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トップが語る、「いま、伝えたいこと」

このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
毎週月曜日定期更新
2017年12月25日
最後にマルクス (※舩井勝仁執筆)

 トランプ大統領の目玉政策である減税法案が議会を通過しました。夏ごろまでに法案が成立すれば大きなインパクトがあると1年前に書いたような記憶がありますが、市場は成立を先取りしていました。金融相場から見ると時間はかかりましたが、ホッとしているというところでしょうか。これもある程度は分かっていたことですが、法案が通過したら今度は材料出尽くし感で、株価が少し調整しています。多分、年内は23,000円をにらんだ取引になり、それを超えるか超えないかで来年の相場が占えるかもしれません。

 そして、そうすると次のトランプ大統領の関心事は国際関係になるようです。暴論になるかもしれませんが、アメリカとしては定期的に兵器の在庫一掃を図らなければいけないという事情があるのかもしれません。日本には北朝鮮情勢がどうなるかが重大な問題ですが、アメリカにとっては非核化をするか、最悪現状維持でアメリカ本土にまで到達する大陸弾道ミサイルを作らせないということで妥協してしまうかもしれませんし、よしんば軍事オプションを実行しても、それほど大きな在庫一掃はできない案件とみているのではないでしょうか。
 そこで、アメリカとしては50年来の懸案である、エルサレムの問題を持ち出してきて中東に混乱を起こし、ロシアとの大国同士の大戦争ではなく、なんらかの形で小競り合い(中競り合いでも多分可です)を起こすつもりなのかもしれません。アメリカにとっては北朝鮮問題の延長線上にイランが核兵器の開発を進めていることを見逃せないという事情があります。そこで、イランを叩く口実を作っているというのが、本音なのかもしれません。
 『ザ・フナイ』に連載してくださっている片桐勇治さんは、多くの国にとっていまの悪の枢軸は、アメリカのトランプ、イスラエルのネタニヤフ、そして日本の安倍だという風に見られているという話を書かれていました。たしかに、ドイツのメルケル首相ぐらいから見れば、悪の枢軸とまではいかなくても世界の問題児はこの3人だというぐらいには考えているのかもしれません。このような見方があることも知っておくという意味では貴重な情報だと思います。

 早いもので、今年の「いま知らせたいこと」は今回が最終になりました。船井グループとたいへん長いお付き合いのあるトータルヘルスデザインの月刊誌「元気な暮らし」の年頭対談に毎年登場させていただいております。元々は同社の近藤洋一社主と父がさせていただいたものを引き継いだのですが、いまは近藤洋子社長と私で新年の対談をさせてもらうようになりました。
 トータルヘルスデザインさんのこの月刊誌の社員の皆さんが一丸となって、心をこめて作っておられる姿勢に大変感銘を受けています。健康から、美容、精神世界のカテゴリーまで、お客様がいま「関心のある」ことをしっかりとリサーチして、常に活きのいい情報と商品を届けようとする気概は、ただ自社の商品カタログという粋を超えて誌面からも伝わってきます。文字通り「元気」の波動がいっぱいの「元気な暮らし」、登録は無料なのでお取り寄せされてみてください。
http://www.thd-web.jp/item/2093.html
 
 私の日々は、師走になっても変わらず、出張の合間にルーティンの原稿を書き、読書をするという生活です。先週少し触れた佐藤優さんの本ですが、佐藤さんと鎌倉孝夫先生の共著『はじめてのマルクス』『21世紀に『資本論』をどう生かすか』(ともに金曜日)を読み返しています。鎌倉先生は佐藤さんの「資本論」の師匠です。
 資本主義の矛盾について書かれていて、現代社会に疲弊して生きている方々に、是非読んでいただきたい2冊です。労働者の敵とされている「新自由主義」という考え方についても、お二人はわかりやすく解説を添え、明晰にこれからの行く末を論じておられます。 トランプ大統領の減税法案はアメリカ・ファーストの政策だと見せていますが、実質的にはいまの「新自由主義」政策をとことん推し進めようというものだと感じます。トランプ大統領の役割は強欲資本主義を生み出した「新自由主義」を究めて、それを破壊することなのではと思えてきました。
 マルクスといえば、共産主義、社会主義といった印象をお持ちになる方もいらっしゃるでしょうが、ちょうど時間のある年末年始、この2冊に触れて左とか右とか極端なイデオロギーにふりきれることなく、いまの金融経済の流れの対極にある「資本論」の理解を深めていただければバランスがとれるのではと思います。
 マルクス経済学にはじめて触れる方には、kindle版になりますが、イントロダクションともいえるお二人の対談『『はじめてのマルクス』を読むために』を読んでいただきたいと思います。「マルクス経済学」については、たびたび舩井メールマガジンの私の担当でとりあげさせていただいていますし、来年も書かせていただきたいと思います。
 本年は1年間、舩井幸雄.comならびに「いま知らせたいこと」をお読みいただきありがとうございました。来年もマスコミに載らない情報を精進してお伝えして参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。
                                             =以上=

バックナンバー
2017.12.25:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】最後にマルクス (※舩井勝仁執筆)
2017.12.18:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】現代の忍者 (※舩井勝仁執筆)
2017.12.11:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】船井信者 (※舩井勝仁執筆)
2017.12.04:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】中国がいつまでたっても崩壊しない7つの理由 (※舩井勝仁執筆)
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