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トップが語る、「いま、伝えたいこと」

このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
毎週月曜日定期更新
2006年10月13日
「親切さ」に全参加者が感動

 今月の2日、3日に船井本社主催で「本物堪能セミナー」を行ないました。
 岩手県岩泉町という世界一の水、日本一の松茸、日本一の短角牛の産地を訪れ、松茸がりをし、牧場を見学し、おいしい松茸入りのすきやきパーティで、地元の人と仲よくなり、また世界一のおいしい水の湧出源といわれている龍泉洞や岩泉町の隣村になりますが、「日本一の海岸美」で有名な陸中海岸の北山崎で断崖のロマンと風景を満喫し、海の幸を楽しもうという一泊二日のツアーセミナーです。参加料金は一人六万円でした。
 宿泊の都合とバス定員の都合で、参加者が50人しか行けないため、「にんげんクラブの会員」に限定したツアーとしました。それでも多くの人をお断りしました。
ところで、このツアーの計画はもとより、すべてのコーディネーターは、私と親しい岩泉町の伊達勝身町長が引きうけてくれました。
 参加者は51人にしぼったのですが、この中の大半は岩泉や北山崎ははじめての方、特に山に入って自生している松茸を見るのは、はじめての人たちです。
 ともかく、この2日間、伊達町長は、町役場の職員さんや地元の有力者に働きかけ、自らバスにのり、宴席にも出席し、自慢のよい声を披露して「南部牛追い唄」などを陣頭指揮で教えてくれました。もちろん町の歴史なども詳しく説明してくれました。
 この町長の親切さや町民のわれわれへの対応は、都会人にとってはまったく考えられないほど、心のこもったもので、参加者全員が感動し、岩泉町と伊達町長の熱烈なファンになってしまいました。
 「期待をはるかに上回る親切さ」・・・これほど感動を受けることは他に余りないようです。
 しかも、それが町長だけでなく町民たちの自然のふるまい・・・のようなのです。香川県とほぼ同じ大きさの町に1万数千人しか人がいない北上山系の中の町ですが、びっくりしました。それに超イヤシロチでした。
 ぜひ折があれば、読者も岩泉町を訪ね、人々の素朴な親切さと山の幸をたのしんでください。
 なお岩泉町のことは拙著『まちはよみがえる』(2006年 ビジネス社刊)に、詳しく説明しています。その文末に私はつぎのように書いています。

●知ってもらうことに目覚めた岩泉町の挑戦
 短角種やマツタケによる街おこしで、岩泉町が描くのは「定住化対策」です。
 岩手県に限らず、全国の市町村では企業誘致を盛んに行っています。企業が進出してくれると住宅団地が生まれ、雇用創出だけでなく、新しい商業地区なども生まれるからです。
 しかしながら企業としても、工場や研究所の設立などに関して、そうどこにでも出て行けるものではありません。いったん巨大な工場を建てると、今度は10年規模で工場を稼動させていかなければならないからです。
 それだけ、企業進出に関しては、地元への重い責任が伴うのです。
 そしてこうした企業誘致が、地方の市町村にとって定住化のための最も「見えやすい」対策であることもまた事実です。岩泉町でも、複数の企業との話し合いが、現在もたれています。ただ、こうした企業誘致だけで、街のすべての労働力を吸収できるはずはありません。だからこそ、地元の歴史に根ざした特産品を、ビジネスベースに乗せる必要性があるのです。
 「たたら製鐵で潤い、公共事業でお金が落ちて潤いました。でもそれらは、街が独自に発信したものではありません。変な言い方ですが『降って来た』ものです。これからは自分たちで発信していくことで、リスクもリターンも、一緒にとっていくことが大事だと思っています」(伊達町長)
 年間23万人の観光客が来る、日本三大鍾乳洞の一つである「龍泉洞」の水は有名です。それを使った飲料製品の開発・販売や、南部牛追い唄の全国大会などが行われるようになりました。それらはまず岩泉町を知ってもらうための強いアピールの一環です。
 「知ってもらおう」
 「岩泉町を丸ごと売り出そう」
 岩泉町は、やっとここに気がついたのです。
 気がついたといえば、最近街が始めた面白い企画があります。
 「森林セラピー」と名づけたこのプランは、子どもから大人まで、岩泉の大自然を経験してもらいながら、身心を癒してもらおうという興味深い試みです。
 森林セラピーは現在、ドイツ(バートウェーリスホーフェンなど)が世界的に先行しています。近代医学の原点であるドイツでは、医師らが率先して森の持つ癒し効果を、さまざまな悩みを抱える人々に勧めています。
 岩泉町はこの情報に興味を持ちました。
 そして、アカマツ、ブナ、ナラなど、それぞれの原生林が固有に持つ空気を体験してもらおうと、学校や医学関係を始め、各種企業や団体などにまで「交流事業」として広げていこうと、現在プロジェクトが進められています。
 自分たちの街が持っているものは何か。ないものをいつまでもねだるのではなく、いまある「すばらしい」ものを活かすには、どうすればいいのか。そこに気がつき、動き始めたのです。
 岩泉町の五年後が、非常に楽しみです(転載ここまで)。

                                               =以上=

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