トップが語る、「いま、伝えたいこと」
先週、9月27日のことです。オープンワールドを目前にして私にとっては忙しい日でした。そこへ数冊の著書が送られてきました。その一番上に、村津和正著『歯は命とつながる臓器』(10月2日、三五館刊)がありました。
何気なく手にとったのですが、とうとうさいごまで読み終りました。超忙しい時だったからわれながら「びっくり」です。
村津和正さんは、私の歯の主治医です。私は彼の主張をよく知っている方だと思います。拙著でも「常識外の説だが、私の納得できる論を述べているし、本当に腕のいい歯医者だと思う」とよく紹介しています。
しかし、私にとって、この本のポイントは「歯は脳のセンサーでもある」というところにありました。
それと本書には多くの実例が、実に分りやすく紹介されていました。
超忙しい時に本書を読み出し、とうとう読み終った「びっくり」の意味が、読後にはよく分った名著でした。よろしければぜひお読みください。
つぎに同書のまえがきの一部を紹介します。
このように「歯は臓器」とする見方から虫歯治療を希望される方々や、実は歯が原因でその関連症状に苦しんできた方々、さらに歯の健康を向上させることにより、生命力や生命機能を高めたいと望まれる方々などが歯の治療を続けてきた結果、臨床症例数が15年間で5831例(2007年8月18日現在)にまで達しました。
こうした臨床研究を通して、歯がどのように奥深く命とつながっているかを、より詳しく解明することができたのです。
そしていわゆる「歯臓理論」として、かなりの発展を見るに至りました。
この発想の大転換は従来の歯科医学に革命をもたらすのみならず、医学的権威にもその構造に大きな影響を及ぼすことでしょう。
そのため、この説が常識となるには、大きな抵抗と困難も予想されます。
しかし、それは真理であるならば、時代の転換を止めることはできないでしょうし、歴史が実証してくれるでしょう。
私の使命は、「歯は臓器である」という立場から、歯を真の健康に導くことです。そして歯の関連症状ともいえる心と体の全身の異常が改善することを明らかにし、「歯が中枢の臓器」であることをお伝えすることです。
さらに、どのように歯と命がつながっているかを具体的に示すことだと考えています。
(中 略)
歯と人間の身体全体の関係性についての議論は最近多くなっています。
たとえば名古屋大学の調査では、アルツハイマーの老人の残存歯数は、健康な人の歯の三分の一であるといわれています。
高齢者に観察されるこのような歯と認知症との関係は、以前から明らかにされており、噛み合わせの心身に及ぼす影響性の研究と併せ、歯が単に食べるためだけの道具ではないことは多くの方々の理解が得られています。
しかし、人体のどこまで奥深く、どのように歯は心身に関わっているのかは、まだ完全には解明されていません。それは、動物実験のような医科学的な研究手法がとれないからです。
では、現代医学では治療不能で原因不明の病気や機能失調・不調などが、歯の正常化への改善によって、歯と命のつながりが解明されたら、医学はどう進展するのか。
また、改善の過程を通して、歯による改善を仲介しているブラックボックスの中身が、既知の医学の情報を参考にしながら明らかにされたら、医学はどれくらい進化するのか。
これらは誰もまだ踏み入ったことのない、未踏の高山の頂上を目指すようなものです。しかも医師法、歯科医師法のがんじがらめの法律的な制約があります。そんな条件下、一歩一歩、岸壁をよじ登るようにして、私はこれまで歯と命のつながりを研究し続けてきたといえます。
本書の症例13で紹介する、多発性硬化症に罹患した白水太郎さんとそのご家族との、不思議な機縁と言わざるを得ない出会いによって、頂上への最後の登攀(とうはん)が可能になったようです。
しかし、恐らくいきなりこの白水さんの症例だけを説明しても、今の歯科常識の段階では、読者諸氏は面食らい、その信憑性を疑い、とても理解してはいただけないだろうと思います。
そこで、まずは第一章において、七例の臨床症例を紹介しようと思います。
それから、第二章では、歯と命のつながりを簡単にご説明するとともに、歯と命のつながりのブラックボックスであった脳中枢神経系について説明いたします。
第三章では、さらに五例の臨床症例を紹介し、歯と命のつながりを具体的に説明し、ご理解いただこうと思います。
そして第四章で白水さんの症例を述べ、最後に第五章で、歯を崩壊させる最大の原因である虫歯が伝染性の感染症であることをお伝えします(転載ここまで)。
これだけでも、同書の内容が、ほぼお分りになると思います。
私は村津さんに自分の歯を治療してもらい、劇的に体調がよくなったんです。それだけに彼のいう「歯は臓器説」の肯定者ですが、この考え方をぜひこのホームページの読者の皆さまにも知らせたく、きょうは紹介した次第です。同書を読み、びっくりするとともに、ぜひ真実をお知りください。
=以上=
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