中村陽子の都会にいても自給自足生活
このページは、認定NPO法人「メダカのがっこう」 理事長の
舩井幸雄は生前、中村陽子さんの活動を大変応援していました。
4月中旬、OKシードプロジェクトの共同代表として私は、京都府宮津市長と市議会議長宛に、ゲノム編集トラフグの食品としての安全性が確認されるまでふるさと納税の返礼品から削除してほしいということや、天橋立周辺の海を養殖場からの排水が汚染していないかの確認をしてほしいなどの要望書を渡してきました。事業主体である、リージョナルフィッシュも訪問しましたが、お留守だったので、代表に要望書を送りました。そして、ゲノム編集トラフグを養殖している場所の外からの見学をしてきました。
中がどうなっているのか気になるところですが、全面的に賛成している宮津市の議員さんでさえ、見学を申し入れても断られているのです。事業主体は、リージョナルフィッシュという会社で、経営陣に名を連ねている京大の木下教授は、ゲノム編集マダイ、トラフグ、バナメイエビなどの研究をしています。当然、ゲノム編集に反対の立場を取っている私たちは、見学をさせてもらえませんでした。
宮津市は、ゲノム編集は国が進めている事業なので、安全であり環境汚染も起きるはずはないという立場です。京都府もフードテックを推進する考えですので、一致しています。
そもそもフードテックというのは何でしょうか。私たちのフードを最新のテクノロジーで作っていくことです。その根底には、2050年までに世界の人口は100億人になり、食肉の生産は不可能になるので、肉食は持続可能でない、という予想に基づいています。そのために考えられているのは、今のところ3つで、@植物性の代替タンパク、A昆虫食、B細胞培養ミルクや培養肉などです。
@の代替肉とは、今までもありましたが、大豆、えんどう豆が原料で、肉の色や風味をつけるため、ヘム鉄や、ビーツなどで赤色にし、その他たくさんの特許技術を使って添加物いっぱいで作られています。作っている企業は、アメリカのインポッシブルフーズや、ビヨンドミートです。その他に、生マグロの代替や、植物由来のマヨネーズ、スクランブルエッグ、メレンゲなどが開発されています。
Aの昆虫食ですが、EUではビーガンが増えているため、ミールワームという甲虫の幼虫を新規食品として承認しており、仏のインセクト社が作っています。日本では丸紅が養殖魚の飼料として扱っています。またコオロギは現在、ゲノム編集技術で養殖されており、徳島のグリラスで作られ、すでに徳島の学校給食に1回提供されています。
Bの細胞培養肉はまだ実験の段階で、実用化はこれからです。バイオリアクターという牛の胎児の血清で培養されるので、コストも莫大にかかり、大量生産にはまだ時間がかかります。細胞培養ミルクですが、これは哺乳類の乳腺細胞を使って母乳に近いミルクを目指しています。母親の免疫を運ぶラクトフェリンに成功したようです。目標は、人ラクトフェリンで、最終目標は、個人のカスタマイズ母乳を開発することです。
しかし、これらの技術には、問題があります。母乳にしても生物的には同等ではなく、製造の過程で微生物を使うので、想定外の物質を作る可能性があります。
フードテックの問題点はどこにあるのでしょう。
それは、@知的財産権だけで出来ていること。1つの特許で25年間の収入が保証されます。A遺伝子組み換え技術で出来ていること、Bゲノム編集技術で出来ていること、C規制する制度がないこと などです。
フードテックを推進しているのは誰なのでしょう。
それは、世界経済フォーラム、ダボス会議と呼ばれているものです。今の経済システムが行き詰まり、これ以上の利益が見込めそうもないので、新たな儲け口を作り出すため、グレートリセットを打ち出しているのです。この中には、EATフォーラムがあり、肉の消費の90%の削減を目指し、人工的に作られる食品を使った食事に移行させる計画です。農薬ハイテク企業などが主体になり、FAO(国連食糧農業機関)という本来世界の食料の80%を生産している小規模家族農業を推進していた機関をからめとり、邁進しています。
日本はどういう対応をしているでしょう。
日本発のフードテックビジネスを育成しています。冒頭で紹介したゲノム編集の魚類は世界で手掛けているのは日本だけで、突出しています。日本政府はこれで世界のトップを取るつもりでいます。フードテック官民協議会、昆虫ビジネス研究開発プラットフォームなどが推進している機関です。
皆さんどう思いましたか? 世界の動きがどうであれ、日本がこれに乗る理由が全くわかりません。そもそも日本の伝統食は肉をあまり食べないし、お米中心の一汁三菜、少々の野菜と海藻があれば、健康に生きていけます。マクガバン報告でも、コリンキャンベルさんのチャイナスタディーでも、日本の鎌倉時代の食事が理想であるとされています。母乳は母親の乳房から赤ちゃんが吸うものであり、お乳は肉や牛乳を食べない方がよく出ます。江戸時代の飛脚の身体能力に感心した外国の方が、肉を食べさせたらもっと走れるだろうと思って食べさせたところ、これを「食べると疲れて走れないので、止めてもいいか」と言われたことが書物に残っています。
前回のテーマでもありましたが、頭でっかちの男性どもを目覚めさせなければなりません。日本の女子たちよ!せめて日本の男たちに、今やっていることがとてもヘンなことに気付かせてあげましょう!
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首のタオルにシュレーゲル青ガエルが
いるので、とてもうれしそうな顔を
してい ます。
1953年東京生まれ。武蔵野市在住。母、夫の3人家族。3人の子どもはすべて独立、孫は3人。
長男の不登校を機に1994年「登校拒否の子供たちの進路を考える研究会」の事務局長。母の病気を機に1996年から海のミネラル研究会主宰、随時、講演会主催。2001年、瑞穂(みずほ)の国の自然再生を可能にする、“薬を使わず生きものに配慮した田んぼ=草も虫も人もみんなが元氣に生きられる田んぼ”に魅せられて「NPO法人 メダカのがっこう」設立。理事長に就任。2007年神田神保町に、食から日本人の心身を立て直すため、原料から無農薬・無添加で、肉、卵、乳製品、砂糖を使わないお米中心のお食事が食べられる「お米ダイニング」というメダカのがっこうのショールームを開く。自給自足くらぶ実践編で、米、味噌、醤油、梅干し、たくあん、オイル」を手造りし、「都会に居ても自給自足生活」の二重生活を提案。神田神保町のお米ダイニングでは毎週水曜と土曜に自給自足くらぶの教室を開催。生きる力アップを提供。2014年、NPO法人メダカのがっこうが東京都の認定NPO法人に承認される。「いのちを大切にする農家と手を結んで、生きる環境と食糧に困らない日本を子や孫に残せるような先祖になる」というのが目標である。尊敬する人は、風の谷のナウシカ。怒りで真っ赤になったオームの目が、一つの命を群れに返すことで怒りが消え、大地との絆を取り戻すシーンを胸に秘め、焦らず迷わずに1つ1つの命が生きていける環境を取り戻していく覚悟である。
★認定NPO法人メダカのがっこうHP: http://npomedaka.net/