トップが語る、「いま、伝えたいこと」
図表1 |
人間の智的能力には三つあると言われています。分りやすく説明します。
一つめは知識です。これは説明不要でしょう。省略します。
二つめは知恵です。知識から導き出される理性的、論理的な知的応用力のことです。
平常時には、この知識と知恵だけで充分に生きていけます。
ところがいまのように何が起こるか分らないような非常時には、三つめの直感力がどうしても必要になってきます。
これは知識や知恵と関係なく、瞬間に分る正しい答を知る知的能力と言えばよいでしょう。
この直感力を論理的、科学的に説明しようと考えた私の友人がいました。
1928年生れのウイリアム・カウツさんで、彼はMITでコンピュータの研究を通じて、博士号をもらった私の親友です。
スタンフォード大学や同大学の研究所を経て、サンフランシスコにCAI(The Center for Applied Intuition=直感力応用センター)を創った人です。
1980年ころから親しくなり、長年ともに研究し、私とは共著『ビジネスに活かす直感力の研究』(1987年 PHP研究所刊)という本まで出しました。
当時は、2人で「世の中には何でも分っている『超意識=super-conscious-mind』があるようだ。これと1人の人の顕在意識が直接に結びつけば、よいはずだ。そのためには人の潜在意識を介在させなければよいと考えられる」などと、気楽なことを言い、そのためのノウハウまで開発し、セミナーまでやりました。
当時(80年代)は、非常時ではなかったので、これでもよかったのです。
一方、経営コンサルタントとして1975年ころからの私は、本物化に取りくんでいました。
世の中にはあらゆる人や動物にとって益はあっても害のない「本物」と、その逆の「悪モノ」があります。それは人の場合、キネシオロジーテストでだれにも分ります。
たとえば、最近流行しだしたスマートフォンは、「悪モノ」の代表のようなものです。
一方、本物の代表は「イヤシロチ」です。
ともかく私のコンサルタント先は流通業が多かったので、メーカーや卸問屋、小売店の工場や倉庫、店舗をイヤシロチ化し、そこにある商品の本物化に力を入れはじめました。そして80年代はじめには、本物化に成功していました。
私のコンサルティング先が、ほとんど顕著な業績の向上を見た理由は、扱い品の本物化にあったと思います。
多くの人は直感で、自分が扱い、触れる商品が本物か悪モノかが分るようです。本物はよく売れました。四日市のスーパーサンシや愛知県のヨシヅヤに行くと、いまも店全体がイヤシロチになっています。ほとんどの商品は本物化されています。
もちろん、現在のようにスマホや携帯電話のようなニセモノを、喜んで使うほど、当時の人たちは、直感力が衰えてはいなかったようです。
いま、私はスマホや携帯電話、パソコンなどの本物化に取り組んでいますが、最初、その答は直感力にありました。
これらを取りまいている電磁波を、本物化してしまえばよいわけです。
残念ながら、いまのところは100%の成功はしていません。商業主義のカベを破るのはイタチゴッコでむつかしいものです。が、対処策は分っています(来年から発足する「船井メールクラブ」でその方法を発信しようと思っています)。
だから「なるべく、これらは使用しないように」と一般の人にはいまは言うしかないのです。
こういうプロセスを経まして、直感力の決め手も、@「自分の人間性を高め、霊性を強化すること」とA「イヤシロチの環境に身をおいておくこと」までは、結論的に分ったのです。
それからB「意識的に、客志向して、生命がけの経験を多く積むこと」が決め手のようです。ノウハウが見つかり、ルール化できます。
このようにして私は、ある分野(たとえば、経営という分野や本物化の分野)では、直感力を活かせるようになり、現に活かしています。とはいえ、研究途上です。
最近の私の言動は、これらのことをお知りいただけますと、ある程度御了承いただけると思います。
ところで最近、またまた直感でC「真の自然の摂理に従うとよい」という答が出て来ました。競争心や強すぎる我欲、陰謀、秘密主義などは直感力の開発にはよくないようです。
これにつきましては、12月15日の当ホームページの私の発信文に一部を書きました。
なお、私は1993年にPHP研究所から『船井幸雄の直感力の研究』という著書を出しております。その第1章は「直感力とは思考を通さず直接正しく知る力」という章題で、1986年10月22日に私とカウツさんが対談した内容を詳しく紹介しています。そのポイントを以下に転載します。
なお、はじめにことわっておきますが、カウツ博士は、マサチュセッツ工科大学を卒業し、コンピュータの研究で同大学で学位を得た電子工学博士であり、ロンドン大学やスタンフォード大学などで研究し、教えていた学者です。
彼も私もいたって合理的かつ近代的人間であり、決して神がかり的な者ではないと、はっきりいっておきたいと思います。
図表2(クリックすると拡大して 見られます。) |
《直感=ヒラメキ、勘》
船井 カウツさん、こんにちは。今日でお会いするのは四度目ですが、いつも、あなたと話していると、何百年も前からの知人のような気がします。ところで、カウツさんはスタンフォード研究所などで長年コンピュータの研究をなさっていたそうですが、なぜ人間研究へと移られたのですか。そのへんから話してください。
カウツ 二十年間、科学者としてコンピュータを中心に研究を続けてきましたが、私はそこからだんだんと人間の創造性とか直感へと興味が移ってきました。それはあるとき有能な直感能力者と出会い、まだ科学では解明できない情報を得ることができたことが機会だったように思います。その人は、その後二〜三年の間に起こることを予言してくれましたが、それらはすべて実現しました。
そこで、私は、今後科学がどのように発展するのかということをその直感能力者に質問すると同時に、自分自身についての将来の方向性もいくつか聞きました。そのほとんどが、そのとおり実現しました。そのような出会いがキッカケで、私は人間の能力とか人間に興味をもち、仕事の分野も移ってきました。
船井 現在は、人問の直感や、ヒラメキ、勘、第六感といったことを中心に研究なされていますね。ひとことで言うと、直感とはどんなものなのですか。私は勘がよいほうですが。(笑)予測が当たるし、その気になれば、いろんなことがわかります。
カウツ 私どもでは、直感を、一切の五感・思考を通さず、心が直接何かを認知することと定義しています。つまり“直接知ること”で、通常、ヒラメキとか勘とかいっているようなことと同じだと思います。人間だれもがもっている能力ですが、ただ、通常の人は、それをあまり開発していないのです。また、直感には限界がありません。あらゆる分野のあらゆる情報を直接得ることができます。
船井 同感です。社長業を何年もやっているような人、特に成功している人には、直感の鋭い方が多いようですね。最終的に何かを決断しなければならないとき、もちろんデータも使いますが、直感で判断していることが多いと思います。知らず知らずのうちに使っている直感ですが、それはいったいどこから来るのですか。できるだけわかりやすく説明していただきたいのですが……。
カウツ 現代の科学、特に心理学でわかっていることは、人間の心(意識)には層があるということです。
まず、日常、何かを見たり聞いたりする意識があります。これを顕在意識と呼んでいます(「図表1」参照)。この意識で、五感を通していろいろな情報を得たり、またそれを思考したりしています。しかし、顕在意識には、多くの情報を長く蓄積しておく機能はありません。
そして、顕在意識の外側に潜在意識の層があります。ここには、過去の体験、小さい子どものころの記憶、もう忘れてしまっているような記憶が蓄積されています。過去のできごとを思い出そうとするときは、顕在意識の心が、潜在意識の層に行き記憶を取り出してきます。
更に、その潜在意識の外側には、超意識と呼ばれる層があることがわかっています。この超意識の特徴ですが、まず、一つには、人類の過去、現在、未来に関する全情報、さらには宇宙の歴史といったようなことも、ここに存在しています。もう一つの特徴は、この超意識は他の人と共有しているということです。つまり、われわれは超意識のレベルでつながっているわけです。
超意識は、過去に、いろいろな宗教家や哲学者によって、その存在を明らかにされ、いろいろ異なった名称で呼ばれてきています。例えば、カール・ユングはこれを集合無意識と呼んでいます。この超意識の情報を直接、顕在意識で認知することを「直感を得る」と言っているわけです。
《直感能力者は超意識から情報を得る》
船井 なるほど。ところで、その超意識にある情報を自由に得るにはどうすればよいのでしょうか。
カウツ 潜在意識には、いろいろな記憶が眠っているわけですが、その中で、恐怖を伴った体験や、思い出したくないようないやな経験が、障害物として多数残っています。この障害物によって、超意識から顕在意識への情報の流れが妨げられています。また、たとえ超意識から情報が入ってきたとしても、障害物にぶつかることによって情報がゆがめられて顕在意識に伝えられてしまうわけです。
ですから、直感を得るには、まず、潜在意識内のこの障害物を取り除くことが大切です。そして、顕在意識を超意識へと拡大し、超意識から顕在意識へと情報が自由に流れることができるような「経路(チャネル)」を作ります(「図表2」参照)。こうすることにより、いつでも必要なときに、自由に直感を得ることができるわけです。これは、私どもでは多くの訓練例で証明しています。
船井 そうですか、直感能力者と呼ばれる方は、そうやって直感を自由に得ることができるわけですね。私の場合はそういう訓練をしなかったからちがうのかな?
カウツ 同じだと思います。直感を得る際に二つ気をつけなければならないことがあります。一つは、まず超意識から入ってくる情報を潜在意識の記憶や障害物などから区別できるようにしなければなりません。もう一つは、顕在意識、潜在意識、超意識では、そこにある情報の形態が全く異なっているということです。
日常、こうやって見たり聞いたりして入ってくる情報、つまり、顕在意識が扱っているものは、非常に具体的なものです。また、潜在意識に蓄積されているものは象徴(シンボル)として眠っています。更に、超意識にある情報は非常に抽象的なものです。
ですから、超意識から顕在意識に入ってくる抽象的な情報を具体的な言葉に翻訳しなければなりません。直感能力者とは、これらのことができ、いつでも必要なときに、超意識から情報を取り出せる人のことを言います。ちなみに、私が主宰しています直感力応用センター(CAI)には、この直感能力者が九人います。いずれも、当研究所の独自の厳しい基準を満たしている優秀な方々です。また、人格的にも立派な人たちです。
船井 多くの占い師、霊媒師と呼ばれる人々がいますが、その人たちと直感能力者とは、どう違いますか。
カウツ カリフォルニアにもたくさんの占い師や霊媒師と呼ばれている方々がいますが、その中には本当の直感能力者もいます。しかし、そのほとんどの人々が、人格的に未熟であったり、出てくる情報が不正確であったりします。また、単に人を驚かせてやろうといったような目的で発言したりします。だいたい、二〇人中一九人までが、そういったような人々だと思います。ですから、CAIでは厳しい基準を設けて、直感能力者を登録しているわけです。人格面、出てくる情報の正確さ、責任感などの点で優れているのが直感能力者だといえるでしょう(転載ここまで)。
私はこの中の「図表2」の直感力についての答は正しいと思っています。
問題は、どうして潜在意識の層を突破するかなのです。
そのために、いまこの発信文のはじめの方に書いた@ABCの方法を見つけたのですが、もっとよい方法が今後分るような気がします。が、これはいまの私の直感です。
読者もどうぞ御研究ください。これからは、まちがいなく直感力がなによりも大事で必要になる時代だと思います。
なお、この辺のことをとらえるためには、いずれも本年中に書店に並びます、以下の本を正月休みにでもぜお読みください。まだ発刊されていませんが、年内には入手可能です。これらでよく分ります。
・飛鳥昭雄著『地球「超」シークレットゾーン』(ヒカルランド刊)
・朝倉慶著『もうこれは世界大恐慌』(徳間書店刊)
・船井幸雄著『素晴らしき真言(マントラ)』(青萌堂刊)
です。よろしく。
=以上=
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「船井メールクラブ」への正式なお申込み方法に関するご連絡が予定より遅れております。正式なお申込みに関するご連絡は、12/19以降、これまでお問い合せをいただいた皆さまに、主にメールでさせていただく予定です。いろいろお待たせしてしまい、申し訳ございません。御入金の締め切りも当初の予定の12/20より後ろにずれます。お申込みに関する情報や、詳しい締め切り日が決まり次第、TOPページ右上の「NEWS」枠でもご連絡いたします。大変申し訳ございませんが、よろしくお願いします。
「船井メールクラブ」事務局
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