トップが語る、「いま、伝えたいこと」

　先日、熱海の川口市長と水谷助役に、２日間にわたって熱海の案内をしていただきました。その時まで知らなかったのですが、熱海はとても素晴らしい「文化・観光・レジャー都市」だったのです。
　私は芸術・文化には疎い方なので、あまり意識していなかったのですが、ともかく熱海という町は明治以降だけでも、坪内逍遥をはじめとする著名人・・・小説家や詩人、芸術家などのいわゆる文化人が多く住んでいたところです。また、作曲家の中山晋平さんの記念館や、熱海が生んだ有名な彫刻家で画家の澤田政廣さんの記念館などの芸術に関わる建物なども多数あり、芸術文化の名所が多くみられます。
　次に、観光についてみると、熱海の景色は素晴らしいと思います。気候も温暖で、温泉が出る。その上、すばらしいみやげ物や美味しい食べ物店もたくさんあります。これは、観光するのによい条件が揃っているといえます。
　また、身体をよく動かせるスポーツ施設もたくさんあります。梅園もあるし、姫の沢公園という非常によい公園もあります。他にもプールや、磯釣りをする場所など、レジャーに関する施設もたくさんあるのです。
　「文化・観光・レジャー」は、どれもいままでの私には全く無縁のものでした。長年、多くの仕事を抱えてきたので、そういったものを楽しむ余裕がなかったのです。だからいままで意識をしていませんでした。しかし、この２日間で熱海をまわってみて、「時間がある人にとってはたのしい町だな」と思いました。いま普通の人は時間があります。また観光旅行をする人は、時間に余裕があるからするのでしょう。ですから、熱海は観光にもってこいの町だといえます。
　しかし、残念なことに熱海は、一時期に比べて三分の一から半分ほども観光客の数が減ってきているというのです。これはＰＲする力が不足しているためではないかと思います。熱海市自体が、窓口となり、懸命にＰＲをしています。しかし、その他の企業などが協力して大々的に宣伝をすることがあまり見られないのです。数多くある企業やホテル・観光施設などがみな協力して、そこにもう少し企画や宣伝のプロの力が加われば、いくらでも人が集まるようになると思うのです。私のアイディアだけでも、いまの３倍はカンタンに集められそうです。
　ただ私にとって、熱海は観光地とはいえ、自分の住む場所です。熱海の一住人として、人が多く集まってくるのが嬉しいかどうか。そこが悩むところです。
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