トップが語る、「いま、伝えたいこと」
アメリカではバブルの崩壊が懸念されるようになってきています。インフレ率が上がってきていることや、クリスマスシーズンを迎えるのに人手不足で物流が上手く回らないことなどの懸念が叫ばれています。株式市場などの金融マーケットだけは史上最高値近辺で推移していて、期待だけであり得ないぐらいの高値を付けている銘柄もあり、こんなことは続くわけがないという懸念が識者の間で噂されるようになってきました。
一方、日本の株式市場は3万円の壁の前に足踏みをしている状態です。こちらは、相変わらずデフレに悩んでいますし、人手不足の問題もコロナ前よりは改善されているのかもしれません。タクシーの運転手さんに聞くと、週末(東京の都心は金曜日などの休前日)はかなり忙しくなってきたけど、平日の人出はまだまだだとおっしゃる声が多いようです。やはり国民性なのか、バブル崩壊後の失われた30年の間に痛めつけられた記憶がしっかりと遺伝子レベルに刻み込まれているのか、遊びにいくのもマーケットも慎重なのだと感じます。
リーマンショック後の世界中の金融緩和や量的緩和の中で、当時の日銀が世界で独りその流れについて行かなくて日本は円高不況に苦しめられました。いまは逆に為替はかなり円安に振れているのですが、やはり企業経営から考えると輸出はそれほど増えないかもしれませんが、海外業務で利益を出しているケースが多いので、円安の方が業績に与えるインパクトはプラスなのだと思います。昭和恐慌の時に、金解禁という保守的な経済学では正しい政策を打って大不況になったのですが、それを高橋是清大蔵大臣が金融緩和と積極財政であっという間に収束させたこととアベノミクスは似ているなといまさらながら感じます。
昭和初期の日本は、高橋大蔵大臣が二・二六事件で暗殺されて以降、一般的には暗黒の軍部独裁戦時経済に突入してしまうのですが、令和の日本はうまく対処できるでしょうか。岸田内閣は財務省の影響力が強いと見られています。最近の財務省は財政均衡を第一に考えていて、隙あらば増税を指向しているように見えますが、ここで消費税の増税が実現するようだと日本の未来は苦しいのかもしれません。世界的には、コロナ禍がもたらした放漫財政からの正常化が課題ですが、日本だけはまずはデフレ状態の脱却が大事な気がします。
インフレが現実のものとなってから、金融引き締めに転じるという政策を岸田政権が財務省のプレッシャーをはねのけて実現できるのか。岸田総理がモデルとしている所得倍増計画を成し遂げた池田勇人政権に注目が集まっているような気もしますので、日本の政治経済がしっかりと独り立ちできるための施策を池田内閣の研究を通じて考えてみたいと個人的には思っています。「ザ・フナイ」の3月号のテーマとしたいと思っていますので、興味がある方は楽しみにしていただければと思います。
人間は、1日に300回自分に質問している、ということを聞いたことがあります。「朝ごはん何を食べようか?」から、仕事の大事な決断まで、たくさんのことを自分に問いかけ、自らを決定づけています。「365日の質問 1日1問答えるだけで理想の自分になれる」(光文社)という本をいただきました。筆者のマツダミヒロさんは、そのものズバリ「質問家」というお仕事。小学生でも理解できるような質問を自分にすることで、自分の心の本音、人生で本当に選び取りたいことをしっかりと土台におけるようにすることがきっと、「魔法の」質問と言えるのではないでしょうか。
先日ここに書いた「引き寄せ本」のアフォーメーションではないですが、言霊は大事、自分に聞かせる言葉は本当に大事、と私も実感しております。
この本には日付入りでマツダさんの作っている「質問」を順に1日1つ答えていくと、自分の価値観のレイヤーがはっきりしていきます。マツダさんは質問力は人生を劇的に変える力、質問に答え続けるということは質問力を身につけるということとおっしゃいます。自分で質問を考える力、その質問の表現、投げ方をブラッシュアップしていくというのは確かにコミュニケーションの中でも高いスキルだと思います。
365個の質問をざっと読んでみて、「自分のどこを認めますか」「どんなことで笑いましたか」「どんな幸運を受け取りますか」という3つの質問が素敵だなと思っていたら、帯に書いてあるものと完全に一致していました。やはり、発想を広げて自分を好きになれる質問は素敵だと思うし、周りの人といい問いで豊かな気持ちをシェアしていくということもやってみたいと思います。
「自分の誕生日の日の質問は格別に大切にしてください」とのマツダさんの言葉、きっとそこには魔法が仕込んであると思います。政治経済のことを考えるのも大切ですが、まずは自分の心を整えることが求められている時代だとも感じています。大事な人に本をプレゼントするときに思い出して欲しい1冊です。
=以上=
2021.11.22:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】魔法の質問 (※舩井勝仁執筆)
2021.11.15:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】いまこそ必要な『勇気』 (※佐野浩一執筆)
2021.11.08:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】言葉を大事にする引き寄せの法則 (※舩井勝仁執筆)
2021.11.01:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】本当に大切なこと (※佐野浩一執筆)
舩井 勝仁 (ふない かつひと)
株式会社船井本社 代表取締役社長 1964年大阪府生まれ。1988年(株)船井総合研究所入社。1998年同社常務取締役 同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。 2008年「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築く」という父・舩井幸雄の思いに共鳴し、(株)船井本社の社長に就任。「有意の人」の集合意識で「ミロクの世」を創る勉強会「にんげんクラブ」を中心に活動を続けた。(※「にんげんクラブ」の活動は2024年3月末に終了) 著書に『生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『未来から考える新しい生き方』(2011年 海竜社)、『舩井幸雄が一番伝えたかった事』(2013年きれい・ねっと)、『チェンジ・マネー』(はせくらみゆき共著 2014年 きれい・ねっと)、『いのちの革命』(柴田久美子共著 2014年 きれい・ねっと)、『SAKIGAKE 新時代の扉を開く』(佐野浩一共著 2014年 きれい・ねっと)、『聖なる約束』(赤塚高仁共著 2014年 きれい・ねっと)、『失速する世界経済と日本を襲う円安インフレ』(朝倉慶共著 2014年11月 ビジネス社)、『智徳主義【まろUP!】で《日本経済の底上げ》は可能』(竹田和平、小川雅弘共著 2015年 ヒカルランド)、『日月神示的な生き方 大調和の「ミロクの世」を創る』(中矢伸一共著 2016年 きれい・ねっと)、『聖なる約束3 黙示を観る旅』(赤塚高仁共著 2016年 きれい・ねっと)、『お金は5次元の生き物です!』(はせくらみゆき共著 2016年 ヒカルランド)がある。 |
佐野 浩一(さの こういち) 株式会社本物研究所 代表取締役社長 株式会社51コラボレーションズ 代表取締役会長 公益財団法人舩井幸雄記念館 代表理事 ライフカラーカウンセラー認定協会 代表 1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。 著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた船井幸雄のすべて』(成甲書房)、船井幸雄との共著『本物の法則』(ビジネス社)、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)がある。 |