投資家等は利益を確定させた人も多かったのではないでしょうか。
平成元年の嫌な思い出があるのでしょうか、市場関係者のコメントを見ていると年末にぴょんと高値を付けるのはあまりいい傾向ではないという経験則を感じている人が多いようですが、今年の株価はどのようになっていくのでしょうか。
元日の新聞に経営者の方々の株価の予想が出ていました。多いのは3月ぐらいが底で23,000円ぐらいまで下がり、12月がピークで28,000円ぐらいまで上がるというものですが、2割ぐらいの経営者は3万円に到達すると予想しています。多くの人が年初の株価は苦戦すると読んでいるようなので、この辺はとても参考になると思います。
景気や株価は早くも正念場を迎えている感がある菅政権や、大変な重荷を背負ってスタートすることになるバイデン米新政権、そしてもちろん新型コロナウイルス次第ですが、少なくとも株価で考えるとマクロには前向きに考えている経営者が多いようです。皆さまはどのように考えられますか。
年末に物理的な整理も含め、心の棚卸をしながら、このコラムを読んでくださっている皆様への新年最初のメッセージを考えていました。
出た結論は、「今年は、徹底的に『自分』で考えてみてください」でした。極端なことを言えば佐野浩一や私の発信するものを含め、マイク、活字などを通じて出されるメディアの予測は、すべて外れていくと思います。何より、自分が生まれ持つ直感を大事にしていただきたいです。「私にはスピリチュアル的な力がないので」とおっしゃる方もおいでになりますが、人生および日々の体験から生み出された生活感覚こそ、大きな力を持っていると思うのです。自分の中から湧き出るものに、自信を持って情報の渦に応戦していただきたいと思います。
だから、今年からはいろいろな意見に接してもらった方がいいと思いますので、コロナ禍でもいち早くオンライン業務体制を確立して、しっかりと事態に対応して経営をしている佐野と隔週で書かせていただくことになりました。
もう1つ、いまだからこそあえて「何が起こってもなんとかなります」。コロナで死ぬのではなく、極論で言えば人は皆寿命で死ぬのだと私は常々考えてきました。人は、そんなに簡単には死ねない、死なないと思うのです。何かに依存せず、人のせいにせず、自己責任で生きていれば、にんげんは強いものです。私も含め、皆思い出さないといけないことは、「にんげんは結構強い、しぶとい」ということに尽きるでしょう。サバイバルなこの時、お互いしぶとく生き抜いてきましょうね、と皆さんと自分にエールを送りたいと思います。
最後に、私が好きなジョークを1つ。「デスノートには二つの穴がある。それはデスノートを書いた人も、必ず死ぬということ」。「人を呪わば穴二つ」ですが、大晦日の紅白を見ていて、とても一体感が出ていて登場される皆様が自分のためではなくみんなのために歌われている姿に感動し、余計な心配はいらないなと思いました。こういう非常時につながって強くなれるのが日本人のいいところですね。
年末に家族と過ごしていて、昨年は1年間不思議な緊張感で心が緩まずに生きてきたことに気が付きました。今年は案外にんげんは強いことを思い出して、正しく畏れながらも未曽有の危機を楽しみながら乗り越えていきたいと思っています。
上記でも少し書きましたが、本年より、このコラムは佐野浩一と隔週で担当することになりました。リニューアルした後のタイトルは『トップが語る、「いま、伝えたいこと」』。本年も何卒よろしくお願いいたします。
=以上=
2021.01.18:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】舩井幸雄が愛した富士山 (※舩井勝仁執筆)
2021.01.11:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】上へ!上へ!! (※佐野浩一執筆)
2021.01.04:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】にんげんは強い (※舩井勝仁執筆)
舩井 勝仁 (ふない かつひと)
株式会社船井本社 代表取締役社長 1964年大阪府生まれ。1988年(株)船井総合研究所入社。1998年同社常務取締役 同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。 2008年「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築く」という父・舩井幸雄の思いに共鳴し、(株)船井本社の社長に就任。「有意の人」の集合意識で「ミロクの世」を創る勉強会「にんげんクラブ」を中心に活動を続けた。(※「にんげんクラブ」の活動は2024年3月末に終了) 著書に『生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『未来から考える新しい生き方』(2011年 海竜社)、『舩井幸雄が一番伝えたかった事』(2013年きれい・ねっと)、『チェンジ・マネー』(はせくらみゆき共著 2014年 きれい・ねっと)、『いのちの革命』(柴田久美子共著 2014年 きれい・ねっと)、『SAKIGAKE 新時代の扉を開く』(佐野浩一共著 2014年 きれい・ねっと)、『聖なる約束』(赤塚高仁共著 2014年 きれい・ねっと)、『失速する世界経済と日本を襲う円安インフレ』(朝倉慶共著 2014年11月 ビジネス社)、『智徳主義【まろUP!】で《日本経済の底上げ》は可能』(竹田和平、小川雅弘共著 2015年 ヒカルランド)、『日月神示的な生き方 大調和の「ミロクの世」を創る』(中矢伸一共著 2016年 きれい・ねっと)、『聖なる約束3 黙示を観る旅』(赤塚高仁共著 2016年 きれい・ねっと)、『お金は5次元の生き物です!』(はせくらみゆき共著 2016年 ヒカルランド)がある。 |
佐野 浩一(さの こういち) 株式会社本物研究所 代表取締役社長 株式会社51コラボレーションズ 代表取締役会長 公益財団法人舩井幸雄記念館 代表理事 ライフカラーカウンセラー認定協会 代表 1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。 著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた船井幸雄のすべて』(成甲書房)、船井幸雄との共著『本物の法則』(ビジネス社)、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)がある。 |