トップが語る、「いま、伝えたいこと」
ついに1ドルが150円台になりました。32年ぶりということですが、当時は私が社会人になりたてで、世界で一番景気が良くて競争力が強いのが日本でした。円安はそんな日本にとって、ますます輸出競争力が強くなってプラスに働く要因だったのですが、あまりの強さが原因でその後のクリントン大統領という民主党政権の出現で日本の力がかなり意図的に弱められていく結果につながったような気もします。その数年前は200円以上の為替水準だったので当時の日本人は決して円安とは思っていませんでした。120円ぐらいまでは日本が強くなっていく象徴のように誇らしく思っていたものです。
その数年後、ニューヨークの当時の都市銀行で研修生をしていたのですが、ニューヨーク支店長のお話を聞く機会があり、日本は不況になると輸出ドライブをかけるという方法論しかないという趣旨のお話を聞いた覚えがあります。当時は円安になると輸出ドライブをかけることができたのですが、いまは日本の産業競争力が弱くなったのでなかなか輸出が増えていきません。逆に9月の消費者物価が31年ぶりに3%台を記録するなど円安原油高による悪い円安からの悪いインフレ状態になってしまっています。
実態経済の見方に対して鋭い感性を持っている友人の中には200円まで円安になってしまって日本は終わるという趣旨の意見の人もいますが、市場のコンセンサスは150円台半ばで止まって11月中には多少は反転して140円台からもしかしたら130円台まで戻るのではないかというもののような気がします。円安になっても円高になってもメリットもあればデメリットもあります。現場力というか生き抜く力を高めると同時に、私を含めて誰かの言うことを信じるのではなく、それぞれ独自の世界観の確立が求められる時代に入ったような気がします。
今回は大親友の赤塚高仁さんの新刊「あなたに知らせたい 日本という希望」(きれい・ねっと)をご紹介させていただきたいと思います。この原稿は金曜日の朝に書いていますが、読者の皆様に配信させていただく前日の日曜日にきれい・ねっとが主催される「まなひまつり2022」の講演を終えて、その足で今年3回目になるイスラエルに向かわれます。
日本人にイスラエルという視点を与えて、それによって日本のことをわかってもらうのが赤塚さんのライフワークです。魚に水が見えないように、日本人に大和が見えない。魚にとっての水のように、なければ死んでしまうぐらい大事なものがあることに、ほとんどの日本人は気が付いていない。赤塚さんは、それに気が付いてもらって皆さんの心に火を点ける「やまとこころのキャンドルサービス」をすることを使命にしています。
私も赤塚さんにイスラエルに連れて行ってもらって、人生が変わりました。現在、仲よく付き合っている友人の大半は赤塚さんのイスラエル旅行でご一緒した人たちです。みんな「やまとこころのキャンドルサービス」によって火が点き生き様が変容した人たちなので、本書で赤塚さんが書かれているように日本は世界の希望だということを理解している人たちだから親友になれるのだと思います。今回の本で、赤塚さんは秘めた静かな怒りを表現されています。白人西洋諸国の世界統治の方法論では、有色人種は動物以下だと位置づけられていたという不都合な真実を、勇気を持って伝える必要があるタイミングが来ていることを確信しているようです。
アメリカのリベラル的な考えを持つ人が極端にまで差別に対して抵抗感を持ち、LGBTの人たちの人権を守るために男女別のトイレを設置することまでを禁止しようという動きに至るまで極端な施策がとられる背景には、彼らが両親や祖父母の代まで人種差別というか優生思想を持っていたことに対する謝罪をしなければいけないという潜在的な意識があるように感じます。もちろん、LGBTの人たちの社会的な人権を守ることに私は大賛成ですが、さすがに公衆トイレを男女別にすることを禁止したりするのは行き過ぎだと思います。少なくとも差別に対する贖罪意識を過剰に持つ必要のない日本で、公園の公衆トイレを男女別になっていないものに作り変える(実際に自宅から一番近い公園のトイレがそうなりました)のは、行き過ぎだと感じます。
こんなことが起こってしまうのも、日本人にとって何よりも大事な「やまとこころ」を見失ってしまっていることに原因があり、その大きな原因は日本を立ち直れないように作られた戦後の日本統治の方針に、いまにいたるまで逆らえないような仕組みが動いてしまっていることを、勇気を持って知らせてくれる内容になっています。私は、どちらかというとリベラルな意見にシンパシーを感じることが多いのですが、ちょっとここまでは書けないなと思いながら本書を読み進めているのに、気がつけば涙が止まらなくなっている自分に何度も気が付きました。多分、何度かのイスラエル体験が私の「やまとこころ」をオンにしているのだと思います。
ぜひ、「やまとこころ」をオンにして日本をもっといい国にして、それが世界に広がっていき、世界中の子どもたちが笑って暮らしていける理想の世界を作っていきたいと思っています。そんな、世の中を作ることに尽くす「有意の人」になっていただくために、本書を手に取っていただければ幸いです。
=以上=
2022.10.24:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】日本という希望 (※舩井勝仁執筆)
2022.10.17:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】いまこそ、共感 (※佐野浩一執筆)
2022.10.10:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】エクソダス (※舩井勝仁執筆)
2022.10.03:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】躾と人財 (※佐野浩一執筆)
舩井 勝仁 (ふない かつひと)
株式会社船井本社 代表取締役社長 1964年大阪府生まれ。1988年(株)船井総合研究所入社。1998年同社常務取締役 同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。 2008年「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築く」という父・舩井幸雄の思いに共鳴し、(株)船井本社の社長に就任。「有意の人」の集合意識で「ミロクの世」を創る勉強会「にんげんクラブ」を中心に活動を続けた。(※「にんげんクラブ」の活動は2024年3月末に終了) 著書に『生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『未来から考える新しい生き方』(2011年 海竜社)、『舩井幸雄が一番伝えたかった事』(2013年きれい・ねっと)、『チェンジ・マネー』(はせくらみゆき共著 2014年 きれい・ねっと)、『いのちの革命』(柴田久美子共著 2014年 きれい・ねっと)、『SAKIGAKE 新時代の扉を開く』(佐野浩一共著 2014年 きれい・ねっと)、『聖なる約束』(赤塚高仁共著 2014年 きれい・ねっと)、『失速する世界経済と日本を襲う円安インフレ』(朝倉慶共著 2014年11月 ビジネス社)、『智徳主義【まろUP!】で《日本経済の底上げ》は可能』(竹田和平、小川雅弘共著 2015年 ヒカルランド)、『日月神示的な生き方 大調和の「ミロクの世」を創る』(中矢伸一共著 2016年 きれい・ねっと)、『聖なる約束3 黙示を観る旅』(赤塚高仁共著 2016年 きれい・ねっと)、『お金は5次元の生き物です!』(はせくらみゆき共著 2016年 ヒカルランド)がある。 |
佐野 浩一(さの こういち) 株式会社本物研究所 代表取締役社長 株式会社51コラボレーションズ 代表取締役会長 公益財団法人舩井幸雄記念館 代表理事 ライフカラーカウンセラー認定協会 代表 1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。 著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた船井幸雄のすべて』(成甲書房)、船井幸雄との共著『本物の法則』(ビジネス社)、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)がある。 |