トップが語る、「いま、伝えたいこと」
なぜ、人はどうしてもネガティブな発想を断ち切れないのでしょうか?
「なぜ、あんな提案をしてしまったんだろう?
「こんなこと、やってもうまくいくはずがない……」
「こっちは環境を選べる立場じゃないんだから」
こんなふうに、実際はもしかしたら先行きが明るいかもしれないのに。潜在的にチャンスよりも、もっぱら潜在的「問題」の方に注目してしまうことがあります。
それは、どうやら「ネガティビティ・バイアス」にかかっているからだと考えられます。おそらく、人類というか生命体の長い歴史の中で、獲得せざるを得なかった……からと考えることができます。つまり人体にとっては、快感よりも痛みの方がはるかに強く感じられる……。リスクの回避、種の保存のために、DNAに組み込まれた脳力だからと言って差し支えないと思います。その結果、身体だけに限らず、人間の意識は、快感よりも痛みの方をはるかに敏感に感じるようにできているようです。肉体的痛みも、感情的痛みも……、そして現実の痛みだけではなく、想像や記憶や認識のなかの痛みも含まれているようです。
原始の人類が暮らしていた危険な世界では、ネガティブであればあるほど生き延びる確率が上がったと考えられます。過度に楽観的だと、食料や種の保存はもちろんのこと、自らの命を守るうえでも、至上命題であったということです。よって、ネガティビティ・バイアスは、現代人の脳にいくつかの性質をもたらしたことになります。
たとえば、
・快感よりも痛みの方がはるかに強く記憶に残る。
・幸せそうな顔よりも怒った顔の方にいち早く気づく。
・生存本能や記憶や感情や性欲をつかさどる脳内部位である「扁桃体」の全ニューロンのうち、約3分の2は脅威に対する警戒に専念している。
という感じです。
そうした性質から、私たちの脳内には、子ども時代から現在に至るまでのネガティブ経験がしまい込まれていて、必要な場合は、すぐに参照できるようになっ ています。これも、やはり自分と子孫を守るためということです。たとえその危険が、現実ではなく想像上のものであったとしても、同様に機能するというわけです。
したがって、脳の保護本能は、行きすぎると過保護になって主の前進を阻むことも珍しくないようです。また逆に思ってもみなかったような作用をすることもあります。
それが、
・プラス面よりもマイナス面にフォーカスする。
・リスクを過大評価する。
・100回の成功よりも1回の失敗の方が、100の褒め言葉よりも1つの批判の方が鮮明に記憶に残る。
一方、ときには、そうしたバイアスを突破し、ものすごいチカラを発揮する瞬間があることも経験されていると思います。
・恐怖を感じていたときに、ふと楽観的な見方が差し込んだ瞬間
・悩みごとや問題に対して、ふとすばらしい解決策を思いついたとき
・誰もが挑んだことのない冒険的な行動を「やる!」と決めた瞬間
・独創性や独自性を存分に発揮するとき
それは、脳内に、「それを行うことで得られる幸福感や希望や想像力」が瞬間的に降りてきて、そこに強力な「ポジティビティ・バイアス」が発動する……ということです。こうしたことがきっかけとなって、秘められていた才能が開花することだってあり得ます。
そこで重要視しなければいけないのは、「健全な自己イメージ」を持てるかどうかという点です。できれば、長期的に持続できるに越したことはありません。
そのためには、
・自らの理想とする人生に対して、明確なビジョンがあるか?
・自らの前進を阻む「思い込み」に気づいているか?
・それらの思い込みを、ポジティブな思い込みに書き換えるアクションを起こしたか?
・知識やスキルをアップグレードし、自信を育んでいるか?
・さらに自信をつけるべく、小さなアクションを起こしているか?
を確認しておく必要があります。
「どうせ、私は変われない……」
「どうせ、私なんて能力や才能がない……」
という思い込みがもっともいけません。「私は変われる」という思い込みがとてつもなく重要となります。
スタンフォード大学の心理学研究によれば、この思い込みにまつわる考え方は2種類に大別できるとしています。その2つとは、「固定マインドセット」と「成長マインドセット」のことを言います。
「固定マインドセット」とは、「自分の能力や才能や知性は基本的に変わらないから、その範囲内でベストを尽くすしかない」という考え方。もう一方の「成長マインドセット」とは、自分の能力や才能や知性は改善できる。自分は挑戦と努力を続けることによって成長できる」という考え方であるということです。
「固定マインドセット」の発想は、たとえば、「お金儲けが苦手だ……」のような自覚にあらわれてきます。これに対して、「成長マインドセット」なら、「もっとお金儲けがうまくなるよう勉強するつもりだ」となります。大きな違いですよね!
「成長マインドセット」を持つ人と「固定マインドセット」を持つ人の脳活動を調べたところ、「成長マインドセット」の持ち主は、ミスをすると脳活動が活発になることがわかってきています。理由は、「成長マインドセット」の持ち主の方が自分のミスをより鮮明に意識するからなんだそうです。
ご承知のように、「意識」はめちゃくちゃ大事ですよね。ミスを意識すれば、二度と同じミスを犯さないために何らかの行動に出るでしょう。行動に出れば、人は変われます。私たちは配られたカードでしか勝負できないわけではないからです。
もちろん、ミスを意識することはとても大切です。なぜなら、あらゆる変化にはミスがつきものだからです。フランスに、「卵を割らなければオムレツは作れない」ということわざもあります。要するに、何かを達成するためには、多少のリスクや犠牲を伴うことが避けられないという意味です。従来の思い込みを変え、人生を変えようとする視点に立てば、ときには卵を割ってしまうことも増えるでしょう。でも、大事なのは、そのミスから、何を学び、何を変えるかということです。
要するに、思い込みを変えるのは、「成長マインドセット」を持ち込むということと同じです。成長するためには、「自分は成長できる」と信じることが必要です。そんなとき、新たなアプローチをご紹介することができます。
どうしても潜在意識につきまとう「ネガティビティ・バイアス」を1つ1つ癒し、整えていくにはどうしたらいいか? そして、できうる限り「成長マインドセット」につなげていくためにはどんな方法があるか?
心理的アプローチでももちろんいくつかの手法があるのですが、やはり確実で、速いアプローチとして「数霊ZENWA」をお使いいただくことをおススメしています。私たちの意識は、潜在意識が95%を占めています。残りのたった5%が顕在意識です。だからこそ、その95%の潜在意識にアプローチするのは極めて有効な手段であることは言うまでもないことだと考えています。
感謝
2024.11.18:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】トランプ再選の衝撃 (※舩井勝仁執筆)
2024.11.11:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】モンテスキューとトランプ氏再選 (※佐野浩一執筆)
2024.11.04:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】副島先生の語るトランプ (※舩井勝仁執筆)
舩井 勝仁 (ふない かつひと)
株式会社船井本社 代表取締役社長 1964年大阪府生まれ。1988年(株)船井総合研究所入社。1998年同社常務取締役 同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。 2008年「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築く」という父・舩井幸雄の思いに共鳴し、(株)船井本社の社長に就任。「有意の人」の集合意識で「ミロクの世」を創る勉強会「にんげんクラブ」を中心に活動を続けた。(※「にんげんクラブ」の活動は2024年3月末に終了) 著書に『生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『未来から考える新しい生き方』(2011年 海竜社)、『舩井幸雄が一番伝えたかった事』(2013年きれい・ねっと)、『チェンジ・マネー』(はせくらみゆき共著 2014年 きれい・ねっと)、『いのちの革命』(柴田久美子共著 2014年 きれい・ねっと)、『SAKIGAKE 新時代の扉を開く』(佐野浩一共著 2014年 きれい・ねっと)、『聖なる約束』(赤塚高仁共著 2014年 きれい・ねっと)、『失速する世界経済と日本を襲う円安インフレ』(朝倉慶共著 2014年11月 ビジネス社)、『智徳主義【まろUP!】で《日本経済の底上げ》は可能』(竹田和平、小川雅弘共著 2015年 ヒカルランド)、『日月神示的な生き方 大調和の「ミロクの世」を創る』(中矢伸一共著 2016年 きれい・ねっと)、『聖なる約束3 黙示を観る旅』(赤塚高仁共著 2016年 きれい・ねっと)、『お金は5次元の生き物です!』(はせくらみゆき共著 2016年 ヒカルランド)がある。 |
佐野 浩一(さの こういち) 株式会社本物研究所 代表取締役社長 株式会社51コラボレーションズ 代表取締役会長 公益財団法人舩井幸雄記念館 代表理事 ライフカラーカウンセラー認定協会 代表 1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。 著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた船井幸雄のすべて』(成甲書房)、船井幸雄との共著『本物の法則』(ビジネス社)、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)がある。 |