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このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
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2018年5月28日
イスラエルの友人 (※舩井勝仁執筆)

 トランプ大統領が米朝首脳会談の中止を発表したことによって株価が下がり、リスク回避の動きから円が買われて円高になり、同様にアメリカの長期国債も買われて米長期金利が3%台を割り込む展開になっています。イスラエルから帰ってくると中東の緊張から東アジアの緊張に情勢が変わってきたような動きがいきなり出てきてびっくりしています。
 サプライズのニュースには反応しましたが、それまでの金融相場の流れはアメリカの株価が上がっているのに比べて日本の株価がパッとしない見慣れた風景が戻ってくるようになってきました。足下の株価下落の原因はトランプ大統領が自動車の輸入に最大25%の関税をかけるという方針を発表したことですが、鉄鋼といい自動車といい、口では強いことは言いませんが実際のメインターゲットは中国ではなく日本なのかもしれません。
 もうひとつ目立ちませんが大きな相場下落の要因になっているのは、日銀が近々出口政策を採り始めるに違いないというマーケットの観測です。FRBが出口政策を進めた結果、アメリカの長期金利は3%を超える水準で推移するようになってきました。それに対して日本はまだまだ量的緩和政策を進めていることが日本株が好調だった原因ですが、常識的に考えるとそろそろ日銀も出口を模索するはずだという観測が浮上しているのです。
 小さな兆候も見られます。日銀が3月に出した論文で「自然利子率が上がってきた」と書いています。もしそれが事実だとすると量的緩和を進めなくてもゼロ金利政策を採るだけで景気の刺激ができることになりますので、出口戦略のための理論構築をはじめていると見られているのです。そうなると躍進する欧米、パッとしない日本という見慣れた風景が戻ってくることを連想している海外投機筋が売りを仕掛けているのが、現在の相場の低迷の大きな原因なのかもしれません。
 後は、原油の価格がじわじわ上がってきているのが気になります。アメリカやロシア等大国の利害を考えると原油を100ドル超の水準にしたいのではないかという観測を聞きました。そうは簡単に思い通りにならないという人もいますが、原油高からインフレという道は日本にとっては厳しい状態です。
 イスラエルから無事に帰国しました。そんな危ないところに行って大丈夫ですか、という声をよく聞きますが、まったく問題ありませんでした。実は、予定になかったシリアとの国境地帯というか国連の定義ではシリアから1967年の第三次中東戦争以来51年間も違法に奪って占領を続けていると非難決議を出されているゴラン高原にも行ってきました。そんなゴラン高原やパレスチナのヨルダン川西岸地区を含めて、ほとんど緊張感は感じませんでした。
 新聞やテレビの報道と現地の感覚はまったく違うものだということがよく分かります。報道されているような事実があるのは、イスラエルから見ると過激派が実効支配しているパレスチナのガザ地区で、過激派が相手だからイスラエルは未然にテロを防止するために軍事的な行動をとっているのです。逆に言うと、だから他の地域は安全で緊張感も感じられないのです。
 最終日にツアーを抜け出して、現地の中堅企業の経営者と面談する機会がありました。 仕事の話を終えて、空港まで送っていただく車の中でイスラエルの友人は誰ですかという質問を世間話的にしました。彼の答えはアメリカが一番でヨーロッパではドイツが友人だが、それ以外は利害によって態度が変わる。ロシアや中国はまあまあで日本ともぜひ友人になりたい。ちょっと驚いたのは、トルコはいい友達だったがエルドアン大統領になってから関係が悪くなってきたと言っていたことです。印象的だったのはとにかく一番素晴らしいのはトランプ大統領だということで、イスラエルでのトランプ人気は本物でした。
 これは思い過ごしのような気もしますが、私たちのフライトはそのトルコ航空でした。そして、なぜかトルコ航空だけ出発の搭乗手続きが出発ゲートのある階ではなく、わざわざ到着階になっています。日本で言うとLCCの搭乗手続きだけ辺鄙なところにあるイメージでかねてから不思議に思っていたのですが、仲が悪くなったから意地悪をしているのだと考えると妙に納得してしまいました。勘違いだとは思いますが、ユダヤ人の激しい面が見えるエピソードかもしれないと感じます。

 イスラエルの行きと帰りの機内で読もうと持ってきた本の中に望月俊孝さんの最近のご著書2冊がありました。『癒しの力 お金・時間・他人にコントロールされない生き方』(きずな出版)と『「やりたいこと」を先送りしてしまう自分が変わる本』(フォレスト出版)です。望月さんは宝地図ナビゲーターという、オリジナルな自己実現ツールで62万人の方の人生をハッピーにしてきました。
 望月さんは、今回イスラエルにご一緒した本田健さんをメンターにされています。対談や講演もされていますが、温厚で親しみやすい決して偉ぶらない謙虚なオーラが似ておられます。そして著作やセミナーなど、ご自身の発信されるもので、人生の叡智を誰にでもわかりやすく簡単に読み解かれるところもお二人に共通するところで、私は尊敬しています。
 現在、30冊以上の著作を世に送り出し、累計75万部、著書の多くは7か国で翻訳されるまでになったヒット作家の望月さんですが、この2冊は集大成とも呼べる内容の濃いものでした。
 『癒しの力〜』では、健康・お金・豊かさという人生の質をあげるに欠かせない3つの要素を、前のめりな引き寄せメソッドではなく、すでに自身のなかにあるものに気づき、どう引き出していくか、ということをやさしい語り口で書いてあり、穏やかな活力をもらえます。望月さんが引用されていたゲーテの格言「 財貨を失うのは、少し失うこと。 名誉を失うのは、多くを失うこと。 勇気を失うのは、全てを失うことだ。 生まれなかった方が、良かっただろう。」が心に響きました。
 『「やりたいこと」〜』のほうは、若いころ大きな借金を背負って一念発起して自分自身の人生をリセットして、結果思い通りの生活を手に入れた望月さんの失敗から成功への道筋とその気づきを徹底的に自身で読み解き、明解に書かれていて気迫に満ちた本でした。
 「小学5年生が読んでわかる文章が、老若男女に1番伝わる」と、昔から言われていますが、さらっと気負いなく読めつつ、長く心に残る望月さんの本は、若い人にプレゼントするにとても向いていると思いました。私も帰国後次男にこの2冊を譲り渡して、そして読後の感想を言い合いたいと思いました。コミュニケーションツールとしてもとてもお勧めの本です。
                                            =以上=

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