トップが語る、「いま、伝えたいこと」
アメリカのFRBが0.75%の利上げを実施しました。市場の予想の範囲だったものの、利上げを継続して来年以降も高い金利水準をキープするという方針を出したことで株価が大きく下がりました。いままでは、事前に悲観的な見方が漂っていても、FOMC(連邦公開市場委員会)の当日は、楽観的な要素を何とか見出して株価が上がっていたのですが、FRBの真意が伝わると楽観的な要素はほとんどないことが明らかになり、世界的に景気後退局面が現実化するという見通しが広まってきました。インフレを抑えるためには、景気の減速には目をつむるというFRBの意志がようやく市場に浸透してきたようです。
トランプ政権下でかなり無理やり上げられていたアメリカの株価は、はっきりと調整局面に入ったと思います。どの水準で底を打つのかが難しいところですが、FRBは市場が考えているよりもかなり低い水準を予想しているのではないでしょうか。日本の株価もそれにつられて下げていくと思います。ただ、こちらはインフレ率も円安による輸入物価の値上がりと原油高によるものがほとんどですし、企業間物価は欧米並みに上がっているにも関わらず、企業努力(ちょっと悪い努力になっている傾向も感じます)で消費者物価の上がり方はまだかなりマイルドなものになっています。だから、引き締めが必要ないという日銀の考え方が正しいとすると、それほど下げなくてもいいのかなとも感じます。
日本の場合は、消費者物価が上がることを許容して、その代わり給与水準がそれ以上に上がっていくのが理想だと思います。しかし、経営者の方にお話を聞くと、なかなか値上げを実施するのは難しいし、怖いという意識がかなり強く無理な企業努力が続いてしまい、結果として賃上げ水準も満足いくものにならないのかなという悲観論を感じてしまいます。
強い政府であれば、最低賃金を上げて強制的に給与水準の訂正を促す政策も取れると思いますが、7月の参議院議員通常選挙に勝って国政選挙をしなくてもいい黄金の3年間を手に入れたにも関わらず、岸田内閣は支持率の低迷に陥りプチ・レイムダック状態の様相を呈していて、とてもそんな不人気な政策をする余裕があるようには思えません。
ほぼ同時期に行われた日銀の金融政策決定会合では、日本は量的緩和政策の継続を決めました。日銀の黒田総裁は投機筋の影響も円安の原因になっているという見方を示していますが、やはり150円以上の円安は許容できないと思われますので、ヘッジファンド対日銀の鍔迫(つばぜ)り合いは一体どちらが勝つのだろうと市場は固唾を飲んで見守っている状態にあります。ヘッジファンドはFRBとの戦いには完敗した様相が漂ってきているので、何とか日銀には勝ちたいと思っているようですが、やっぱりいまの先進国の中央銀行に戦いを挑むのは危険なのではないかなと感じます。
今回のFRBの強固な意志を見ていると、やりたい放題をやってきた金融強欲資本主義がいよいよ終焉を迎える局面が近づいてきたのかなとも思えます。株価を上げることによってポピュリズム的な手法で支持率を上げる政権は日米とも去って、いまは不人気政策をあえて享受してもそれぞれの実態に合わせた金融の正常化を目指す中央銀行の政策を許容するまともな政府が政権を担っていると考えてもいいのかなと思います。どちらにしても、日本なら一強と言われた安倍政治のようなやり方はできなくなってきたのかなと思います。
占星術に興味はあるけど、難しそうでなかなか手を出せないという方も多いのではないでしょうか。今回紹介する『魂の計画 ホロスコープが描くあなただけのストーリー』(
きれい・ねっと)は、占星術の入門書としてお勧めの一冊です。著者であるみけまゆみ先生は、個人の星を読むだけではなく、国の星を読むのにも長けていて、私も何度かセッションを受けさせていただきましたが、自分のことよりもほとんど日本の行く末を聞いていた記憶があります。そして、その経緯でかなりレベルの高い占星術師だなという感想を持ちました。
そして、本書では占星術の基本的な事項を物語(マイブームのナラティブ(共創構造を持った物語))でわかりやすく解説していく形になっています。読み進めていくためにはホロスコープチャートというものが必要になるのですが、作成用のサイトも紹介されているので簡単に作ることができます。作ってしまえばあとはストーリーを楽しく読み進めながら、ホロスコープチャートに沿って魂の計画を簡単に知っていくという、非常に分かりやすい構成になっています。
一応、前書きにもあるようにチャートを作らずに少年コギトに導かれながら地球を目指していく物語を純粋に楽しみながら、自らが地球へやってきた経緯を知るという読み方もできますが、一度読めば結局チャートを作って読み直したくなることは間違いないので、作成した上で読み進めた方がいいのかなと思います。ただ、私のような面倒くさがり屋は自分で読み解くよりも、みけ先生のセッションを受ける方を選ぼうとも思っています。
よく読むとウイルスのことなどの時事的なトピックスもわかりやすく解説されているので、ぜひ本書を手に取っていただいて、新しい時代を生きるためのツールのひとつを手に入れていただければと思います。
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2022.09.19:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】美とマインドフルネス (※佐野浩一執筆)
2022.09.12:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】勉強法を知る (※舩井勝仁執筆)
2022.09.05:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】お金とツキのお話 (※佐野浩一執筆)
舩井 勝仁 (ふない かつひと)
株式会社船井本社 代表取締役社長 1964年大阪府生まれ。1988年(株)船井総合研究所入社。1998年同社常務取締役 同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。 2008年「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築く」という父・舩井幸雄の思いに共鳴し、(株)船井本社の社長に就任。「有意の人」の集合意識で「ミロクの世」を創る勉強会「にんげんクラブ」を中心に活動を続けた。(※「にんげんクラブ」の活動は2024年3月末に終了) 著書に『生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『未来から考える新しい生き方』(2011年 海竜社)、『舩井幸雄が一番伝えたかった事』(2013年きれい・ねっと)、『チェンジ・マネー』(はせくらみゆき共著 2014年 きれい・ねっと)、『いのちの革命』(柴田久美子共著 2014年 きれい・ねっと)、『SAKIGAKE 新時代の扉を開く』(佐野浩一共著 2014年 きれい・ねっと)、『聖なる約束』(赤塚高仁共著 2014年 きれい・ねっと)、『失速する世界経済と日本を襲う円安インフレ』(朝倉慶共著 2014年11月 ビジネス社)、『智徳主義【まろUP!】で《日本経済の底上げ》は可能』(竹田和平、小川雅弘共著 2015年 ヒカルランド)、『日月神示的な生き方 大調和の「ミロクの世」を創る』(中矢伸一共著 2016年 きれい・ねっと)、『聖なる約束3 黙示を観る旅』(赤塚高仁共著 2016年 きれい・ねっと)、『お金は5次元の生き物です!』(はせくらみゆき共著 2016年 ヒカルランド)がある。 |
佐野 浩一(さの こういち) 株式会社本物研究所 代表取締役社長 株式会社51コラボレーションズ 代表取締役会長 公益財団法人舩井幸雄記念館 代表理事 ライフカラーカウンセラー認定協会 代表 1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。 著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた船井幸雄のすべて』(成甲書房)、船井幸雄との共著『本物の法則』(ビジネス社)、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)がある。 |