トップが語る、「いま、伝えたいこと」
2011年3月11日14時46分。
東北地方太平洋沖地震(通称:東日本大震災)による災害およびこれに伴う福島第一原子力発電所事故による災害は、大津波、火災等により、東北地方を中心に12都道県で2万2千人余の死者(震災関連死を含む)・行方不明者が発生しました。これは明治以降の日本の地震被害としては関東大震災、明治三陸地震に次ぐ規模となり、沿岸部の街を津波が破壊し尽くす様子や、福島第一原子力発電所におけるメルトダウン発生は、日本だけでなく、地球規模で大きな衝撃を与えました。
あれから10年。
本当に、未来の子どもたちのことを考えるならば、原子力発電所はいらない……。
ずっとそう考えてきました。
しかも、原発が止まっても、多少不便ではありましたが、生活できたのです。原発がなくても大丈夫なことを、私たちの生活で証明したはずです。
一昨年、樋口英明さんとのお出会いがあり、それはエビデンスのある確信へと変わりました。
「原発の耐震性は、一般住宅より低い!」
樋口さんから、そう教わりました。
科学が苦手であろうと、原発の詳しい知識がなかろうと、この事実を知っただけで、原発の稼働が是か非か、だれにもわかることです。
福井県の関西電力大飯原発3、4号機は、2012年7月に再稼働しました。それに対し、「運転差し止め」を求めて189人が提訴。14年5月21日に東京電力福島第一原発事故後、初めて差し止め判決が出されました。
樋口さんは、そのときの裁判長として差し止めを言い渡したご本人です。原発が危険だと思ったら止める、思わなかったら止めない……。このご姿勢を最後まで貫かれたのです。
「福島第1原発事故ではたまたま“奇跡”が重なって日本の歴史は終わることがなかった」とし、「原発は日本の国を滅ぼす。暴れ出したら誰も止めることができないゴジラだ」と、樋口さんは、いまもなお、各地でご講演活動を続けていらっしゃいます。
今回、旬報社より、「私が原発を止めた理由」をご出版されました。
本書には、明解に「原発を差し止めた理由」が綴られています。繰り返しますが、未来の子どもたちに、安心で安全で幸せな未来を残してあげたいのです。ぜひ、一人でも多くの方にお読みいただきたいと願います。
樋口さんはおっしゃいます。
「福島第一原発事故後、地震を理由に原発の運転を差し止めた裁判長は2人のみ。18人は差し止めませんでした。私の答えに迷いはありません。原発の本当の危険性を18人はわかっていないのです」と。
では、その「危険性」とはどういうことなのでしょうか?
危険性には2つの意味があります。事故が発生する確率が高いから危険なのか、事故の被害が大きいから危険なのか……。2つの“危険”の性質は同じではありません。大飯原発差し止め裁判のポイントはここにあると思いました。
地震が来たときに原発がとるべき「安全三原則」があります。核分裂を「止める」、核燃料を「冷やす」、格納容器に放射能を「閉じ込める」です。すべて守られなければ甚大な被害が生じます。福島第一原発事故では三原則は守られませんでした。
事故当時、4号機は点検中で貯蔵プールに使用済み核燃料があったそうです。隣の原子炉ウェル(上部の空間)との仕切りがなぜかずれて、工事の遅れにより抜き取られていなかった原子炉ウェルの水が、貯蔵プールに入り核燃料を冷やしました。
1〜3号機は地震の影響でモーターが停止。非常用電気も津波で使えず、冷却用の水が送れなくなり、核燃料は自らの熱で溶け落ちました。それにより2号機の格納容器は蒸気でいっぱいになりました。爆発すれば放射能が飛び出し、東日本壊滅も予想されたところです。ところが格納容器の底に欠陥部分があり、蒸気が抜けました。2、4号機の奇跡で、首都圏を含む半径250kmへの放射能被害は免れました。
これは奇跡以外の何物でもありません……。
あのとき、この「ミス」と「偶然」のボタンのかけ違いがあったら……と思うと、恐ろしくてなりません。こうして常に私たちのいのちの脅威となるものを、発展、拡大、便利、効率化、安さ訴求……という旗頭のもと、次の世代に残してよいものかと、いまを生きる人間の一人として強い責任を感じます。
一方、日本は世界有数の地震国です。まだ、南海トラフそして、近年、温暖化に起因すると考えられる自然災害の「極端現象」も頻繁に起きています。
ちなみに、日本では、年間で1000回以上、地震が発生しています。この10年間のデータは以下のとおりです。
2011年=10680回
2012年= 1904回
2014年= 2052回
2015年= 1841回
2016年= 6587回
2017年= 2025回
2018年= 2179回
2019年= 1564回
2020年= 1704回
回数だけ見ると、2011年と2016年が特筆して多く発生していますが、2011年が東日本大震災、2016年が熊本地震が発生した年です。
地震には2つの指標があります。地震の大きさを示すマグニチュードと、地震の強さを示すガルです。2008年の岩手宮城内陸地震では4022ガル、東日本大震災では2933ガルを観測しました。
住宅の耐震設計は、三井ホームの基準が5115ガル、住友林業は3406ガルです。
それに比べて、大飯原発3、4号機は判決当時、700ガルでした。のちに、関西電力も「強い地震には耐えられない」と伝えていますから、これまた理解不能です。
「大飯原発に限っては700ガル以上の地震はきません」と主張したのだそうです。争点は「強い地震は来ません」という予知が信用できるかどうか……。樋口さんのおっしゃるとおり、この訴訟は「専門訴訟」ではなく、「良識と理性の問題」だったということになります。どうか、良識と理性で、明るく幸せな未来を選択しませんか!
最後に、樋口さんが必ず最後にお伝えになられているメッセージを記します。
「原発問題は自分や家族のいのち、日本の国富の問題です。みなさんにお願いがあります。この話を多くの人に伝えてください。原発由来の電気は使わないでください。そして、選挙では反原発の人に投票してください。危険な原発を次の世代に残してはいけません。今の時代に解決するべき問題です。」
感謝
2021.03.22:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】世阿弥と舩井幸雄 (※佐野浩一執筆)
2021.03.15:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】脱プロ (※舩井勝仁執筆)
2021.03.08:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】私が原発を止めた理由 (※佐野浩一執筆)
2021.03.01:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】風の時代の経営のあり方 (※舩井勝仁執筆)
舩井 勝仁 (ふない かつひと)
株式会社船井本社 代表取締役社長1964年大阪府生まれ。1988年(株)船井総合研究所入社。1998年同社常務取締役 同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。 2008年「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築く」という父・舩井幸雄の思いに共鳴し、(株)船井本社の社長に就任。「有意の人」の集合意識で「ミロクの世」を創る勉強会「にんげんクラブ」を中心に活動を続けた。(※「にんげんクラブ」の活動は2024年3月末に終了) 著書に『生き方の原理を変えよう』 |
佐野 浩一(さの こういち) 株式会社本物研究所 代表取締役会長ライフカラーカウンセラー認定協会 代表 公益財団法人舩井幸雄記念館 代表理事 あたみ・パンダの森ほいくえん 学園長 株式会社ヴォイス 代表取締役会長 他 1964年8月5日、大阪生まれ。大阪府立北野高等学校、関西学院大学法学部政治学科卒業。 大学卒業後13年間、私立中高一貫教育校の英語科教員として従事。2001年4月、株式会社船井総合研究所に入社。舩井幸雄より「人づくり法」の直伝を受け、企業幹部向け研修「人財塾」として体系化、その主幹を務め、経営者向け、社内研修向けに150回以上の講演、研修を実施した。2003年4月、株式会社本物研究所を創設し、代表取締役社長(現在会長)に就任。商品の「本物」、技術の「本物」、生き方、人づくりの「本物」を研究、開発し、広く啓もう、普及活動を行う。また、2008年にライフカラーカウンセラー認定協会を、2012 年5月には株式会社51 Dreams’Companyを、2015年9月に株式会社51コラボレーションズを設立。(2023年本物研究所と合併)さらに、2015年1月、舩井幸雄の思想、哲学を世に広めるために、公益財団法人舩井幸雄記念館を設立し、代表理事となる。2021年2月には、株式会社51メディカルを創業。そして、2022年11月、小規模保育事業B型として、「あたみ・パンダの森ほいくえん」を設立。学園長に就任。 2026年6月にヴォイスグループ5社を経営統合し、代表取締役会長に就任。現在に至る。 著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく 幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた 船井幸雄のすべて』(成甲書房)、『本物の法則』(ビジネス社)※船井幸雄との共著、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)、『SAKIGAKE 新時代の扉を開く』(きれい・ねっと)※舩井勝仁との共著、『幸せになる働き方の法則』(創藝社)、『舩井幸雄の魂が今語りかけてきたこと』(ヒカルランド)※矢山利彦氏、舩井勝仁氏との共著がある。 講演は、年間講演、研修多数。会社経営、学校経営、幹部育成、健康、食育、カウンセリング、話し方など、幅広いテーマで多数の講演を行っている。 |











株式会社船井本社 代表取締役社長



















