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トップが語る、「いま、伝えたいこと」

このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
毎週月曜日定期更新
2013年10月7日
アホノミクス (※舩井勝仁執筆)

 今週からしばらく「いま知らせたいこと」のページを船井勝仁が書かせていただきます。ここは船井幸雄が「いま知らせたいこと」を皆様に発信させていただくページなので、私の意見を書くのではなく、船井幸雄が考えていることを父の代わりになるべく開けっぴろげで書いていこうと思います。
 今更ながらですが、ここしばらくは毎週熱海の父のところに行き、話をするようにしています。用件があるときもありますが、それがなくても父が何を考えているかを感じようと思っています。長い闘病生活で直感力が鋭くなった父は目の前にいる相手が何を考えているか、全部分かるようです。だから、私も父のように上手くはいきませんが、父が何を考えているのかを感じてみたいと思っています。 そして、それをここで発表させていただきたいと思っています。

 早速はじめたいと思いますが、父がいま一番心配しているのは「日本の行方」だと感じます。それも、安倍総理が推し進めているアベノミクスに対して大きな危惧を抱いています。これは、小泉政権の時に感じていた大きな危うさと同じような感覚です。
 小泉元総理は構造改革を推し進めました。父は当時の日本経済は景気の悪い状態にあったのに短所是正のやり方である構造改革に手をつけていくことにとても大きな危惧をいだきました。経営の常識で言うと、状態の悪い時に短所是正を行うと会社は潰れてしまうからです。
 圧縮付加法(小売業で言えば、売場面積を半分にしてそこに同じボリュームの商品を詰め込み、それによって無理矢理に売れているツキのある商品を作る手法。ツキのある商品の売場を付加することで業績をアップさせる)などの経営改善手法でツキを作り、そのツキを伸ばすことが大切なのですが、短所ばかり見ているとどんどんツキがなくなります。
 5年間続いた小泉政権で日本の良さがほとんど破壊されてしまったというのが父の考えです。例えば、小泉改革の象徴的な出来事である郵政改革は戦後日本人が営々と積み上げてきた日本的な良さや強さをすべて手放してしまおうという大きな改革ですが、マスコミはその負の面を取り上げることなく、ワンフレーズの小泉首相のパフォーマンスだけをおもしろおかしく取り上げて小泉改革の進展に大きな協力をしました。
 それ以上の危惧をアベノミクスに対しては感じています。父は安倍総理が特に好きなようです。それには、奥さまの関係もあるのですが。政治家としての基本をきっちりと身につける前に小泉総理の抜擢で要職に就いてそのまま総理にまで上り詰めてしまいました。2回目の今回は最初の時よりは格段にしたたかになりましたが、父の目から見るとまだまだ危なっかしくて仕方がないようです。
 リーマン・ショック以降の行き過ぎたマネー資本主義の考え方に対して、せっかく白川前日銀総裁は抵抗を示していたのに、アベノミクスと大騒ぎをしている内に日本も後戻りできない怒涛のマネーの流れの中に巻き込まれてしまったことは大変なことになったと感じていて、その危険性を全然理解しようともしない安倍総理に対してはアベノミクスではなくてアホノミクスだと言うべきだと珍しくキツイ言葉を使っていました。

 ちょっと蛇足的なフォローを入れると、大阪人にとってはアホというのは親しみを込めた表現で本当に嫌いな人に対しては使いません。私は大学生の時に小学生の家庭教師をしていたことがあるのですが、東京の子どもに対して「アホかお前は」とツッコミを入れていると、「僕はアホじゃない」と涙ながらに抗議されてびっくりしたことがあります。だから、父も総理に対してもう少し時流や経済の流れを根本的に勉強したらいいですよと言いたいのです。

 ちなみに、父が一番参考にしている経済学の考え方は故小室直樹先生の考え方だと思います。現在の私たちが採用している民主主義や資本主義はキリスト教の原理、それも特にプロテスタントの倫理に基づいてできており、大半の日本人はほとんどそれに気がついていない。だから、日本には本質的な民主主義も資本主義もない、というのが小室先生の主張ですが、父はキリスト教が分からなくても日本的なアプローチで十分やっていけるし、逆に日本的なやり方を伸ばしていくことで世界を引っ張っていけばいいと考えています。
 アベノミクスを見ていると、資本主義の本質を分かっていない子どもがその悪いところばかりを見習っていいカッコをして身を持ち崩していくような感覚を覚えているようです。安倍総理を選んだ私たち国民もアホノミクスから脱却できるように、これからの日本のあり方を真剣に考えていかなければならないのではないでしょうか。
                                            =以上=

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公益財団法人舩井幸雄記念館 代表理事
ライフカラーカウンセラー認定協会 代表
1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。
著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた船井幸雄のすべて』(成甲書房)、船井幸雄との共著『本物の法則』(ビジネス社)、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)がある。 -->
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