トップが語る、「いま、伝えたいこと」

このページでは、舩井幸雄の遺志を引き継ぐ舩井勝仁と佐野浩一が、“新舩井流”をめざし、皆様に「いま、伝えたいこと」を毎週交互に語っていきます。
毎週月曜日定期更新
2025年3月24日
神社の歩き方 (※舩井勝仁執筆)

 先週は、いよいよアメリカの株式バブルが崩壊するかもしれないと書きましたが、結論を言うと見事に外してしまったような気がします。アメリカの金融関係者はなかなかしぶといようです。アメリカの産業は軍需産業を除けば、時価総額経営という意味ではほとんど金融業と化しているハイテク業と金融業しかなく、そういう意味ではそう簡単にはバブル崩壊とはならないのかもしれません。1990年前後の日本のバブルの時には、まだまだ日本の製造業は全盛期にあり、失われた30年で結局すべて取り上げられてしまうのですが、不動産価格や株価が暴落しても、日本経済の強さがまだまだ信じられていたことが逆に本格的なバブル崩壊につながったのかもしれません。
 同じことが、傾向がはっきりしてきた中国のバブル崩壊にも当てはまるのかもしれません。アメリカの株価が調整局面を強めていた時、秘かに中国株が上がっていた感触があります。しっかりと数字で検証したわけではありませんが、アメリカとそれから最近経済発展が著しいインド株との反比例の関係に中国株はあるような気もします。インド株も明らかに調整局面に入っていたのですが(日経新聞電子版、世界の市況という有料ページで確認できます。私は、このページをいつもチェックしています)、最近どうも持ち直してきているようにも感じます。
 外してしまった事の謝罪をしっかりとしなければいけませんが、それと同時に大事なのは、投資は自己責任でという大原則をしっかりとご理解いただくことだと思います。父は、予想はしない方がいいといつも言っていました。予想したことは大体外れるからですが、自己責任の大原則をご理解いただいているにも関わらず、ついつい有識者の具体的な意見に頼りたくなるのが人情というものです。私は、株式の世界では有識者ではありませんが、それでも今回のように恥をかいてしまうとつらくなります。情報は、他人の意見を参考にするのは大いにやっていただくべきですが、最後は自分で調べて自分で決定し、そして自己責任だということを腹落ちして理解してもらうことが大切だと思います。
 誤ってから弁解するのもなんですが、当たった部分もありました。アメリカを代表する株式になったエヌビディア株の調整は現実に進んでいて、株価が弱気入りした様々な兆候が出ていることが報じられるようになりました。わかりやすいところで言えば、PER(株価収益率(PER:Price Earnings Ratio):株価が1株あたりの純利益の何倍まで買われているかを示す指標)が20倍になったと報じられていました。一般の株式よりも高い水準ですが、成長著しいハイテク株としてはかなり低めの水準で、期待が剥がれ落ちた状態にあると言ってもいいのかもしれません。
 先月も書いたようにマグニフィセントセブン(壮大な7社)の株式が調整局面になっている象徴のような株になってしまったのです。日本株の方は、ウォーレン・バフェット氏が商社株の買い増しをしていたことが報じられたようで、それほど爆上げしている状態にはありませんが、しっかりとした流れになっています。株や為替、それに金利、さらには原油価格などをチェックする癖をつけてもらって、経済の大まかな流れをとらえる練習をしてもらうのは、いいことだと思いますので、興味のある方は挑戦していただければと思います。

 今月紹介するのは、島田裕巳著『「謎」で巡る神社の歩き方』(啓文社書房)です。島田先生は日本を代表する宗教学者です。面識はほとんどないのですが、昭和30年前後にできたある宗教団体のセレモニーに出席した時に新幹線の駅までの送迎のバスに一緒に乗り合わせたことがあり、多分島田先生は編集者と一緒に乗っておられたのですが、新興宗教の中では、当該の宗教はとてもしっかりと運営されているというコメントをされているのが印象的で、ご著書で顔写真を見たことがある有名な先生がそう仰っていたことがとても印象に残っています。
 神社の歩き方というタイトルでこのコーナーにて紹介する時点で少々不思議な類の本だと思われるかもしれませんが、一流の学者による本書は内容的にも学術的と言えるタイプの、神社について歴史を辿りながら、様々な疑問について解説していくといった内容です。宗教学者の先生が実際の講義を元に書かれた本という事もあり、非常に読み応えがあり、ふと持っていた疑問について応えてくれるものです。
 神社を巡る行為自体は、スピリチュアルブームなどもあり多くの方がなさっているかもしれません。しかしその神社がどんな意味を持って造られたものであるか、などについては知らずに訪れているケースが多いのではないでしょうか。本書は特に有名な神社についての解説が多くされており、最古の神社とされる鹿島神宮、春日大社、伊勢神宮、八坂神社、氷川神社などについて理解を深めることができます。また歴史についても詳しく解説されている本であることから、過去に存在した神社についても知る事もできます。
 神社についての基礎知識を得るのに最適な内容でもあり、神社の成り立ち、現在の形への変移、神宮の意味、祭神について、神社の建てる土地の意味と周囲との関わり。神社について学ぶ上で欠かせない内容について学べます。既に訪れていた有名神社に本書で得た知識を持った上で訪れると違った視点で楽しむことができるはずですし、本書を読む事で得た知識をさりげなく同行者に披露してみれば神社についてキチンとした知識を持っている人間だと感心してもらえる、なんて事もあるのかもしれません。
 講座がベースとなっている事もあり、非常に読みやすい文章でここまでキチンとした解説をしてくれる本は珍しい印象なので、日常的に本を読まない方でも神社に強い関心を持っているなら間違いなくぜひ触れてみるべき一冊だと思います。好評なのか、続編も出版されていますので、信頼できる内容だということが証明されているのかなとも感じています。
                        =以上=

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舩井 勝仁 (ふない かつひと)
株式会社船井本社 代表取締役社長
1964年大阪府生まれ。1988年(株)船井総合研究所入社。1998年同社常務取締役 同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。
2008年「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築く」という父・舩井幸雄の思いに共鳴し、(株)船井本社の社長に就任。「有意の人」の集合意識で「ミロクの世」を創る勉強会「にんげんクラブ」を中心に活動を続けた。(※「にんげんクラブ」の活動は2024年3月末に終了)
著書に『生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『未来から考える新しい生き方』(2011年 海竜社)、『舩井幸雄が一番伝えたかった事』(2013年きれい・ねっと)、『チェンジ・マネー』(はせくらみゆき共著 2014年 きれい・ねっと)、『いのちの革命』(柴田久美子共著 2014年 きれい・ねっと)、『SAKIGAKE 新時代の扉を開く』(佐野浩一共著 2014年 きれい・ねっと)、『聖なる約束』(赤塚高仁共著 2014年 きれい・ねっと)、『失速する世界経済と日本を襲う円安インフレ』(朝倉慶共著 2014年11月 ビジネス社)、『智徳主義【まろUP!】で《日本経済の底上げ》は可能』(竹田和平、小川雅弘共著 2015年 ヒカルランド)、『日月神示的な生き方 大調和の「ミロクの世」を創る』(中矢伸一共著 2016年 きれい・ねっと)、『聖なる約束3 黙示を観る旅』(赤塚高仁共著 2016年 きれい・ねっと)、『お金は5次元の生き物です!』(はせくらみゆき共著 2016年 ヒカルランド)がある。
佐野 浩一(さの こういち)
株式会社本物研究所 代表取締役社長
株式会社51コラボレーションズ 代表取締役会長
公益財団法人舩井幸雄記念館 代表理事
ライフカラーカウンセラー認定協会 代表
1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。
著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた船井幸雄のすべて』(成甲書房)、船井幸雄との共著『本物の法則』(ビジネス社)、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)がある。
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