トップが語る、「いま、伝えたいこと」

　『船井幸雄の「成功塾」』（ダイヤモンド社）は、２月２１日〜２３日に書き上げました。そのまえがきの一部を紹介したいと思います。　私は今まで、コンサルタントしては成功したと思います。しかし、経営者としてはよく失敗もしました。ともかく経営について、いろんなことを知りました。その中の「成功のコツ」を簡単にまとめたのが本書です。４月下旬にはダイヤモンド社から発刊される予定です。ご期待ください。

−まえがき−
　世の中では私のことを「船井流経営法」という経営手法を確立した人間であるとか、「経営指導の神様」などとも言ってくれているようですが、私自身はいたって気楽な庶民だと思っています。
　長年、経営コンサルタントを業としてきました。とともに、１９７０年に経営コンサルタント会社を創り、社長になりました。その会社は株式会社船井総合研究所といいますが、大きくなりました。創業以来、２００３年３月２８日まで、船井総研の代表取締役を務めていました。
　２００３年１月に７０才になりましたし、素晴らしい後継者もできました。船井総研は業績もいいし、財務上も安定しましたので、３月２８日の第３４回定時株主総会の時をもって代表取締役を退任、同日付けで名誉会長に就任しました。
　気楽に引退する予定だったのですが、現在は、かえって忙しくなりました。たとえば、去年一年間で行った講演回数は二百数十回になりますし、著書は２００３年中に共著を入れて１２冊も発刊されました。いまも、コンサルティングの依頼がどんどんきます。
　それだけでなく、船井総研や私の直接関係している会社（船井メディア・本物研究所・船井コミュニケーションズなど）と関係のない人々からも、平均して一日に約３００人くらいの方から、Ｅ−ＭＡＩＬやファックス、手紙などで、いろんな相談や質問が飛び込んできます。
　物理的に一人ひとりにお答えするのは無理なので、それらについてはウェヴ上の『船井幸雄.com』や月刊誌『Ｆｕｎａｉ＊ｍｅｄｉａ』そして「カセット情報」や著書などで対応してきました。
　そのため著書が昨年中に１２冊も出たのですし、２００４年も１ヵ月に１冊、２月に２冊、３月にも１〜２冊は出そうに思います。

　最近、とくに多い質問というか要望が、「船井流経営法の実践的エキスを分かりやすい本にして欲しい」ということです。
　これに対応して書き始めたのが本書なのです。
　私は、経営コンサルタントとしては、ここ三十数年、一万件くらい担当してきましたが、一件も失敗していません。アドバイスは全部的確で、いい結果になりました。
　しかし、船井総研の経営者というか、船井総研グループのトップとしては、多くの失敗をしてきました。
　いまでは、それらの理由もわかりますし、具体的に話せることもかなりあります。
　ですから、本書の題名を『船井幸雄の「成功塾」』とし、エキスだけを取り上げ、わかりやすくまとめたいと思っています。
　経営コンサルタントは職業がら守秘義務がありますので、実例をそのまま話せませんが、できるだけわかりやすく上手に書きたいと思っています。
　なお、いまの私は経営については理屈抜きでプロになったようです。
　相談を受けただけで、たいていどうすればいいかが分かります。それらの答もできるだけ体系的、論理的に本書内に書きたいと思っています。

　　　　　　　　　　−中略−

　本書とともに、私の最近著『イヤシロチ』（２００４年２月　評言社刊）をご一読いただければ、私の言いたいことがよくおわかりいただけると思います。

　本書は、私が熱海の山中に転居して原稿を書く最初の本になります。
　いまのところ、空気と水のいい熱海に変わってきてよかったと思っております。
　いい本を書きたいと思いつつ、この辺でまえがきのペンを措きます。
　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２００４年２月２１日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　熱海市西山町の自宅書斎で・・・船井幸雄　

※後日、あとがきも紹介したいと思います。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＝以上＝