トップが語る、「いま、伝えたいこと」

このページでは、舩井幸雄の遺志を引き継ぐ舩井勝仁と佐野浩一が、“新舩井流”をめざし、皆様に「いま、伝えたいこと」を毎週交互に語っていきます。
毎週月曜日定期更新
2022年11月28日
「温顔招福」 (※佐野浩一執筆)

 「温顔招福」というコトバ。
 かつて、舩井幸雄が、色紙にサインをするときによく書いていました。
 使われている4つの漢字から、何となく意味は想像できますよね。しかし、本当の定義って何だろう……と、あるときふと考えることがありました。いつも、あまりにさりげなく書かれていますし、私自身もあまり深い意味を考えることがなかったのです。
 四字熟語辞典なるものをひも解いてみますと、何と……、載っていません。「え……、もしかして舩井がつくったの?」と、今のところ出所は定かではありません。これは、永遠の秘密ということになりそうです。

 ところで、日々の生活の中で、自分のお顔ってどれくらいの頻度で見られますか? お出かけ前のメイクのとき、ひげそりのとき、着替えのとき、お風呂で体や頭を洗うとき……。おおよそプライベートな時間が多いと思われます。最近では、電車などでメイクなおしをする方が目立つようになりましたが、これもまた感覚的にはその延長線上にあるものと想像できます。
 「人が輝いて見える瞬間」ってありますよね。
 そのとき、私たちはどこを見てそのように判断するでしょうか? その方の所作や態度などからそう見えることもありますが、ほとんどは顔、つまり表情を見て判断します。人は外見で判断してはいけないといわれますが、やはり外見は大事だと思います。にもかかわらず、歌手や俳優やコメディアンなど、一部の特別な職業の方々を除いては、案外自分の顔や表情を気にしていないのが普通ではないでしょうか?
 私たちの会社では、ある経営者が著書に書かれていたことを参考にして、電話の横にカガミを置くことにしました。もう何年も前のことです。お客様とお話をするときの表情をチェックすることが目的です。電話では相手のお顔は見えませんが、自分自身の表情や姿勢は電話線を通じて相手に伝わっていることが多いように私は思います。だから、同じ電話をするなら、よい顔でしてもらいたいと思って、キャストたちにカガミをプレゼントしたのです。
 もっとも、どれくらい活用されているかというと、そこはあまり大きなことを言えないのも事実ですが、ずっと活用してくれている律儀な人もいます。これからもあきらめず伝え続けていくことで、少しでも徹底できたらと念じています。

 舩井幸雄は、まさしく「温顔」そのものでした。とても素敵なお顔です。おだやかで、やさしく、温かい表情は、人間・舩井幸雄のシンボルでした。しかし、“ケンカの舩井”と呼ばれた時代には、それはそれはコワイお顔をされていました。ちょっと見てみたいな……という方は、「99.9%成功する 経営のコツ」(2000年8月・ビジネス社刊)の56ページをご覧になってください。そのお顔と今のお顔を比べると、表情にも長年培ってきた証があるのだな……と、私はいつも思います。そして、何よりも心の持ち方によって、顔は大きく変化するということにも気づきます。
 舩井は、いつもニコニコ穏やかで、どんなことがあっても、木鶏のごとく変わりませんでした。しかしながら、私のような凡人には、いつもいつも温顔でいることは至難の業です。何かハプニングが起こったり、自分にとってよくないことがあれば、気づかないうちにとってもコワイ顔をしていることがあるのです。つまり、自分の周囲に起こることすべてを包み込んでしまえる器に達していないということでしょう。温顔でい続けることと、心に余裕を持っていることとは、このように大きなつながりがあるのだろうと思います。

 顔は、人間にとって「玄関」のようなものです。だからといって、「表情だけ無理やりつくった顔」では、出会う人々によい波動をプレゼントすることはできません。ある経営コンサルタントの言葉を借りると、人間の第一印象というのは6秒程度できまり、第一印象が悪ければ、それをよくするのにかかる時間は何と20分以上といいます。ということは、お店などでの接客においては、お客様の滞留時間が15分以下の場合が多いので、もはや逆転不可能ということになります。そうした点で、第一印象はとっても大切なのです。初対面の人の緊張感をほぐすのに最適なのは、やっぱり笑顔ですよね。だから、笑顔や温顔の生みだす力は、とっても大きいものだと思います。男前であったり、美しかったりということではなく、その人の人間性がかもし出す顔の表情には、想像以上に大きな「力」があるのだと思います。

 舩井は、よく「すべてのことは波動の原理で説明できる」「世の中は波動の原理で成り立っている」と言いました。そこで、あらためて波動の原理をあげてみたいと思います。

波動の原理@:同じような波動はお互いに引き合う
波動の原理A:異なる波動は排斥しあい、相殺する
波動の原理B:出した波動はフィードバックされる
波動の原理C:波動には優位の波動と劣位の波動があり、優位の波動は劣位の波動をコン    
       トロールできる

 ここから、次のようなことが考えられます。波動の原理でいえば、私たちが何かをすると、そのすべてが世の中に何らかの影響を及ぼすことになります。行動を起こさなくても、思っただけで影響を与えるともいわれます。そうして、周囲に伝わった波動は、まず自分に返ってきます。自分が出した波動ですから、返ってくる波動もそれと同質、つまりよい波動ならよい波動が、悪い波動なら悪い波動が返ってくるのです。
 だからこそ、顔ってとっても大切です。顔はひとつの玄関口。ですから、どんな表情をしているか、どんな顔つきをしているかで、あらゆることが変わってくるといってもよさそうです。そして、その逆もまた真なり。よいことをしていると、どんどん人相がよくなってくるし、よくないことをしていると、どんどん人相がゆがんでくる……。確か、そんなことも舩井の著書のいくつかに書かれてあったと思います。
 温顔は福を招く。まさしく、波動の原理そのものです。よいことを行い、いつもニコニコ穏やかな表情でいることができたら、どこからか福が転がり込んでくるのかもしれません。「はじめは形から……」というのも、結構大事なことなのでしょうね。

 面白いことに、「波動の原理」を表現していると思われることわざは、案外たくさんあるようです。たとえば、「類は友を呼ぶ」「好きこそものの上手なれ」などは、きっと波動の原理@Bにあたるのだと思います。逆の例としては、「天に向かって唾を吐く」。これは、波動の原理のBに似ているな……なんて。きっと、昔の人々は体験的に波動の原理を理解していたのかもしれません。
 日々、一瞬一瞬、よい顔をしていられたらと思います。今から男前を目指すのは「時すでに遅し」ですが、よい行いを積み上げ、よい顔になれたらと思います。
 って締めくくろうと思ったのですが、ふと、「お顔の専門家」である木村れい子先生のお顔が浮かびました。もう少しくわしくご紹介すると、日本開運学協会理事長兼家元。開運福顔の専門家・開運美容家・お顔の顔相士。そう……、れい子先生は、ご著書「開運福顔」(2021年サンマーク出版刊)で、自分のお顔を大事にし、ちょっと意識することで、運やツキがどんどん巡ってくるお顔になれることを教えてくださっています。おススメです!
 また、「公益財団法人舩井幸雄記念館 新春講演会」(2023年1月29日(日)、13時から16時、熱海・レンタルスペースイヤシロチにて。オンライン参加もできます)にもご登場されますので、よろしければお申込みください。(0557-86-5151、担当:佐野)

 みんながニコニコだと、きっとよい世の中になります。
 みんながニコニコになるために、一人でも多くの人が、一つでも多くの実践を行えたらいいですね。すると、温顔笑福のサイクルがどんどん回っていきますね。
                                  感謝

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舩井 勝仁 (ふない かつひと)
株式会社船井本社 代表取締役社長
1964年大阪府生まれ。1988年(株)船井総合研究所入社。1998年同社常務取締役 同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。
2008年「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築く」という父・舩井幸雄の思いに共鳴し、(株)船井本社の社長に就任。「有意の人」の集合意識で「ミロクの世」を創る勉強会「にんげんクラブ」を中心に活動を続けた。(※「にんげんクラブ」の活動は2024年3月末に終了)
著書に『生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『未来から考える新しい生き方』(2011年 海竜社)、『舩井幸雄が一番伝えたかった事』(2013年きれい・ねっと)、『チェンジ・マネー』(はせくらみゆき共著 2014年 きれい・ねっと)、『いのちの革命』(柴田久美子共著 2014年 きれい・ねっと)、『SAKIGAKE 新時代の扉を開く』(佐野浩一共著 2014年 きれい・ねっと)、『聖なる約束』(赤塚高仁共著 2014年 きれい・ねっと)、『失速する世界経済と日本を襲う円安インフレ』(朝倉慶共著 2014年11月 ビジネス社)、『智徳主義【まろUP!】で《日本経済の底上げ》は可能』(竹田和平、小川雅弘共著 2015年 ヒカルランド)、『日月神示的な生き方 大調和の「ミロクの世」を創る』(中矢伸一共著 2016年 きれい・ねっと)、『聖なる約束3 黙示を観る旅』(赤塚高仁共著 2016年 きれい・ねっと)、『お金は5次元の生き物です!』(はせくらみゆき共著 2016年 ヒカルランド)がある。
佐野 浩一(さの こういち)
株式会社本物研究所 代表取締役社長
株式会社51コラボレーションズ 代表取締役会長
公益財団法人舩井幸雄記念館 代表理事
ライフカラーカウンセラー認定協会 代表
1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。
著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた船井幸雄のすべて』(成甲書房)、船井幸雄との共著『本物の法則』(ビジネス社)、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)がある。
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