船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる

このページは、船井本社グループスタッフによるコラムページです。 「これからは“本音”で生きるのがよい。そのためには“本物の人間”になることが大事」という舩井幸雄の思想のもと、このページでは、社員が“本物の人間”になることを目指し、毎日の生活を送る中で感じていること、皆さまに伝えたいことなどを“本音ベース”で語っていきます。

書:佐野浩一
船井幸雄グループ社員の日々もの思ひ、考へる あの社員の一日を公開!
よもやま話
2014.5.7(Wed)
社名:イリアール(株)
名前:塚田 明彦

 『舩井幸雄.com』をご覧の皆様、こんにちは。
 イリアール株式会社の塚田です。今回は皆様よく御存じの音楽の話を少々書いてみます。

 日本人に馴染み深いクラシック音楽の一つに、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの「交響曲第九番」があります。「第九(ダイク)」の愛称で、12月の風物詩にもなっています。毎年、4楽章「歓喜の歌」の合唱に参加するのが何よりの楽しみ!という方も多いと思います。
 日本での初演は、1918年(大正7年) 第一次大戦中に、ドイツの租借地であった青島(チンタオ)を攻略した日本軍の捕虜となり、徳島県鳴門市にあった板東俘虜収容所に収容された、ドイツ兵の方達の演奏と言われています。
 その後、大学や音楽学校のオーケストラで演奏されるようになり、徐々に知る人の多い曲となってゆきます。
 1940年(昭和15年)12月31日22時30分、新交響楽団(現在のNHK交響楽団)のラジオ生放送(この頃は録音技術が未発達で、ラジオ放送は全て生放送でした)で、初めて日本中にこの曲が流れました。

 「クラシック音楽はよく知らないがこの曲は好きだ」と認知度の高い曲になってゆきます。しかし、年末だけ限定してこの曲が頻繁に演奏されるのは、世界中で日本だけです。 第二次世界大戦後、まだまだ生活に余裕のない日本国内で活動するオーケストラは収入が少なく、楽員さん達も、毎年年越しの費用にも苦慮することが多い生活でした(現代でも日本では決して高待遇とは言えませんが……)。
 そこで、必ず集客できる(お金が入る!)曲目として選曲され、日本交響楽団(現在のNHK交響楽団)が毎年年末に演奏するようになりました。
 それが日本中に広がり、プロの演奏家でない一般の市民の方でも合唱で参加できる演奏会が多く開催されるため、圧倒的な人気を誇るクラシック曲となります。

 ここで、2つばかり余談を……。
 オーケストラのTUBA(テューバ:金管楽器で一番大きなソロ楽器です)奏者は、「ベートーヴェンの曲が嫌い!」(な人が結構いた???)これは、この曲が作曲された時代には、TUBAはまだ存在しない楽器であり、ベートーヴェンの曲には出番がありません。したがって年末の恩恵も受けられなかったのです。

 今はもう、当時をご存知の方も少なくなりましたが、往年のTUBA奏者さん達と呑むと、結構今でもその苦労話が聞けます……。

 そしてもう一つ、今はだんだん過去の物となりつつあるCDディスクです。アナログレコードのSP版やLP版が主流だった時代に終わりを告げる、画期的なものでした。このCDの収録時間を決定するのに、共同開発したソニー社とフィリップス社でかなりもめたようですが、「交響曲第九番」が一枚に収まる時間として74分に決定したと言われています。たったひとつの曲が、人の生き方や物の性能を左右するって、すごいことだと思いませんか?

 ちなみに、今日5月7日は、今からちょうど190年前の1824年、すでに聴力を失っていたベートーヴェン立ち合いの元、ウィーンのケルントネル門劇場で、この曲が初演された日だそうです。色々な想いに浸りながら、今夜はフルトヴェングラーの「第九」を肴に一杯呑むことにしましょう。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。


5周目:「自分にしかできないこと」
6周目:「自分にしかできないこと−その2」
7周目:「自分にしかできないこと−その3」
8周目:「「正しい日本語」を考える−その1」
9周目:「「日本語」を考える−その2」
10周目:「「日本語」を考える−その3」
11周目:「「日本語」を考える−その4」
12周目:「「日本語」を考える−その5」
13周目:「「日本語」を考える−その6」
14周目:「「日本語」を考える−その7」
15周目:「「日本語」を考える−その8」
16周目:「「日本語」を考える−その9」
17周目:「「日本語」を考える−その10」
18周目:「「がん・・・!!」その1」
19周目:「「がん・・・!!」その2」
20周目:「「がん・・・!!」その3」
21周目:「「がん・・・!!」その4」
22周目:「311」

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