トップが語る、「いま、伝えたいこと」
おかげさまで、本物研究所の佐野がほぼ完全復帰ができるぐらい体調が回復してきましたので、毎週、交互に情報発信をさせていただくことになりました。私の相場の話にいつもお付き合いいただきありがとうございます。これからは、2週間毎になりますが、それぐらいの頻度で少し引いて相場を見るぐらいがちょうどいいのかなと思っています。相変わらず、相場はトランプ大統領に振り回されている感じがします。昨年11月に大統領選を勝ち抜かれた時には、就任から半年ぐらい経ったら相場も落ち着くかなと予想していたのですが、もう少し時間がかかりそうな様相になってきました。
大きな原因はFRBのパウエル議長が頑なに利下げを拒んでトランプ大統領と対立していること。先々週の金曜日(8/1)にアメリカの雇用統計が発表されて、それが予想よりかなり悪い数字だったので、次回のFOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げは確実視されましたが、まだ確定したわけではないような気がします。トランプ大統領を巡る一番の不安定要素は、FRBに対してとんでもないことをやらかすのではないかというのが市場の一番懸念なので、もう1年ぐらいは時間がかかるような気がします。先週の月曜日(8/4)にはいったん株価は下がりましたが、その後は持ち直していて、8月8日(金)の午前中にはTOPIX(東証株価指数)は最高値を更新しました。
こうなってくると地道に投信を何も考えずに長期投資で買ってもいいのですが、それよりも個別株投資に挑戦してみるのもありなのかなと思います。その場合は最低限の知識、PER(株価収益率)や、それを理解するための決算書の読み方などは簡単には理解した方がいいと思います。PER等は、私のお金の師匠であった故・竹田和平さんの本などを読んでいただければ十分ですし、何でもいいので株式投資の入門書を読んでもらえればと思います。また、決算書の読み方を感覚的に理解するのなら、例えば、國貞克則著『新版 財務3表一体理解法』 (朝日新書) をざっと読んでいただければ感覚は掴めるのではないかと思います。
暴落する懸念もありますが、逆に乗り遅れる心配もあるのがいまの相場です。最初はかなりの確率で損失を出すことになりますが、その時の教訓を活かしながら投資の基本を身につけるのが一番の近道だと思います。インフレ基調が定着したことを考えると、給与だけで生活していると豊かにはなりません。無理のない範囲で少額でもいいので投資に挑戦してみると世の中の見え方が大きく変わると思いますので、ぜひ挑戦してみていただければと思います。為替や金利のこと等もそのうちに気になるようになってきますので、そうすると世の中の動きが手に取るように理解できてくると思います。
今週はザ・フナイに連載していただいているアニマルコミュニケーターの前田理子先生と、医師で僧侶でもある覚大先生による共著『あの子にまたきっと会える 〜ペットロスの悲しみが愛と感謝と希望に変わる〜』(BABジャパン)をご紹介します。ペットを飼い、お別れを経験した事のある方ならば、死別する悲しみの深さはよく理解できるはずですし、実際長期間悲しみに打ちひしがれた経験を持つ方も少なくないかもしれません。前田先生には『魂はずっとそばにいる 旅立ったペットからのメッセージ』(ビジネス社)という11の実体験談が書かれた本も存在し、そちらで詳細を知る事ができたのですが、それぞれのペットに向き合い、豊かな感受性を持って飼い主とペットを繋げる活動をされていて、とても心に残るものでした。
内容としてはお二人がそれぞれの章を担当し、ペットロスについて紐解いていくのですが、前田先生は自らの活動の経験に基づいたコミュニケーターとしての視点で死や悲しみについて語り、覚大さんの医師としての現実的な視点と僧侶として死生観にまで踏み込んだ内容という、多方面からのペットロスについてのアプローチがなされています。様々な側面からそれについて触れる事は、自分の納得できる要素を見つけやすくなる事にも繋がると感じました。
またタイトルに『また会える』の記述があることからもお察しのように、度々話として持ち上がるペットの転生についても多く触れられています。前田先生はアニマルコミュニケーターでペットと会話したり、すでに亡くなったペットの魂ともコミュニケーションが取れる能力をお持ちなのですが、これは超能力ではなく外国語を覚えるようにトレーニングすれば身に付くものだというビジネス社の本に載っていた話がとても印象に残っています。実際に転生が発生するかについては議論の余地がある部分ですが、それを信じるだけで救われる部分は間違いなくありますし、新しいペットを飼った際に面影を探す事で深い愛着にも繋がります。昨今話題になる事も多いペットのクローン問題への対抗策にもなりうるでしょう。
ザ・フナイの鼎談で物理学者の周藤丞治先生と3人で会話をしたのですが、ペットは野生動物よりも意識という面では人間にかなり近い存在ではないかという話になりました。AI(人工知能)も疑似意識を持っているのではないかという研究もあるそうで、そういう意味ではAIの発展を考える上では、ペットと人間の関係を研究するのも面白いのではないかという展開になりました。私の子どもの頃はペットロスという概念は聞いたことがなく、そういう意味ではまるで大事な家族のような存在であるいまのペット事情へかなり変化してきており、AIも同様の存在になっていく可能性が高いのかもしれません。
ペットロスの最中にある方、過去に経験のある方は、本書を読む事でそこから抜け出す、新しい向き合い方を見つける、そんなきっかけになってくれる本かもしれません。また、ペットとの関係を考えることで人類の進化の方向を考えてみることも有意義だと思います。
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2025.08.04:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】もしかして、『繊細さん(HSP)』かも? (※佐野浩一執筆)


舩井 勝仁 (ふない かつひと)
![]() 1964年大阪府生まれ。1988年(株)船井総合研究所入社。1998年同社常務取締役 同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。 2008年「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築く」という父・舩井幸雄の思いに共鳴し、(株)船井本社の社長に就任。「有意の人」の集合意識で「ミロクの世」を創る勉強会「にんげんクラブ」を中心に活動を続けた。(※「にんげんクラブ」の活動は2024年3月末に終了) 著書に『生き方の原理を変えよう』 |
佐野 浩一(さの こういち)![]() 公益財団法人舩井幸雄記念館 代表理事 ライフカラーカウンセラー認定協会 代表 1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。 著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』 |
