トップが語る、「いま、伝えたいこと」
マーケットは時々、早とちりをするようです。一時的に、自民党の総裁選で高市早苗候補が勝つということを織り込んだ流れで円安株高にかなり傾いたのですが、決選投票で蓋を開けてみれば石破候補が当選しました。金融政策に関しては、日銀の独立性を重んじるという極めて当たり前の方針を打ち出していただけですが、金融に関してはタカ派で利上げをしていくのではと受け止められたことで、円高株安が一時的には一気に進みました。
日本のマーケットで取引の主流を占めている外国人投資家からすれば「石破って誰?」だったようで、びっくりしたということだと思います。
石破新総理は9月27日の総選挙に向けて、円高株安の状態で臨むのは得策ではないと判断したのだと思いますし、日銀の植田和男総裁にしても市場との対話で(長い目で見れば金融正常化に向けて必要な利上げはするが、)当面性急に利上げをすることはないというメッセージを発する意味で利害が一致したようです。二人で会談して(性急な利上げはしないという)明確なメッセージを発して、結果的には高市プレミアムを織り込んだ水準にいま(10月4日(金)の早朝)のところ回復しています。ただ、中東情勢の緊迫化など不確定要素は山積していますので総選挙やアメリカの大統領選挙に向けて相場はまだまだ思惑が錯綜して乱高下する可能性が高いとみておいた方がいいと思います。
石破新総理の政権運営に関しては、とにもかくにも選挙の結果次第という側面が大きいのだと思います。党内基盤が弱いと言われている中で、世論が求めている政治と金の問題についての思い切った対処が打ち出せるかどうかが大きなポイントになりそうですが、現状の動きをみていると党内力学にあらがえず苦戦をするのは仕方がないと見られているようです。自民党、もしくは自公の与党でどこまでの負けで止めることができるかが焦点のような気もします。まったく混沌としてきたアメリカの大統領選挙と合わせて、行方を見守っていくしかないのかなと思います。
そして、金融的な大混乱の本番はどうも来年になりそうだという流れが明確になってきたように感じます。わかりやすく株の大暴落になるのか、それともより恐ろしいインフレの再燃や金利上昇になるのかまったく読めないところが怖いところですが、個人投資家としてはなるべく投機的な動きからは距離を置き、冷静に俯瞰することで絶好の買い場が来たと思った時には買うなど目先の相場の乱高下に振り回されないようにすることが大事なのかなと思います。楽観的に考えると、こんなに楽しい相場は人生の中で二度と味わえないぐらいの心持ちで楽しめる人が勝てるのなと思います。
こんな時に大事なのは、ちょっと矛盾するような気もしますが、精神性を高めておくことではないかと思います。だから、今回は森井啓二著『心を浄化する奇跡の方法』(きれい・ねっと)を紹介させていただきたいと思います。
人間が生まれ持っている綺麗な心は、生きていく中で徐々に汚れていってしまいます。それを再び綺麗にするためには、聖典と呼ばれるものの教えが必要であり、本書はそこから特にインドの「バガヴァッド・ギータ」を取り上げて解説しています。森井先生には、詳細に「バガヴァッド・ギータ」の解説をしている『神の詩』(きれいねっと)というシリーズもあり、この聖典をここまで深く理解して解説できる人は古今東西を振り返っても森井先生の右に出るものはいないのではないかと思っています。
世界各国に散らばる聖典は叡智の結晶であり、非常に有用であるという考えは確かに納得できるものではありますが、科学の時代に何を言っているのやらと考えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。しかし感覚で生きていた時代の人間が発する言葉だからこその信頼、という部分は期待できるのではないでしょうか。心のような理屈では説明することが難しく、数値化しがたい不明瞭な部分についてなら尚更です。
本書の内容についてですが、簡単にまとめてしまえば思考法や意識の持ち方、それによって感情をコントロールする方法を、聖典の教えに沿って解説していくという印象です。例え話を例に出しながら解説をされるので、理論的な説明よりも受け入れやすく、聖典は人々に分かりやすく教えを説く為に作り出されたものであるという前提部分も改めて理解することができます。聖典に関する昔の本を読むと、あえてわかりにくくしているのかと思うぐらい難しく感じるものが多いのですが、本当に大きな試練を体験する時代がいよいよやってきたことで、森井先生のようにわかりやすく解説してもらえるようになったのだと考えるといい時代に生きているようにも思えます。
聖典の価値を理解すれば、それに対しての関心も湧きます。宗教的な部分に抵抗があったとしても、様々な知を学び過去に積み重ねた知恵を自分の中で噛み砕いて現代風に生かしていく。その為に紹介されている聖典に触れてみるのも面白いかもしれません。そして、もうひとつ大事なことは心の浄化に挑戦して実践するということだと思います。
9月に大阪で一緒に講演会をやらせていただいた山本清次先生が東京で瞑想講座を行われるようです。情報がまだあまりオープンになっていないようで、やはりエドガー・ケイシーという大事な教えを世の中に広めている活動をしているテンプルビューティフルさんのブログにとてもわかりやすく紹介されていましたので紹介させていただきます。ピンときた方はぜひご参加ください。やっぱりキーワードは「心の浄化」とそのための実践だと思います。
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2024.10.21:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】投資のリテラシー (※舩井勝仁執筆)
2024.10.14:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】『老いない』自分の育み方 (※佐野浩一執筆)
2024.10.07:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】心を浄化する方法 (※舩井勝仁執筆)
舩井 勝仁 (ふない かつひと)
株式会社船井本社 代表取締役社長 1964年大阪府生まれ。1988年(株)船井総合研究所入社。1998年同社常務取締役 同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。 2008年「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築く」という父・舩井幸雄の思いに共鳴し、(株)船井本社の社長に就任。「有意の人」の集合意識で「ミロクの世」を創る勉強会「にんげんクラブ」を中心に活動を続けた。(※「にんげんクラブ」の活動は2024年3月末に終了) 著書に『生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『未来から考える新しい生き方』(2011年 海竜社)、『舩井幸雄が一番伝えたかった事』(2013年きれい・ねっと)、『チェンジ・マネー』(はせくらみゆき共著 2014年 きれい・ねっと)、『いのちの革命』(柴田久美子共著 2014年 きれい・ねっと)、『SAKIGAKE 新時代の扉を開く』(佐野浩一共著 2014年 きれい・ねっと)、『聖なる約束』(赤塚高仁共著 2014年 きれい・ねっと)、『失速する世界経済と日本を襲う円安インフレ』(朝倉慶共著 2014年11月 ビジネス社)、『智徳主義【まろUP!】で《日本経済の底上げ》は可能』(竹田和平、小川雅弘共著 2015年 ヒカルランド)、『日月神示的な生き方 大調和の「ミロクの世」を創る』(中矢伸一共著 2016年 きれい・ねっと)、『聖なる約束3 黙示を観る旅』(赤塚高仁共著 2016年 きれい・ねっと)、『お金は5次元の生き物です!』(はせくらみゆき共著 2016年 ヒカルランド)がある。 |
佐野 浩一(さの こういち) 株式会社本物研究所 代表取締役社長 株式会社51コラボレーションズ 代表取締役会長 公益財団法人舩井幸雄記念館 代表理事 ライフカラーカウンセラー認定協会 代表 1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。 著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた船井幸雄のすべて』(成甲書房)、船井幸雄との共著『本物の法則』(ビジネス社)、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)がある。 |