トップが語る、「いま、伝えたいこと」
新型コロナ禍が実体経済に及ぼす影響がそろそろ数字として明らかになってきました。アメリカの4〜6月の四半期のGDPは速報値で前年比マイナス32.4％と発表されました。
ヨーロッパなどはこれを上回る悪い数字になっているようで先進国の経済がかなり酷い打撃を受けていることがよく分かります。日本は内閣府の発表で2020年度の成長率をマイナス4.5％と発表しました。欧米に比べると傷は浅いと言えますが、それでもコロナ前の水準に戻るのは順調に行って2022年度と予想されています。
それに対して中国は本年度の成長を5％と予想していて、一人気を吐いている状態です。ただ、コロナ禍の責任を中国に対して求めていく動きなどがアメリカを中心に強まっていて米中貿易摩擦などの影響がどう出てくるかを見極めるのはこれからなのかと思います。でも、数字だけ見ると中国の強さが際立つ結果になっています。これから気になるのは、この中国と特にアメリカの対立がどうなるかだと思います。一部の識者は、もうすでに戦争状態になっているという見方もしていますので、世界の大きな流れがどうなっていくのかに敏感になる必要があると思っています。
ただ、面白いのはアマゾンのこの四半期の売上は10兆円に迫ろうとしており、4500億円近い従業員に対する感染対策費用を計上しても利益は5500億円になり、いずれも過去最高を記録しています。また、アップルやフェイスブックもいずれも前年比で11％の増収になっていて、グーグルは多少売り上げを落としたものの、IT巨人の一人勝ちの様相がますます強くなってきています。中国や巨大IT企業だけが儲けている状態に対して納得できない感情を持つ層が増えていくことが予想され、大統領選挙の行方と相まって不確実要素がますます複雑に絡み合って来ている感があります。
日本の大企業は軒並みかなり厳しい決算を発表していますが、庶民感情などを考えると日本はバランスが取れているような気もします。私たち一人ひとりの感情が作りあげる集合無意識の影響がこの様な環境の時はとても大きいような気がしますので、フェイスブックの感情的になっている意見等に影響されて無責任な他人の批判などをしないように気をつけたいと思っています。
これだけ世の中が混沌としてきて、情報を漫然としか取れない状況になると情報自体のいい悪いの判別より、それを発信する「超プロ」の見分け方が、生き残るサバイバルとして重要だと実感します。専門家としての肩書きはどの方も立派で「プロ」としてコメントをされていますが、本質的にいい悪いを見分けるのが難しい「プロ」が玉石混合の時代になりました。有益な情報を発信されることはもちろんですが、自分の立ち位置を明確にして責任感と当事者意識を持って発信しているかを基準にしてみると、その域の「プロ」は、グッと人数が絞られ、「超プロ」と言えると思うのです。
「超プロ」というフレーズ父が言い出したと思うのですが、私はありがたくも「ザ・フナイ」「新・舩井メールクラブ」などで発信してくださる先生方と、日々、関わらせていただいております。最初は父のもとで、超プロに接する機会があり、たくさん（失礼な言い方かもしれませんが）観察させていただきました。今は、直接お目にかかり定期的に情報交換する人から、なんの面識もないけれど必ず新刊を買う著者の方まで超プロを厳選して、情報を「少数精鋭化」して学ばせていただき、日々、自分も発信しています。
父が同じことを言うかはわかりませんが、私なりに超プロを見分ける定義づけをさせていただくのなら、難解なことでも誰にでもわかりやすい言葉で明晰に読み解けることと、そこに原理原則の土台を省かないで、しっかりと含めてお話しされる２つだと思っています。
そんなことを考えて、先ほど「神社に行っても神様に守られない人、行かなくても守られる人。」
何かにすがりたくなる昨今、参拝する方のそのような気持ちを理解して、大きく包み込みながら、読後感はなんとも言えない清冽な気持ちに導いてくれる愛の１冊でした。超プロが自分の持っている知見を惜しみなく著した良書を、これからも出来るだけこちらで紹介していきたいと思います。
＝以上＝
2020.08.24：【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】IT企業、中国、金（ゴールド） （※舩井勝仁執筆）
2020.08.17：【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】お父さん、日本のことを教えて！ （※舩井勝仁執筆）
2020.08.10：【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】トヨタの強さ （※舩井勝仁執筆）
2020.08.03：【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】神様に守られる人と守られない人 （※舩井勝仁執筆）
