トップが語る、「いま、伝えたいこと」
このブログを書かせていただくのが2週間に一度になり、かなり以前の記事を振り返ることができるようになりました。読み返して気づいたのは、2週間前の原稿を書くときに少し怒っていたことです。日本の政治や経済のあり方も大きく変わりましたが、一部に昭和の頃とあまり変わらない実態が分かりやすく感じられることがあり、そのことに対してやりきれない思いを素直に文章に吐露しています。社会の矛盾に対する警鐘を鳴らすのは物書きとしては悪くないかもしれませんが、精神性が格段に高くなる新しい時代に対応するのなら、怒りのエネルギーを出してしまったら対象と同じレベルになってしまうので反省しています。
新・舩井メールクラブという多分世界で一番高額な有料メルマガをグループ会社の(株)51Dreams’Companyで出させていただいています。父が存命中に始めたものですが、そのころは大勢の会員様がいらっしゃいました。いまでもそれなりに多くの方にご購読いただいていて、有り難いことだと思っています。昨年の7月から毎月第一週目はメルマガではなく動画配信をさせていただくようになりました。
今年に入ってからは政治経済学者の植草一秀先生に毎月お話をいただいています。情報があり過ぎて、多分予定では60分程度でまとめたいと運営側は思っているという気がしますが、いつも90分前後の長い配信になっています。しかし、聞いていても時間があっという間に過ぎてしまうぐらい内容が濃く、相場の見方が数週間後に振り返ってみると植草先生がおっしゃった通りに動いていてすごいなあと感心しています。
2週間前に、私は日経平均3万円の壁の話を書きましたが、実はその後あっという間にスルスルっと上がっていって、2度目の3万円台を付けました。その後、1500円超の下げも記録したのですが、また上を伺う勢いを見せるようになってきました。年度末はどうしても売られる要因が多くなるのですが、4月になって新年度が始まるとまた上がり始めるのではないかと考えておられる投資家が多いように感じます。植草先生は見事に乱高下を言い当てられていました。素人が手を出してはいけない世界かもしれませんが、激しい相場はプロにとっては絶好の儲けるチャンス(もちろんリスクも高いです)なので、聞く人が聞けば本当に有益な情報だろうなと感じています。
私はしばらくの間の株価については値動きが激しく大きく下げることもあると思いますが、基本的には強気で考えています。もしかしたら年内に4万円台を付けて史上最高値を付ける可能性もあると感じています。ただ、そうなると今度は買わないリスクも出てきますし、バブルの頃と違って売りから入ろうとする個人投資家も存在する時代です。勉強をしていただいて、自分がとれるリスクを見極めることが必要になってくる難しい時代だと思います。
最初の緊急事態宣言が出てから1年、また春がめぐってきました。桜の開花は年々早くなり、このコラムがアップされる頃には東京はほとんど開ききった時期を迎えると思われます。皆さまはどのような気持ちで今年の桜を見ておられたのでしょうか。まだまだ油断の許さない日々は続いていますが、ワクチン接種のスタート、五輪のこともあり、いろいろなことがはっきりとしてくる季節の始まりになることを感じています。
「正しく恐れる」(個人的には「畏れる」という言葉が好きですが、今回の趣旨を伝えるために一般的な「恐れる」を使います)という言葉は、使い古されることなくいつもしっかりと心の真ん中においておくべきだと常々思います。親しくしている方から大阪市立大学の名誉教授の井上正康先生の「本当はこわくない新型コロナウイルス 最新科学情報から解明する「日本コロナ」の真実」(方丈社)をいただきました。コロナに対して、どんな考えを持たれる方にも読んでいただきたい1冊でしたので紹介させていただきます。
井上先生は分子病態学という分野で著名な研究者です。腸内フローラの分野に大変明るく、コロナに負けない食事に関しての記載もあり、免疫力や代謝を高める食事についての箇所だけでも皆さんに読んでいただきたい説得力に満ちています。
ウイルスと感染のしっかりとした解説、PCR検査のからくりなど、テレビを中心に、1年間延々と発信されてきた不安と恐怖に満ちたコロナに対する実態を、基礎疾患のある高齢者以外はそれほど恐れることはないのだという結論をしっかりと科学の分野から出されていますので、数あるコロナ本はありますが、過剰に「コロナ疲れ」している人が周りにいましたら、この本を勧めてあげるのはいいかなと思います。
「正しい恐れ方」「正しい怖がり方」の意識の人が増えることこそ、次なる明るい未来を作っていくのではと私は心から思っています。ただ、特にコロナに関することは、他人の意見を信じないで自分で考えることが大事だと思います。正しい答えはどこにもありませんが、自分の感性で感じる対処方法が最も適切なものであり、新しい時代に必要となる能力の訓練をさせてもらっているぐらいに個人的には感じています。
ぜひ、それぞれの方法で過度に心配もせずに、逆に甘く見過ぎるのでもなく、正しく恐れていただきたいと思います。
=以上=
2021.03.22:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】世阿弥と舩井幸雄 (※佐野浩一執筆)
2021.03.15:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】脱プロ (※舩井勝仁執筆)
2021.03.08:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】私が原発を止めた理由 (※佐野浩一執筆)
2021.03.01:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】風の時代の経営のあり方 (※舩井勝仁執筆)
舩井 勝仁 (ふない かつひと)
株式会社船井本社 代表取締役社長 1964年大阪府生まれ。1988年(株)船井総合研究所入社。1998年同社常務取締役 同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。 2008年「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築く」という父・舩井幸雄の思いに共鳴し、(株)船井本社の社長に就任。「有意の人」の集合意識で「ミロクの世」を創る勉強会「にんげんクラブ」を中心に活動を続けた。(※「にんげんクラブ」の活動は2024年3月末に終了) 著書に『生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『未来から考える新しい生き方』(2011年 海竜社)、『舩井幸雄が一番伝えたかった事』(2013年きれい・ねっと)、『チェンジ・マネー』(はせくらみゆき共著 2014年 きれい・ねっと)、『いのちの革命』(柴田久美子共著 2014年 きれい・ねっと)、『SAKIGAKE 新時代の扉を開く』(佐野浩一共著 2014年 きれい・ねっと)、『聖なる約束』(赤塚高仁共著 2014年 きれい・ねっと)、『失速する世界経済と日本を襲う円安インフレ』(朝倉慶共著 2014年11月 ビジネス社)、『智徳主義【まろUP!】で《日本経済の底上げ》は可能』(竹田和平、小川雅弘共著 2015年 ヒカルランド)、『日月神示的な生き方 大調和の「ミロクの世」を創る』(中矢伸一共著 2016年 きれい・ねっと)、『聖なる約束3 黙示を観る旅』(赤塚高仁共著 2016年 きれい・ねっと)、『お金は5次元の生き物です!』(はせくらみゆき共著 2016年 ヒカルランド)がある。 |
佐野 浩一(さの こういち) 株式会社本物研究所 代表取締役社長 株式会社51コラボレーションズ 代表取締役会長 公益財団法人舩井幸雄記念館 代表理事 ライフカラーカウンセラー認定協会 代表 1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。 著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた船井幸雄のすべて』(成甲書房)、船井幸雄との共著『本物の法則』(ビジネス社)、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)がある。 |