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トップが語る、「いま、伝えたいこと」

このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
毎週月曜日定期更新
2017年9月4日
インフレはやってくるのか (※舩井勝仁執筆)

 ペルーに来ています。まだ、2日目で昨日の深夜にロスアンジェルス経由で首都のリマに到着して、ツアーの仲間たちと朝方まで無事の到着を祝って飲んで、今日の集合は12時なので、それまでの時間でこの原稿を書いています。夏休みも終わってしまいましたが、「舩井フォーラム2017」を開催する前に、マチュピチュなどのインカの聖地に来られることは、何かとても大事なことを学べる機会になるのではないかという予感がしています。ペルーのことは、にんげんクラブのウィークリーレポート等でもお伝えしますので、そちらもよろしくお願いします。

 金融市場は8月恒例のジャクソンホールでの講演でイエレン議長やECBのドラギ総裁等が、市場に対して特に重要なメッセージを発しなかったことで、その安心感もあって短い上昇基調に入っています。日本にとっては、北朝鮮のミサイルが日本の上空を通過して、Jアラートが使われて、それで早朝に起こされた方も大勢いらっしゃるように、異常事態が起きましたが、マーケット的にはガス抜きになって一時は有事の円買いで円高が進みましたが、結果としては110円台の円安に振れて返って安心感が広がっているようです。
 それにしても、日本の株式市場は為替だけで決まっているようで、少し円高に振れると下がって、円安に振れると上がるという流れで見ていればそれほど外れないようです。予想がつかないトランプ大統領の言動と北朝鮮の挑発に大きく左右されることは間違いありませんが、先週、お知らせしたように副島先生がアメリカの北朝鮮への攻撃は来年4月になるという予言にあるように、いますぐ軍事的な衝突にまでは行かない可能性が高いのではと思っています。

 決して安心できる状況ではありませんが、年内の相場は大丈夫なのではないかなと思っています。この辺りのことは、やはりいまの時代を生きていくにはどうしても必要な情報なので、9月23日の「舩井フォーラム2017」にご参加いただいて、直接、副島先生のメッセージを受け取っていただければと思います。そして、4月に攻撃が起これば、それがリーマンショックのときのようなインパクトを市場に与えることは間違いないと思いますので、その時に備えて、どんな準備をするかを考えていただく機会にしていただければと思います。
 今月は第一木曜日が9月7日になるので、舩井メールクラブの準備のための金融経済関連本を読んでいるのですが、藤巻健史氏の『日銀危機に備えよ』(PHPビジネス新書)を楽しく読ませていただきました。藤巻氏は円安論者として有名で、ずっと1ドルが140円になると言い続けていて、ご本人で書かれていますが「オオカミ少年」ならぬ「オオカミお爺さん」と呼ばれている人ですが、外資系の証券会社の東京支店長をされていて、その分析力には定評があります。

 日銀の金融緩和という飛ばしが行われているので、本来なら起こっているはずの円安が実現していないのであって、異常な金融緩和を続けてしまったおかげで、ハイパーインフレが来るのは間違いのない状態になってしまったというのが、藤巻氏のいまの主張です。 論旨は間違っていないと感じましたが、私はハイパーインフレにまでなる確率は10%程度ではないのかなと思っていますが、気になったのがハイパーインフレが実現するのが、日銀が示している2%程度のインフレが実現することがきっかけになるのではないかという意見でした。
 経営者の意見を聞いていると、いま一番大変なのは人手不足です。そして、人件費がじわじわと上がってきているのを感じます。いまはまだパートやアルバイトなどの非正規雇用の時給が上がりだしている段階ですが、時給が1000円〜1200円ぐらいに向けて確実に上がっていくのは間違いのない情勢だと思います。そんなトレンドを受けて、デフレ下の代表的な成功例であった鳥貴族が値上げを発表せざるを得ない状況になりました。
 労働者の賃金が上がって、それによってマイルドなインフレが起こることは黒田総裁が目指してきた状態が実現するということなので悪い事ではありませんが、それによって日本の長期金利が上がりだし、そのコントロールができなくなってハイパーインフレが実現するというシナリオが起こる可能性はあることには確かに気をつけなければいけないと思います。
 いまの時点で大事なことは、経営者にとっては人件費の高騰というトレンドは確実に起こるということは織り込んで経営をしなければいけないということです。故、竹田和平さんは昭和30年代に人件費が4〜5倍になるというトレンドを知って、それに対応するには効率を25倍にしなければつぶれてしまうという感性を持って、大経営者から大投資家に変貌していきました。デフレの時代の経営は、守りの経営で乗り切れましたが、このトレンドの変化が避けられないとすれば、大胆な経営戦略の見直しが必要になります。

 ハイパーインフレの実現を考えるのはともかくとして、人件費が上がることは避けられないという前提で経営戦略を立てなければいけないことは間違いないと思います。値上げができる経営をされていれば大丈夫ですが、そうでなければ先週お伝えしたように、脳みそがちぎれるぐらい考えて、根本的な経営戦略を変えていくことに多分、半年ぐらいの間の猶予期間で考えなければいけないと思います。
                                            =以上=

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2017.09.11:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】レパトリは実行されるのか (※舩井勝仁執筆)
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