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このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
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2016年5月23日
やんちゃな子どもの後始末 (※舩井勝仁執筆)

 マネーの世界は複雑怪奇に見えますが、何か子どもが母親の意向を読んで自分だけがおやつをいっぱいもらおうと右往左往しているとても単純な世界に思えてきました。5月20日(金)、21日(土)に先進7ヵ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が仙台で開かれました。
 新聞等では、為替介入に対する日米の意向の違いや、財政出動に関するドイツの頑なな姿勢などが目立ったと報道されていますが、ヘッジファンド等の市場関係者の注目はイエレンFRB議長が仙台でどのような発言をするかに集まっていたようです。

 G7の直前に発表された4月のFOMC(米連邦公開市場委員会)の議事録によるとFRBは6月の利上げを真剣に議論したということが伝わり、市場に衝撃が走りました。6月の利上げは無理で、9月以降に先送りになるだろう、いや9月も無理で、もしかしたら年内は利上げできないかもしれないというコンセンサスができていたので、市場関係者が慌てたわけです。
 最近の円高も株安も、原因はFRBの利上げを織り込み済みだった市場が、追加利上げが遠のいたという観測で、逆にドル安が主因で円高に触れていたわけです。逆にやっぱり利上げする可能性が高いということになれば、当然ドル高(円安)になって株価も上がってくるというのは必然なのです。
 ここでメカニズムの解説はやめておきますが、日本の株式市場は売買高の70%をヘッジファンドが動かしています、そして、彼らが日本株を買う時には文字通りヘッジをするので株高になると円安になり、株安になると円高になります。だから、逆に円安になると株が上がり、円高になると株が下がることになります。感覚的には納得できませんが、それがいまの日本株マーケットの厳然たる事実なのです。

 でもよく見てみると、最近のヘッジファンドはイエレン議長や黒田総裁の一挙手一投足に振り回されています。G7の議長国でもないアメリカの中央銀行の総裁に過ぎないイエレン議長が、サミットの席でインパクトを与えるような発言をする可能性は極めて低いということが分かっているにも関わらず、それでも何か材料を探して「仙台のイエレン」が合言葉になっていたというのですから、まったくお母さんの気を何とか引いてお小遣いをせしめようとしているやんちゃな子どもと同じレベルに思えてしまうのです。
 つい最近までは、お母さんも子どもの自主性を重んじて好き勝手をさせていたのですが、あまりにもやんちゃをやり過ぎたので、最近は老獪(ろうかい)に子どもの行動を牽制するようになってきました。どうも子どもはお母さんの手のひらの上で転がされているという図が続いているように思えて仕方がないのです。

 しかし、もう少し大きな視点で見ると、お母さんも子どもの行動をどのように収束させればいいかの確固とした考えを持っているわけではなさそうです。子どもが大きくしてしまった問題を諌(いさ)めてはいますが、どのように後始末をするかには苦慮しています。G7をお母さんの集まりに例えると、今週伊勢で開かれるサミットはお父さんたちの集まりで、さすがにご両親がそれぞれの利害を越えて、そろそろ子どもたちの後始末を真剣に考えるべきタイミングが来ているという雰囲気が出てきました。
 数字の裏付けはちゃんと持っていないのですが、リーマンショックの時のデリバティブは4京円〜6京円ぐらいあったのが、子どもたち(ヘッジファンド)が懲りずにやりたい放題を続けた結果、現在は12京円ぐらいの残高になっているのではないかと言われています。あれだけの大騒ぎを起こしたにも関わらず、両親たちがお灸をすえることもなく後始末をしてしまったので、子どもたちは倍から3倍に混乱の原因を増やしてしまっているのです。
 リーマンショックの時にはまだ両親に余裕があったのですが、さすがにここまで散らかされると処理能力の限界を超えてしまっています。お仕置きをして手仕舞いをさせなければいけない、そんな状態がもうすぐそこに迫っているのです。子どものいたずらが原因で家族が露頭に迷うというのも残念な気がしますが、いまの世界経済はどうもそんな状態にあるようです。

 いまのお金の本質を考えると、戦争のように、誰かが勝てば誰かが傷つけられるお金になっているように感じます。でも、本質的なお金の機能はとても単純なエネルギーなので、傷つけるだけではなく、癒すようなお金になることもできるのではないでしょうか。 そして、戦うお金ではなく癒し合うお金に変えていくという方法論でしか、ここまで大きくなった子どもの後始末ができないのではないかと思います。
 いまの社会はすべてお金が基準で動いています。そのお金の本質が戦いである限り、幸せな社会は実現しないようです。いまのお金は、比較することがベースになっています。私の方があの人より年収が高いから偉いのだとか、我社の方がライバルの会社よりも売上が大きいとか、上場会社であれば時価総額が大きいとかというレベルで物事が動いています。でも、年収や売上高や時価総額と、幸せに生きることは本質的には関係ないのです。
 比べるのではなく、互いに認め合うようなお金になれば、みんなが幸せに生きられるようになります。そして、お金は次元の壁を超えることもできるし、何にでも変化できるという意味では幻であるので、3次元の物質とは異質のエネルギーだという見方もできるのだと思います。そろそろそのようなお金についての本質的な議論をして、子どもの後始末を真剣にするべき時が来ています。
 そして、ソブリンの本質はイエレン議長や黒田総裁が代表していますが、本当の主体は納税している私たち国民だということを思い出すことが一番大事なことなのです。
                                            =以上=

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