日日日是好日 〜熱海だより〜 -熱海秘書　相澤智子-

このページは、２００９年１１月から（株）船井本社　熱海本社で船井幸雄の秘書として勤務することになった相澤智子（あいざわ　さとこ）によるコラムページです。
日々、船井幸雄やまわりの人たちと接する中で気づいたこと、学んだことなどを皆さまにお伝えしていきます。

みやこわすれ

　新緑の若葉が美しく輝く季節となりました。
　吹く風が心地よく、思わず深呼吸をしたくなる今日この頃です。皆さまいかがお過ごしでしょうか。

　さて突然ですが、皆さまは自分がツイていると思いますか？

　松下幸之助さんは、社員採用の面接のときにつぎのような質問をしたそうです。

　「あなたの人生は今までツイていましたか？」

　どんなに優秀な大学を卒業していても、「自分はツイてません」と答えることは採用しなかったとか。逆に「はい、自分はツイてました」と答えた人は全員採用したそうです。
　それほど、ツイていることを重要視していたようです。
　会社の社員達がツイている人たちの集団であれば、こわいものなしですね。


　船井も、自分がついている人間になるには、ツイている人と付き合うことだと言います。ツイている人と付き合うと、どんどん成長することができ、ツイている人間になることができるそうです。


　また、船井は「経営コンサルタントの仕事は、依頼主をツイている状態にすることだ」と言います。特に、上に立つ人にとっては「ツイている」ということが何よりも必要なことなのだそうです。

　「ツイていることの大事さ」について述べられている船井の言葉を、書籍の中からご紹介いたします。（『上に立つ者の人間学』　ＰＨＰ刊より）

　経営コンサルタントは、だいたい、つきが悪くなったところから仕事の依頼を受ける。

　「店の業績が下がりました。どうすればよいでしょうか？」というような依頼が多い。
　そのような時は、その店を、まず現状のままで「つく状態」にしなければならない。
　そのため、私の会社＝船井総研には「即時業績向上法」というノウハウがある。
　そして「つく状態」についてから、その依頼主と一緒に考え、方向づけとかアドバイスをするのである。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（中略）
　いうならば、われわれの立場からみれば、たえず成長期にあることが経営体の理想である。
　世の中は変わる。世の中とともに存在しなければならない経営体も、それに応じて変わらねばならない。そうでなければ必ず老いて死んでしまう。

　はっきりいって、成長をつづけるためには、変化に適応するための対策をたてる時、まちがった方向づけや意思決定は、できるだけさけねばならない。

　では、正しい方向づけや意思決定は、どうすればできるのか？　その答えは、経営体をたえず「ついている状態」に保っておくことである。その経営体の業績を向上させつづけることといっておこう。

　業績がよい時＝ついている時は、見とおし、方向づけ、意志決定など、すべてが正しくうまくいく。ついているときにやることはつくのである。
　反対に業績の悪い時に考えることや意志決定することは、まちがうことが多い。いうならば、ついていない時に、変わったことをすればより「つき」を落とすことになる。

　「自分がツイているかどうか」ということは、普段あまり考えることはないのですが、経営のお話以外でも、私たちが普段自分をツイている状態にすることは、とても大事なことのように思います。
　ツイているときは、よいチャンスに恵まれたり、よいご縁があったり、物事がスムーズに進んでいきます。
　「ツイている」というのは、「自然（宇宙）の理」に沿っているということであり、自然の理に沿い、宇宙の流れに乗っていれば、自然とツキも上がっていくようです。逆に何かうまく物事が進まない時は、もしかしたら自然の理に反している時なのかもしれません。

　自分はいまどんな状態か、ときどき自分を振り返ってみようと思います。