日日日是好日 〜熱海だより〜 -熱海秘書 相澤智子-
日々、船井幸雄やまわりの人たちと接する中で気づいたこと、学んだことなどを皆さまにお伝えしていきます。
暑い日が続きますね。日本各地で「35度を超える猛暑日になった」というニュースをよく耳にします。昔は30度を少し越えただけで「暑いな〜」と思っていましたが、今では37度、38度ということも聞くようになり、32、33度くらいでは驚かなくなってしまいました。
早く涼しくならないかと待ちわびる今日この頃です。
船井は1933 (昭和8) 年に生まれで、戦中・戦後の物のない時代に育ったため、物を大事にするクセがついているそうです。
船井の少年時代は、着る物や履く物は繕って使えるだけ使うということがみな当たり前だったと言っていました。ご飯も、出された物は全部食べるというのが常識でした。
小さいころからこのように過ごしたため、このクセは今でも習性のようになっていて、戦後から今のような物余りの時代になっても、ずっと物を大事にして生きてきたそうです。
船井が仕事で事務所に来るときは、茶色の皮の鞄一つで来ます。
その鞄には、A4サイズのノートや、原稿が入っていたり、「これを読むといいよ」とお勧めの本を持ってきてくれたり、たくさんの物が入るのにスッキリしたとても使いやすそうな鞄です。もう何十年も使っているそうで、とても年季が入っています。大事に使っているのが分ります。
普段仕事をしていて、船井が使うFAX用紙や、仕事中に使うメモ用紙などは、使用された紙の裏側を使っています。小さなところでも物を効率的に使い大事にしています。
船井は、「物を大事にすると、物がそれにこたえてくれるのが分る」と言います。
それは、人に対しても、植物や動物に対しても同様で、大事にすると自分の態度や気持にこたえてくれるのだそうです。それはお金も含まれます。船井は、どんなものにも愛情を持って大事にするクセがついているようです。
自分の父親を見ても、やはり出されたものは残さずに食べるし、好き嫌いも全くありません。昔はそんなことを言っていられるような余裕はなかったそうです。
物も大事に使います。以前、父が使っている小銭入れのチャックの部分が壊れてしまったことがあったのですが、そのくらいのものは今はどこでも売っていそうなのに、自分でうまく直して今でもずっと使っています。そのような姿を見ると、新しいものをすぐに欲しがったり、壊れたらすぐに捨ててしまう自分が恥ずかしく感じてしまいます。
今は100円ショップなど安くて、欲しいと思ったときにすぐに手に入る便利な店がたくさんあります。しかし、代わりはたくさんあり安いので、そのようなものは大事にせず使い捨てのようになってしまうことがよくあります。
使い捨てということは、「今、ここ」だけを考えて使うことであり、それは自分の事だけを考えることにつながるような気がします。作ってくれた人や、その後のことを考えることはあまりありません。
私の友人で、ハワイアンキルトという手芸がとても上手な女性がいて、以前、手作りのポーチを私にプレゼントしてくれたことがありました。それは一針一針の縫い目が均等で美しい模様になっている美しい布でできています。彼女が私のことを思って心を込めて作ってくれたと思うと、宝物のように感じます。
物を使う時、「たかが物」と思って使うのと、作ってくれた人を思ったり、愛情をもってそれを大切に使うのでは、心の状態が全く違います。そんな、物に対しての小さな習慣が、その人の心の状態に少しずつ影響を与え、そしてそれは周りの人に対してや、動物・植物に対しての接し方にも影響するように思います。
自分も船井のように「愛情を持って大事にする」という習慣を身につけ、「今だけ・自分だけ」という生き方の部分を少しずつ変えていきたいと思います。
2010.08.24:『本音で生きよう』が出来上がるまで
2010.08.17:愛情を持って大事にする
2010.08.10:熱海の自然(夏)
2010.08.03:「師」について
船井家の愛犬ゴンちゃんと一緒に。
1981年仙台市生まれ。6年間美容室に勤務後、一転して、2008年に船井幸雄グループに入社。学生時代から、船井幸雄の著書を愛読し、2007年の「船井幸雄オープンワールド」に参加。その後、すぐに「にんげんクラブ」に入会。2009年11月より、(株)船井本社の熱海本社にて、船井幸雄の秘書業務に携わる。現在、大好きな船井幸雄のそばで、いろいろな刺激を受けながら楽しく働いている。好きなものは、音楽鑑賞、ジブリ映画、犬。