ヤスのちょっとスピリチュアルな世界情勢予測
このページは、社会分析アナリストで著述家のヤス先生こと高島康司さんによるコラムページです。
アメリカ在住経験もあることから、アメリカ文化を知り、英語を自由に使いこなせるのが強みでもあるヤス先生は、世界中の情報を積極的に収集し、バランスのとれた分析、予測をされています。
スピリチュアルなことも上手く取り入れる柔軟な感性で、ヤス先生が混迷する今後の日本、そして世界の情勢を予測していきます。
いま改めて漫画家、たつき諒が書いた「私が見た未来」が改めて注目され、世界でも拡散している。
2021年10月に出されたマンガ、たつき諒の「私の見た未来」は、90万部を越えるベストセラーになり、改めて注目されている。あまりに有名なので紹介するまでもないが、このマンガは2025年7月に巨大地震と津波が日本やその他の国々を襲うと予言して評判になった。ここには次のようにある。
「2025年7月に起こること
インドに行っているときに、これから起こる大災難の夢を見ました。たとえるなら、ドロドロのスープが煮えたったとき、ボコンとなるように、日本列島の 南に位置する太平洋の水が盛り上がる――そんなビジョンが見えたのです。海底火山なのか、爆弾なのか、そこまではわかりませんが。そのとき宿で一緒にいた女性にも話していました。
そしてつい最近、また同じ夢を見ました。今度は日付もしっかりと。その災難が起こるのは、2025年7月です。私は空からの目線で地球を見ていて、Google Earthと同じといえばわかりやすいかと思います。突然、日本とフィリピンの中間あたりの海底がボコンと破裂(噴火)したのです。その結果、海面では大きな波が四方八方に広がって、太平洋周辺の国に大津波が押し寄せました。その津波の高さは、東日本大震災の3倍はあろうかというほどの巨大な波です。その波の衝撃で陸が押されて盛り上がって、香港から台湾、そしてフィリピンまでが地続きになるような感じに見えたのです」
「夢を見た日: 2021年7月5日 4:18AM (1枚目)
南海トラフの南側にあるフィリピン海がボコンと下から盛り上がり、巨大な津波となって周辺の国々に広がっていくのです。日本列島の太平洋側、3分の1から4分の1が大津波に飲み込まれています。震源地に向かって、 なぜか2匹の竜が向かっていく映像も見えました」
「地図上で見た 「2025年7月に起こること」の夢
海底の地形がわかる Google Earthで見るとわかりやすいのですが、震源地として見えたのは、北は日本・西は台湾・南はインドネシアのモロタイ島。東は北マリアナ諸島を結ぶひし形の中心です。
その震源地のはるか東、日付変更線付近からハワイ諸島にかけての海底に、夢で見た2匹の竜のようなシルエットが見えるのです」
これほど具体的に描写された巨大災害が、今年の7月にやってくると予言されているのだから、注目されることは当然である。実際にこのようなことが起こるかどうかはもちろん分からないが、恐怖をみんなで楽しむ一種のエンターテイメントとしても消費されている。
●世界に拡散する日本のニュー・ババ・バンガの予言
しかし、最近にこの予言が世界に拡散し、それなりに大きな影響を与えている。海外のメディアでは「日本のニュー・ババ・バンガの予言」として紹介されることが多い。以下はインドの主要メディアのひとつ、「TIMES OF INDIA」記事である。
「たつき諒は日本の漫画家である。その予言的主張は、世界的な出来事に関する不気味なほど正確な予言で知られるブルガリアの神秘主義者、故ババ・ヴァンガと比較されている。
たつきが最初に注目されたのは、1999年、彼女が長年にわたって体験したと主張するビジョンをまとめた著書「私が見た未来」の発売だった。この本は当初、メインストリームではほとんど注目されなかったが、たつきの予言のいくつかは的中したと伝えられており、日本だけでなく世界中に熱狂的なファンを獲得している。
2021年に出版された「私が見た未来」の改訂版で、たつきは2025年7月に襲来する可能性のある大災害について厳しい警告を発した。CNNや他のメディアの報道によると、たつきの予言は、日本とフィリピンの間に形成される大規模な海底破裂について記述しており、2011年の東北地方太平洋沖地震で見られた津波の3倍の高さの津波を発生させる可能性があるという」
これはインドのメディアの例だが、インドに限らずたつき諒に関するこのような報道は特に2025年になってから世界各国で急激に増えている。
この現象については、タイの英字メディア「バンコクポスト」も2025年5月20日付で報道。記事の見出しは「地震を予言する漫画、日本から観光客遠ざける」となっている。7月に大地震が起きると記された漫画の一節が、東南アジアの旅行者の間で大きな影響を与えていると伝えた。
そして、その結果、それなりの影響を与えている。在日中国大使館は、2025年4月に声明を発表し、在日中国人に潜在的な自然災害に対する警戒を怠らないよう警告した。中国政府の警告は、日本の海岸線周辺で最近発生した一連の地震と火山活動の活発化によって促されたと伝えられている。「サウスチャイナ・モーニング・ポスト紙」によると、この勧告は、住民や観光客に「自然災害に対して十分な注意を払う」よう促したという。この声明は、たつきの予言にまつわる不安の高まりを間接的に認めたものだと解釈されている。
さらに、現実的な影響も目立つようになっている。香港でもSNSを中心に「2025年7月、日本で大地震が起きる」という噂が広がっている。発端はたつき諒の漫画を根拠にしたものであり、在香港の訪日旅行志向にも一部影響が出ているようだ。実際、航空便の減便やツアーキャンセルも発生しており、現地での反応が注目されている。
この噂を受けて、海外旅行がもっとも盛んになるシーズンで日本を訪れる観光客が減少している。香港のグレーターベイ航空は5月13日〜10月25日の期間中には以下のように減便している。
・香港−仙台線:週4往復 → 週3往復に減便
・香港−徳島線:週3往復 → 週2往復に減便
また、先の在日中国大使館による「地震災害への注意喚起」の発表の効果もあって、中国本土からの団体旅行においてキャンセルが一部発生している。
●予言として無視してよいのか? 太陽の動き
この「日本のニュー・ババ・バンガ」の予言は7月に見向けて、これからも世界では広く拡散することは間違いないだろう。6月に入ると、外国人観光客の減少に対処するために、日本政府がなんらの動きをする必要性も出てくるかもしれない。
このような状況だが、毎月のように地震や津波の予言がSNSを賑わしている日本では、ほとんどの人はこの種の予言に慣れっこになってしまい、地震や津波に対して改めて備えるといったような現実的な反応は見せていないように思う。むしろ、エンターテイメントとして半分楽しみながら消費しているという感じだ。
筆者もこの予言が現実になるとは思っていない。地震予言は当ったためしがないからだ。まさに3.11がそうであったように、大地震や大津波はサイキックも含め、誰もまったく予期していないときに、それこそいきなり起こるのがつねである。予言された時期に予言された災害が起こることは、ほとんどないように思う。
では、今回の予言は完全に無視してよいのかと言えばそうでもなさそうだ。それというのも太陽の活動が非常に活発になっており、これが大地震や大津波を引き起こす一種のトリガーにもなる可能性はあるからだ。
周知のように太陽活動は約11年の周期で変動し、黒点の数が最も多くなり、太陽フレアなどの現象が活発になる時期を極大期、その逆を極小期と呼ぶ。「アメリカ航空宇宙局(NASA)」と「アメリカ海洋大気庁(NOAA)」は、現在進行している第25太陽活動周期が2024年10月15日付で極大期に到達したと発表した。この極大期は、2025年にかけて続くと予想されている。そのため、現在の太陽は活発な状態にあり、太陽フレアの発生なども比較的多い状況だ。
事実、2025年5月14日に発生したX2.7クラスの大規模な太陽フレアは、地球に向けて放出された高エネルギー粒子が通信障害や停電を引き起こすなど、広範囲に影響を及ぼしている。
●太陽フレアと地震との相関関係
まだ科学的に十分に証明されているわけではないが、規模の大きい太陽フレアが地球に向けて放射された場合、これが地震発生のトリガーになる可能性は指摘されている。
2025年5月7日から5月13日の期間に発生した世界の地震の数は、マグニチュード4.0以上の地震が約50回報告されている。一方、X2.7クラスの大規模な太陽フレアが発生した2025年5月14日から5月20日の期間には、マグニチュード4.0以上の地震が約65回報告され、前週と比較して顕著な増加が見られた。この増加は、太陽フレアによる地磁気嵐(※)が地球の地殻活動に影響を与えた可能性があることを示唆している。過去の研究でも、強力な地磁気嵐の後に地震活動が活発化する傾向が報告されている。(※地磁気嵐:太陽風によって引き起こされる地球の大規模な磁場の擾乱(じょうらん)現象)
このように、太陽フレアの放射による地磁気嵐の発生は地震のトリガーになる可能性は大きいことはイメージできる。しかし、2025年5月14日に発生したX2.7クラスの大規模な太陽フレアの影響は、我々の想像をはるかに上回る影響を与えていた。この影響をもう少し具体的に見て見よう。
5月14日早朝、太陽が激しく活動し、新たに現れた太陽黒点領域、AR4087から強力なXクラスの太陽フレアを放った。放射はグリニッジ標準時の午前8時25分にピークに達し、太陽の光が当たる地球の側であるヨーロッパ、アジア、中東で強いR3レベルのラジオ通信障害と一部地域の停電を引き起こした。
ちなみに太陽フレアは、強度に応じて5つのクラス(A、B、C、M、X)に分類され、各クラスはエネルギーが10倍ずつ増加する。今回のXフレアはX2.7を記録し、最も強力な太陽フレアのクラスの中でも下位に位置する規模だった。「米国海洋大気庁(NOAA)」の「宇宙天気予報センター(SWPC)」はこの規模の太陽フレアは珍しいとしている。
そして、このフレアが放出された期間に観測された地震の数は増加しているだけではなく、発生した地震の規模も大きくなっているようだ。
太陽活動が活発になり、規模の大きなフレアの放出が予期されていた5月2日、アルゼンチン沖でマグニチュード7.4の地震が発生し、津波警報が発令された。「米国地質調査所(USGS)」によると、マグニチュード7.4の地震は、アルゼンチンのウシュアイア市の沖合136マイルで発生した。チリ当局は、同国南部のマゼラン海峡沿岸部全域に避難警報を発令した。
またカリフォルニア州では、何百回もの地震に見舞われており、その中にはサンアンドレアス断層に沿った3つの大きな地震も含まれている。カリフォルニア州は、大地震の発生を注意深く監視している地域で、5月16日から17日にかけて3回の地震に見舞われた。「米国地質調査所(USGS)」は、北はメンドシーノ岬から南はソルトン海まで800マイルに及ぶサンアンドレアス断層に沿って地震活動を検出した。地震学者たちは、この断層はマグニチュード7.8以上の「ビッグ・ワン」が発生する時期が過ぎていると警告している。
もちろん、揺れているのはカリフォルニア州だけではない。ユタ州など地震の発生が比較的に少ない地域でも、太陽フレアの発生前後で、地震が頻発している。
●イタリアのスーパー火山の噴火の可能性
一方、X2.7の太陽フレアの放出があった5月16日前後、世界各地で異常な火山活動が続いている。
オレゴン州の海岸近くにある幅1マイルの火山は、文字通りいつ噴火してもおかしくないと火山学者たちは警告している。太平洋岸北西部で最も活発な火山について厳しい警告が出ており、早ければ数日中にも噴火する可能性がある。これは、幅1マイルの海底火山で、オレゴン州の沖合300マイル、太平洋の水面下4,900フィート以上に位置している。
「全米科学財団」の「海洋観測所構想」の研究者によれば、海底火山の下でマグマが地表に押し上げられることによって発生する地震の数が大幅に増加しているという。
また、ヨーロッパ最大のスーパー火山が非常に活発になっている。「イタリア国立地球物理学火山学研究所」の報告によれば、噴火が予測されているスーパー火山は、ナポリ近郊のカンピ・フレグレイだ。ここでは太陽フレアの放出後、群発地震の発生回数が増加している。最も激しい地震はマグニチュード4.4で、震源地はポッツオーリ港の深さ3キロであった。
この地震の発生後、「イタリア市民保護局」の「状況室」は、「国家市民保護局」の地方組織に連絡した。カンパーナ通りの無人の建物が倒壊した。ポッツオーリでは、再び強い揺れに見舞われることを恐れて、市民が路上に押し寄せた。1日で10回以上の揺れが記録されており、そのうち2回はマグニチュード3以上で、最も強い揺れに続いている。
もしカンピ・フレグレイスーパー火山が本格的に噴火すれば、核の冬を引き起こし、世界の食糧生産は壊滅的な打撃を受け、数年にわたる世界的な飢饉に陥る可能性も指摘されている。
●黒点最多期の活動期で相次ぐXクラスのフレア
さて、これがいまの状況だ。2024年10月から始まった黒点最多期では太陽活動は活発化し、相当な規模のXクラスの太陽フレアが放出される可能性がある。もちろん、だからと言ってたつき諒の作品にあるような大地震と大津波が7月に起こるという保証があるわけではない。ただ、その可能性がゼロでもないだろう。
もし7月頃にXクラスの太陽フレアが地球に向けて放出されるようなことでもあれば、注意したほうがよいのかも知れない。
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社会分析アナリスト、著述家、コンサルタント。
異言語コミュニケーションのセミナーを主宰。ビジネス書、ならびに語学書を多数発表。実践的英語力が身につく書籍として好評を得ている。現在ブログ「ヤスの備忘録 歴史と予知、哲学のあいだ」を運営。さまざまなシンクタンクの予測情報のみならず、予言などのイレギュラーな方法などにも注目し、社会変動のタイムスケジュールを解析。その分析力は他に類を見ない。
著書は、『「支配−被支配の従来型経済システム」の完全放棄で 日本はこう変わる』(2011年1月 ヒカルランド刊)、『コルマンインデックス後 私たちの運命を決める 近未来サイクル』
(2012年2月 徳間書店刊)、『日本、残された方向と選択』
(2013年3月 ヴォイス刊)他多数。
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