トップが語る、「いま、伝えたいこと」
最近、東日本大震災の復興増税が、日々のメディアをにぎわしています。
所得税、法人税、たばこ税から消費税増税案まで、いろいろ専門家たちが議論しているようです。
私自身は日本国民として、まともに汗水流して働き、稼ぎ、個人でも経営している会社でも、納税は国民の義務だと、いままで実にまじめに税金を払ってきました。今後も払っていく所存です。
とはいえ、国民にとっては税金は少ない方がよいに決まっています。
大きな国家資産を持ち、優秀な人材(?)が多いはずの政治家や官僚は、自らの才覚でこの資産を活用し、稼いで、その稼ぎを国民に配分、税金をゼロにするか配分金を分け与えるのが、私のような経営のプロから見れば、当然だと思います。やればできるはずです。
松下幸之助さんも、このようなことを言っていたと思いますが、国民から税金を取り、それで国や自治体を運営するという考え方自体が、絶対におかしいのではと、ここ20−30年、たえず思ってきました。
では、どうすればよいか……ですが、最近の週刊誌にその答がありそうに思いました。
とりあえず2冊の最近の週刊誌だけを、とりあげます。
1冊は10月8日号の『週刊現代』です。この中の「どじょう野田を操る本当の総理、勝栄二郎の正体」(36〜43ページ)をまず読んでください。真実がちりばめられている……と思いながら読みました。そこには人事がいかに大事か。国民から取りあげることをのみ考えて経営的視野に立ったことのない財務官僚の体質などが浮きぼりになっています。本当の大事な視点に全く欠けているのが官僚や政治家だと分ります。
あとの1冊は、10月6日号の『週刊新潮』です。「大増税のその前に一言、言いたいことがある」(22〜28ページ)には、具体的な財源の捻出法がいろいろ書かれています。
@722人もいる国会議員を半分にしなさい。(私見では100人で充分でしょう。)
1人当り1億2,000万円くらい経費がかかっているので、半分にし、給与などを減らすと500億円くらいの支出は減るようです。
A宗教法人に法人税、固定資産税などの課税をするだけで、年間で4兆円くらいは税収が見込めるというのです。
B72%も経費が控除されている医師の優遇税制の見直し。
C学校法人の優遇税制の見直し。
D公務員の天下り禁止で、10兆円以上は経費が削減できそうだ……などです。
これを読みますと、10兆円や20兆円は、増税不要で、たちどころに調達できそうに思えます。
私の見るところ、日本でまともに働き、税金をまともに払っている中心になっているのは、中小零細企業のオーナー経営者のように思います。
彼らは、政治家や官僚が決めた多すぎる休日に泣かされながら、自らは日曜日も休まず、夜、睡る時間を減らしてまで働いています。
そうしないと、経営する会社は成りたちませんし、家族も路頭に迷わせざるをえないからです。休みの多い社員に給料も払えないのです。
そのような会社を創業し、経営コンサルタントとしてそのような1万社以上と付きあってきましたから、私には実態がよく分るのです。
彼らの大半は、国の一般会計が約92兆円であるのに、特別会計という官僚の意のままに使える(?)予算が約400兆円もあることなど知りません。ここから10−20兆円はすぐひねり出せます。
税金の仕組みや、予算の仕組みも、ほとんど知らないのです。
この辺で、これらのシステムを何とかしなければ、日本の未来は早ければ2−3年後にも国債破綻するでしょう。
このようなマイナス発想的な文章を発表するのは、私のもっとも大嫌いなことです。
ただ、もう言わねばならない時のようです。
できれば、いま出ている週刊誌ですから、前記2冊くらいは日本国民として、ぜひ読み、少しアタマに来てハラを立ててほしいのです。
きょう、このようなことを書いたのは、10月3日の私の発信文に、中小企業経営者から多くの反応が、ありすぎたからです。
休日の多さに、彼らは給料を払う側の人間として本当に泣いているのです。
その彼らが日本の富を現実に創っているのです。
この辺の根源的なことを、このホームページの読者にぜひ知っておいてほしいのと、政府や国会のかけひきや議論の空しさ、ムダも最近特に目につきすぎますので、一筆したためることにしたのです。日本人として、各自が正気にもどって、今後の対処策をよろしく御検討ください。私は賢明な、日本の大衆に期待しております。
=以上=
2011.10.27:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】人間としての基本的なことと、これからの変化。これだけは知っておこう。
2011.10.24:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】『船井幸雄.com』に「有料メルマガページ」を、つくりたい。
2011.10.20:【船井幸雄が、いま読者に一番知ってほしいこと】自分や国の未来も、他者の過去なども、少し手間をかければ、カンタンに分る時代になった。これを上手に活用しよう。
2011.10.17:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】時流を知るために、そして今後の対処のために私も行ってみたいセミナー
2011.10.13:【船井幸雄が、いま読者に一番知ってほしいこと】10月19日に、読者に絶対に読んでほしい新著『人間の「正しいあり方」』が書店店頭に並びます。
2011.10.10:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】野田内閣よ。もはやどうにもならないユーロに手を出してはならない。
2011.10.06:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】増税などしなくとも絶対によさそうだ
2011.10.03:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】最近つくづく考えること、汗水流してまともに働こう。せめて「にんげんクラブ」に入って勉強しよう。