船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる

このページは、船井本社グループスタッフによるコラムページです。 「これからは“本音”で生きるのがよい。そのためには“本物の人間”になることが大事」という舩井幸雄の思想のもと、このページでは、社員が“本物の人間”になることを目指し、毎日の生活を送る中で感じていること、皆さまに伝えたいことなどを“本音ベース”で語っていきます。

書:佐野浩一
船井幸雄グループ社員の日々もの思ひ、考へる あの社員の一日を公開!
ウクライナ侵攻の意味するものとは・・・
2022.5.11(Wed)
社名:(株)本物研究所 執行役員&マネージメントチーム マネージャ
名前:坂本 眞一

皆さんこんにちは!
GWも過ぎて、少し落ち着かれた時期です。
しかし、世の中はウクライナ侵攻がいまだ解消出来ていません。
そこで、今回は私なりの見解を述べたいと思います。
来る、2月24日にロシアがウクライナに侵攻しました。アメリカやイギリスの情報機関はその近々の可能性を伝えていたが、当のウクライナを含め多くの国にとっては予想外の出来事であり、後の急激な展開や進捗のはかばかしくない停戦交渉などを前に、世界はその現状、もたらすであろう影響、今後の成り行きについてどう評価すべきか苦悩しています。以下、欧米の信頼しうるマスコミの情報などをベースに最近の国際経済、政治を踏まえ、今後の方向を探ってみます。

大きい経済的な打撃 ロシアのウクライナ侵攻については、破壊された建物や焼けただれて放置された戦車などのテレビの画像を通じて、そのもたらした物理的な悲惨さは理解されているが、その現在及び将来の経済的な打撃、その負担の大きさは、十分に理解されているとは言い難いです。ウクライナから近隣諸国に逃れた避難民は500万人近くとされています。隣国のポーランドをはじめ、ドイツ、フランスなどこれらの人々を受け入れるいわゆる西欧諸国は、これらの人々に住居を提供し、就職の機会を与えるなどして生活を支えなければなりません。わが国で近年の水害で家を失った人への対策が容易ならざることは、これまでよく知られています。類似の対応が100万単位の人を対象に求められるとすれば、負担が膨大なものであることは容易に推測できるでしょう。

ヨーロッパにおけるエネルギー価格の高騰についても同様です。石油、ガス、石炭など、そのエネルギー供給の多くをロシアに頼ってきた西欧諸国は制裁措置として、あるいは将来の自国の安全保障の見地から、その依存度を急激に減らしつつあります。この結果、これらの国のエネルギー価格は急速に上昇すると見込まれます。例えば英国では、この1年間に50%の上昇が見られたが、この秋までにはさらに50%上昇するのではないかといわれています。こういう事態が世界経済に与える影響は相当深刻なはずです。それは世界の経済成長の大幅な低下を招く。またロシア及びウクライナが世界に供給してきた多くの一次産品価格の上昇による物価の大幅な上昇、ならびに後述するような、この地域が主たる供給者である一定の貴重な金属の減少に伴うサプライチェーンの弱体化を通じ、各種製造業の停滞をもたらすと思います。
世界がそういう環境にあることを十分認識しなければならない。物価の上昇とサプライチェーンの脆弱化、ウクライナ及びロシアは世界のいわゆる第一次産品の重要な供給国です。原油については、ロシアは世界第3位の産出国である。天然ガスは世界第2位の産出国であり、ヨーロッパの総需要の約40%をまかなっています。一部の西欧諸国はその石炭に依存しています。食料生産に関してもこの地域は重要です。ウクライナとロシアは世界の小麦粉の3分の1を輸出しています。この地域は肥料の重要な供給地域でもありますし、これらの供給が減少したり、それが不安定となったりすることは経済の停滞要因であり、上昇傾向にある世界の物価をさらに押し上げることになります。ことは物価にとどまらない。ウクライナはニッケルやチタン、パラジウム、アルミニウム、高価な鉄ベレットやネオンなどの化学ガスの重要な供給国です。

これらは、例えばネオンが半導体チップの製造に不可欠であることにみられるように、現代の多くの産業に不可欠なものです。その供給の制約は関連業界のサプライチェーンの脆弱化をもたらす。
結果、半導体関連産業、自動車産業など幅広い分野に悪影響を与えることとなります。半導体の円滑な供給が阻害されれば情報産業もその影響を免れません。これらは今後、比較的早い時期に、実体経済により、明瞭な形で反映されることになると思います。変化しつつある世界の勢力地図 詳細は別の機会に譲りますが、本件を追う過程で気づいたことが幾つかあります。

第1は、ロシアのウクライナ侵攻は確かにプーチン大統領が引き起こしたものではあるが、これを導き、今日に至らしめた要因は他の多くの国にもあるということだと思います。ウクライナは1991年の独立以降も親ソ派と西欧派の対立が絶えず、その主導権を握るための抗争は次元の低いレベルで行われていて、その過程で統治機構の質が低下していったようです。ゼレンスキー大統領もその政治、行政能力が評価されてその地位に就いたわけではなく、ある愛国劇の主人公役を演じて得た人気を背景に現在の地位にいるとされています。彼の劇団仲間も国政の責任者となったようであり、もしそうであれば、そういう体制のこの国が高度な政策を実施することは余程の工夫がないと難しいことだと思います。
西欧諸国についていえば、16年間ドイツを統治したメルケル前首相、フランスのマクロン大統領や前任者たちは近年、経済上の利益を重視し、アメリカなどの警告を無視してそのエネルギーのロシア依存を高めるなど、安全保障上の考慮を軽視する傾向がありました。近年のロシアによるジョージア侵攻、シリアへの派兵、クリミア半島の併合などの不条理な行動に対しても微温的でした。
アメリカは1990年代、ソ連の解体とその後のエリツィン大統領の民主化方向への歩みに安心し、大統領が共和党のブッシュ氏から民主党のクリントン氏へ交代したこともあって、ロシアの民主化路線がいまだ不安定な時期にその積極的関与を停止したとされています。このことが後のプーチン大統領の誕生、専制路線の推進を可能にしたであろうことは容易に想像しうる。また先の米大統領選の際、トランプ大統領(当時)が自らの再選を目指してウクライナ政府に、時のバイデン候補の身内に対し捜査するよう圧力をかけ、拒否されると約束済みの同国への援助をとり止めたことが、ゼレンスキー大統領を対米不信に走らせたといわれています。

第2は、世界の政治上の地図に変動がみられるということである。西欧諸国では結束が強まりつつあります。スウェーデン、フィンランドはこれらの情勢をみてNATO入りを希望し、EUは、これまで消極的な反応を示していたウクライナの加盟について積極的に発言しています。アメリカについては、例えば軍隊を派遣するかどうか、航空機を提供するかどうかなど、この戦いにどの程度関与するかが戦争の今後を大きく左右することが明らかとなり、また、その主導する金融上の措置を含むロシアへの経済制裁措置が予想以上の「効果」を生むことが判明するなど、その国際的な地位の大きさが改めて確認されています。近年、その国力の上昇が著しい中国について、実はその多くが、その貿易取引の最大の相手方がアメリカであること、第5世代(5G)移動通信システムをはじめとするその驚異的進歩を遂げてきた先端的技術の源泉がそうであることにみられるように、さまざまな形でアメリカに依存したものであることが明らかになってきました。
私は世界も中国自身も、これまでその実力を過大評価してきたのではないかと考えていますが、世界的にもそういう認識が強まってきているように思います。
要するにロシアのウクライナ侵攻は、経済にとどまらず世界にさまざまな変化と多くの教訓を示しているように思います。


3周目:「我以外皆我師」
4周目:「中村天風氏教義・心身統一法」
5周目:「心身統一法実践編」
6周目:「中村天風式のヨーガとは…」
7周目:「私の好きなパワースポット」
8周目:「イルミネーションを見ながら感じること」
9周目:「偽証罪も動かぬ証拠が・・・」
10周目:「佐々木了雲先生に学ぶ」
11周目:「金融のプロから学ぶこと」
12周目:「一流になるためのコツとは・・・」
13周目:「「運命を拓く」を読んで <人間の心の在り方が人生を支配する>」
14周目:「マヤ暦とマヤ文明について」
15周目:「日本のTPP参加にてアメリカの圧力を感じること」
16周目:「砂糖が持つ依存症とは・・・」
17周目:「〜哲人・中村天風氏の人生観〜人はどう生きたらいいの?」
18周目:「河村武明さんから学ぶこと」
19周目:「バクテリアで身体をいつまでもハツラツと!」
20周目:「〜素頭をどう鍛えるかで人生が変わる〜」
21周目:「未来への言霊を読んで」
22周目:「『舩井幸雄を想う』を読んで・・・」
23周目:「不変のマーケティングとは……」
24周目:「衝撃の未来と新しい働き方とは?」
25周目:「小山会長(前船井総合研究所会長)の勉強会を受けて」
26周目:「スポーツから学ぶこと」
27周目:「マズローの神髄とは……」
28周目:「政木フーチから学んだこと・・・」
29周目:「竹布の素晴らしさとは・・・」
32周目:「元船井総研の小山会長の勉強会を受けて」
33周目:「ワールドカップラグビーからみる日本人の在り方」
34周目:「政木フーチの真髄を知る……」
35周目:「本物研究所が取り組んでいること」
36周目:「「ベストセラー作家 ひすいこたろう氏の講演会」に参加して」
37周目:「食を理解して、健幸に生きよう!」
38周目:「波動の第一人者 山梨浩利氏の講演会の感想その1」
39周目:「メンタル&スキルによってプロを目指す・・・」
40周目:「リオ・オリンピックで一番感じたこと」
41周目:「運命を拓くとは・・・」
42周目:「中村天風氏の「ほんとうの心の力」とは・・・」
43周目:「中村天風氏の「ほんとうの心の力」とは・・・第2弾」
44周目:「中村天風氏のほんとうの心の力とは・・・」
45周目:「中村天風氏のほんとうの心の力とは その3・・・」
46周目:「運命を拓く」
47周目:「藤井聡太四段から学んだこと…」
48周目:「やってみました!1日1食 長寿遺伝子が微笑むファスティングを実践して その1」
49周目:「やってみました!1日1食 長寿遺伝子が微笑むファスティングを実践して その2」
50周目:「〜天風氏の心にしみる7つの言葉(第1話)〜」
51周目:「〜天風氏の心にしみる7つの言葉(第2話)〜」
52周目:「新時代は健康のキーワードは抗糖化へ…」
53周目:「新入社員を迎える上で人財とは」
54周目:「新時代は健康のキーワドは抗糖化へ PART2」
55周目:「居酒屋さんでも健康提案」
56周目:「PLANの目的と立て方について」
57周目:「2018年本物研究所 感謝祭を終えて」
58周目:「あのホリエモンの発想力と行動力は素晴らしい」
60周目:「中村天風 言葉には強大な力が宿っている」
61周目:「人生の岐路にたったら この本を読んでみよう!」
62周目:「『そしてフェイク経済の終わりが仕組まれる』を読んで その➀」
63周目:「『そしてフェイク経済の終わりが仕組まれる』を読んで そのA」
64周目:「「OODAループ」と「PDCA」の違いについてPART1・・・」
65周目:「「OODAループ」と「PDCA」の違いについてPART1・・・」
66周目:「米大統領トランプ来日と真実の日本史について」
67周目:「すいません、ほぼ日の経営の書籍をみて・・・」
68周目:「熱中症対策について」
69周目:「ルパン三世から自由を学ぼう!〜自分を大切に、人に優しく〜」
70周目:「〜理想の上司を目指して〜」
71周目:「アドラー心理学書籍「嫌われる勇気」の感想文」
72周目:「光本勇介氏「実験思考」の感想文」
73周目:「「漫画バビロンの大富豪の教え」を読んで…」
74周目:「Fukushima 50を見ての感想」
75周目:「<リーチ マイケル>現在の生活とコロナ禍で求められる『ONE TEAM』についての感想」
76周目:「夏の甲子園中止で失うもの、得るもの」
77周目:「わが町の史訓 新渡戸稲造について」
78周目:「渋沢栄一の「論語講義」を読んで」
79周目:「ドラマ『半沢直樹』が倍返しで面白くなるかもしれないポイント」
80周目:「塚澤健二氏の『暴落はまだ終わっていない!』のまとめ」
81周目:「「コロナの明日へ」を読んで・・・」
82周目:「ストレスに負けない心と体をつくる!」
83周目:「マーケティング3.0が目指す世界観とSDGsについて」
84周目:「『「与える人」こそ成功する時代』を読んでの感想」
85周目:「<「原因」と「結果」の法則の書籍を読んで・・・前編>」
86周目:「<「原因」と「結果」の法則の書籍を読んで・・・後編>」
87周目:「東京オリンピック開催について」
88周目:「60代からの生き方について」
90周目:「亡き父親に学んだこと」
91周目:「母校の強さはここにあり・・・」
92周目:「メンタル強化するために」
93周目:「高校野球の魅力について」

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