トップが語る、「いま、伝えたいこと」
東京オリンピックの開催が間近に迫ってきました。開催の是非について賛否両論があるようですが、アメリカの投資家の間では日本が中止を決断したら日本の株価が上がるのではないかという話しが語られているようです。それに対して国際オリンピック委員会(IOC)は絶対に開催する姿勢を崩していません。簡単に言うと、アメリカとヨーロッパの綱引きが起こっているのではないかという感じがしています。
世界のリーダーは明らかにアメリカであり、それに中国が挑戦しているのがいまの国際政治のメインの焦点ですが、オリンピックや万国博覧会、それに ノーベル賞等の伝統的な分野ではヨーロッパが圧倒的な存在感を持っています。私はあまりヨーロッパに出かけたことはありませんので、少ない体験なので間違っている可能性が高いのですが、ヨーロッパは階級社会が潜在的にはまだまだ残っているように感じます。広い意味でのヨーロッパの貴族たちが、その辺りの利権はいまでもしっかり握っていて、彼らは何があっても東京オリンピックを開催するということを決めているようです。
ただ、オリンピックの場合、アメリカのテレビ局が費用の大半を負担していると言われていて、やっぱりいまの世の中はお金の力が一番強いので、もしかしたら土壇場でひっくりかえる可能性もあるのかなと思っています。そして、冒頭に書いたように、アメリカの意向に従えば日本でも株価が上がるのかなと思いますし、ヨーロッパが勝てば、日本の株価を上げてもらうというご褒美がもらえない可能性が高いのかなと思っています。
ただ、それは短期的な話で、中長期で見れば、まだまだ日本の株価の上昇余地はあるのかなと思っています。アメリカでは景気の過熱感が出てきていて、インフレの臭いが明確に感じられるようになってきましたが、日本はまだまだ残念ながらデフレから脱却できる見込みは感じられません。
日銀が5月はETF(株式投信)を1円も購入しなかったことが話題になっていますが、何かきっかけがあればそれでも上がっていくのかもしれないなと感じています。もしかしたら、日銀が株式の購入をすることでかさ上げしていた日経平均で数千円分を一度はがして下げておいてから、実態経済の力で株価を上げていきたいと思っているのかもしれません。
その方が健全だとマーケットでは見られるのだと思います。日本はバブルの崩壊の後始末の時に問題先送りをして、結果として傷口を広げました。日本の株価は日銀のETF買いで明らかにかさ上げされているのは投資の世界の常識なので、その不健全な分の処理というか調整をしっかりして一度、適正株価に戻してから上げていくことに挑戦していく方がいいと考えている人たちがいてもおかしくないですし、それぐらいの長期的な考えができる人たちがいたらいいなあとは思います。
感染症の行方が気になるところですが、本来の心配は感染症自体ではなく、これが長く続いていった場合のそれぞれの精神の行方のような気がしています。にんげんクラブでは、カオスな今この時に、何か心持ちの支えだったり、生きるヒントだったり、そもそもの精神の土台へのアプローチができないかという視点で講座を企画したり、講師の先生を選ばせていただいています。
ずっと登壇していただいている、いときょう先生の「ホツマツタヱ講座」は、今年とても盛り上がっている講座の1つです。「ホツマツタヱ」とは48字文字からなる縄文時代の古代文字であり、古事記と日本書紀(記紀)のもとになったという由緒正しい歴史書です。また古事記の編纂年600年ほど遡る日本最古の古典文献なのですが、いときょう先生はこの文献のみを一生のライフワークにされていて、様々なアプローチから読み解いていただく講座をにんげんクラブでも続けているのですが、その時の世の中の時勢にぴったりのヒントに刺さっていく不思議と奇跡を感じています。今季は、縄文をテーマに講座をしています。なぜ今、縄文なのか。貨幣のない時代において何を大切に生きてきたのか、そこに丁寧に深く立ち返ることによって生の本質を読み解くことができるのではないか、といときょう先生はお考えになっておられます。
6月24日には「これからの縄文生活」という講座があります。こちらはZOOMによって受講できますので、ホツマツタヱの入り口として、皆様に気軽に受講いただけるのではと思って大変お勧めです。そして7月3日には麹町のグリーンパレスでのいときょう先生と、賀茂神社の神職岡田能正さんとのコラボ講演会も大変楽しみです。岡田先生の「神社に行っても神様に守られない人、行かなくても守られる人。」(双葉社)というご著書も、最近はやりの神社の参拝法ノウハウ本の中でも一味違ういい内容なのでこちらもお勧めです。ホツマツタヱは、難解な古典教養だと先入観の方にこそ、まず6月24日のZOOM講座は受けていただきたいと強く思っています。
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2021.06.21:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】江戸文化の継承 (※舩井勝仁執筆)
2021.06.14:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】脱炭素社会の実現へ向けて (※佐野浩一執筆)
2021.06.07:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】縄文生活 (※舩井勝仁執筆)
舩井 勝仁 (ふない かつひと)
株式会社船井本社 代表取締役社長 1964年大阪府生まれ。1988年(株)船井総合研究所入社。1998年同社常務取締役 同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。 2008年「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築く」という父・舩井幸雄の思いに共鳴し、(株)船井本社の社長に就任。「有意の人」の集合意識で「ミロクの世」を創る勉強会「にんげんクラブ」を中心に活動を続けた。(※「にんげんクラブ」の活動は2024年3月末に終了) 著書に『生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『未来から考える新しい生き方』(2011年 海竜社)、『舩井幸雄が一番伝えたかった事』(2013年きれい・ねっと)、『チェンジ・マネー』(はせくらみゆき共著 2014年 きれい・ねっと)、『いのちの革命』(柴田久美子共著 2014年 きれい・ねっと)、『SAKIGAKE 新時代の扉を開く』(佐野浩一共著 2014年 きれい・ねっと)、『聖なる約束』(赤塚高仁共著 2014年 きれい・ねっと)、『失速する世界経済と日本を襲う円安インフレ』(朝倉慶共著 2014年11月 ビジネス社)、『智徳主義【まろUP!】で《日本経済の底上げ》は可能』(竹田和平、小川雅弘共著 2015年 ヒカルランド)、『日月神示的な生き方 大調和の「ミロクの世」を創る』(中矢伸一共著 2016年 きれい・ねっと)、『聖なる約束3 黙示を観る旅』(赤塚高仁共著 2016年 きれい・ねっと)、『お金は5次元の生き物です!』(はせくらみゆき共著 2016年 ヒカルランド)がある。 |
佐野 浩一(さの こういち) 株式会社本物研究所 代表取締役社長 株式会社51コラボレーションズ 代表取締役会長 公益財団法人舩井幸雄記念館 代表理事 ライフカラーカウンセラー認定協会 代表 1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。 著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた船井幸雄のすべて』(成甲書房)、船井幸雄との共著『本物の法則』(ビジネス社)、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)がある。 |