船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる

このページは、船井本社グループスタッフによるコラムページです。 「これからは“本音”で生きるのがよい。そのためには“本物の人間”になることが大事」という舩井幸雄の思想のもと、このページでは、社員が“本物の人間”になることを目指し、毎日の生活を送る中で感じていること、皆さまに伝えたいことなどを“本音ベース”で語っていきます。

書:佐野浩一
船井幸雄グループ社員の日々もの思ひ、考へる あの社員の一日を公開!
世を変える素晴らしい人財の発信が燃える
2016.7.20(Wed)
社名:(株)本物研究所/(株)51コラボレーションズ
名前:門脇 宥希

 舩井幸雄も経済予測の面で頼りにしていた、稀代の経済アナリスト、塚澤健二先生に帯同させていただき、4年半以上継続するロングセラー音声配信番組「生活防衛の教室」から派生した、広島にて開催された講演会に参加してきました。アベノミクスの採点表、消費税増税と一般税収の反比例、ドイツ銀行債務超過と第2のリーマンショックの時期など、金融大転換期にある内容を確認でき、まず大手マスコミには出てこない内容で、経営者はじめ、すべての仕事人必見の内容となりました。

 それと同日に広島県庁内、中山間地域振興課の「里山交流プロジェクト実行委員会」なるところでも話を聞いてきましたが、その金融と里山というコントラストを同日に体験することができたわけですが、私が心惹かれた著書『里山資本主義』(藻谷浩介著 角川書店)も『里海資本論』(井上恭介著 角川書店)も、舞台は岡山と広島で共通しているため、情報を取ろうとしたのは、2017年の危機を境にSPEEDアップしそうな、新時代のローカルの新しい動きを肌で確かめたかったためでした。

 塚澤先生の話の中でも、これから2017年以降、不況になり企業のサラリーマン比率が下がることで、三大都市圏からローカルへ人口が流入するという内容もありましたが、実際に、里山、里海でも、官と民が一体となり、特に若い世代が新事業にチャレンジする体制が進んでいました。

 そこでのポイントは、やはり「個の発信」と「つなぎ」。

 農業生産など1次産業復権のポイントは、生産(1次)×加工(2次)×サービス&販売(3次)の一気通関する、6次産業化が大きなポイントだと言われています。そのような現場をよくよく見てみると、各分野でそれぞれがんばっていても、技術はあるけど売る能力がない、販路がない、発信力がない、デザイン性が乏しい……それぞれ能力と努力が個々ではよくても、つながらず「分断」されていることが多いわけです。

 私は、船井本社グループ会社である、本物研究所で、過去5年以上、「研究会」という名の、全国の小売店様やメーカー様と「本物はどのように流通するか」というコンセプトで喧々諤々研究する会をやってきました。東京、大阪、名古屋……。本物研究所は卸問屋であるため、メーカー(製造)と小売店(販売)の間で情報を加工して「滞りなく」商流を起こすことが使命でした。そういう意味では情報加工業(2次産業)と言えたと思います。

 そこで大きなポイントになったのは、過去のコラムで何度も書きましたが、「本物」は、食でも機械類でも、製造原価が高くなり、ニッチであまり知られていないという特性が常に課題として付きまとったのです。

 つまり、製造原価が高いと売価が高くなるし、ニッチで知られていないとなると、「値段が高くてほとんど知られていない」商品を広めようと思うと、現場の小売店様やメーカー様はとても販売努力と伝達努力が求められるのです。

 しかし、広告宣伝費にお金をかけると、更に製造原価を抑えることになり、どんどん「本物性」が削られることになります。今の一般流通は、原価を抑える大量生産モデルなわけで、言い方を変えれば、私たちが普段使用している商品は、「本物性を求めているか」を判断すると疑問符が付いてくるわけです。

 本物時代の到来に向けて、利益と良心とを天秤にかけながら、現場の小売店様やメーカー様は、研究会という場で、意見を様々に出しあい、互いに励まされながら、果敢にチャレンジし続け、研究を重ねてきました。

 それだけ、「本物性の高い」商品の、一般市場への拡大は”難しい”のです。

 その“難しさ”は、一次産業を復権する六次産業化と、「本物性の高い」商品の市場を拡大することと、同じように共通していることに気づきます。常に付きまとう適正利益の問題、食や環境の現状を正確に知る価値伝達のこと、大規模化、大企業化ではない協働体制の構築……。

 しかし、時代は、間違いなく本物化へのシフトを加速させています。塚澤先生の話の内容もおおいに当てはまっていました。ストラテジーやターゲット等という戦争用語から、インキュベーション(育て孵化させる)、コラボレーション(協働)……生命用語、生命の時代へ。答えのない時代は決断から「結団」へ。

 私が今携わっている新会社「51コラボ」は、コラボレーション、協創、そして「個」の発信、情報価値伝達がテーマです。そして本物を求めれば求めるほど、火(エネルギー自給)、水(命を育む)、土(食と健康)に行き着くわけで、これからよりローカルへ、6次産業化の応援へ、つながらざるをえない状況になることが予想できます。しかし、私自身、世を変革しようとする全国各地で奮闘する、人財、「個」の発信、その価値伝達を必要としている人と人とをつなぐ仕事は、燃えるようなモチベーションが湧きだす感覚をおぼえるのです。


2周目:「妻のお腹の張りについて」
3周目:「包み込みで商売繁盛」
4周目:「船井流ルール化」
5周目:「“ほんまもん”のつながりって何?」
6周目:「夢の設計図は時空の超越体験へのステップ?」
7周目:「幸せ、利益、本当にやりたいこととの統合」
8周目:「“本物”の流通の現場は学びの宝庫」
9周目:「“本物”の流通は人との関係性が決め手」
10周目:「独自固有の長所を生かせば絶妙に共生できる」
11周目:「コミュニケーションプラットホームとミニロゴストロン」
12周目:「子育ての気付きも物事の相似象」
13周目:「人との出会い力が鍵」
14周目:「儲かるお店はマンダラづくりにあり」
15周目:「フロー体験の再現」
16周目:「小商いのススメ」
17周目:「小商い共生モデルはセレンディピティを引き起こす」
18周目:「共生時代での卸問屋の役割」
19周目:「資本主義から新しい時代への超具体的実践」
21周目:「善悪の判断基準を超える」
22周目:「語って語って語り抜け」
23周目:「コミュニケーション進化が加速する!」
24周目:「新しい形態づくりで生き方が変わる」
25周目:「情報媒体の威力」
26周目:「時間という洗脳」
27周目:「ハラを決めて衆知結集一体化へ」
28周目:「目を背けずに陰(いん)を見る」
29周目:「分離か統合か」
30周目:「視点(次元)をズラす」
31周目:「2035年はどうなるか?」
32周目:「マネー資本主義崩壊はいつか?」
33周目:「つなぎ役」
34周目:「コラボレーションする故に我あり」
35周目:「二項対立の果て」
36周目:「表を動かす陰の力」
37周目:「2016年、丙申(ひのえさる)年の兆候が出てきた」
38周目:「数に秘められたシクミを思い出す時代」
39周目:「言霊(げんれい)の真髄を知り事(こと)が始まる」

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