船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる
このページは、船井本社グループスタッフによるコラムページです。 「これからは“本音”で生きるのがよい。そのためには“本物の人間”になることが大事」という舩井幸雄の思想のもと、このページでは、社員が“本物の人間”になることを目指し、毎日の生活を送る中で感じていること、皆さまに伝えたいことなどを“本音ベース”で語っていきます。
名前:坂本 眞一
皆さんこんにちは!
さて、皆さんもご存じのSDGsが今後の世の中の構造を変えるといわれて、約5年間が経ち、2030年に向けて様々な取り組みが行われています。
その中でマーケティングの観点から、様々な書籍を読んだ上での私なりのまとめと、今後のことについて述べたいと思います。
既存事業においてもビジネスモデルの転換を迫るシグナルであると感じています。
経営戦略の分野でSDGsを取り入れるとすれば、事業で社会価値を創出するCSVが想起されますが、マーケティングの視点でSDGsを捉えると、マーケティング3.0のコンセプトと親和性が高いようです。そして、マーケティング3.0の目指す世界から企業がSDGsに取り組むべき理由があると感じています。
・共通目的は世界をよりよい場所にすること
マーケティング3.0は、フィリップ・コトラーによって提唱された概念です。モノを売り込むため製品中心だった1.0や顧客満足を重視した消費者志向の2.0に対し、マーケティング3.0では、人々を単なる消費者として見做すのではなく、自社の掲げるミッションやビジョンを共に実現しようとする倫理的なパートナーとして捉えています。企業は、人々が持つ社会的・経済的・環境的な根源の欲求に製品・サービスだけでなく、自社のミッションやビジョンで応える必要があり、提供価値もより精神的な充足感を与えるものでなければならないと思います。
表 マーケティング1.0、2.0、3.0の比較(右上画像)
出典:『コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則』(2010年、朝日新聞出版)を元に作成
SDGsが目指すのは「世代を超えてすべての人々がよりよく生きられる世界」であり、マーケティング3.0の目指す世界観と一致する部分が大きいです。近年、日本でも購買決定時に社会的・文化的な意義を求める「イミ消費」という消費行動も見られるようになっていますが、若い世代を中心に消費者の価値観も確実に変容してきており、企業にはこうした潮流を捉えて事業展開していくことが求められはじめている。
・ビジネスはミッション・ステートメント達成のための手段と言い切るパタゴニア
アウトドアメーカーのパタゴニアの製品を愛用している方も多いと思います。同社は、2019年の参院選の投票日に全国22箇所の直営店を全て臨時休業にし、従業員に投票を促したことでも話題になりましたが、長年、環境問題に対して強くコミットしている企業の一つであります。
アメリカでは、消費者が年間で最も買い物をする日として「ブラックフライデー」があり、当然、多くの小売店がこの日に合わせて大規模なセールを展開しています。しかし、パタゴニアは2011年のブラックフライデーに“DON’T BUY THIS JACKET”(このジャケットを買わないで)という広告を掲載しました。その真意は、大量生産・大量消費社会に対して疑問を投げかけ、消費者に対して「その商品が本当に必要かどうか、購買決定前に熟考せよ」との問いかけであったとのことでした。自社製品を買わないで、と呼びかける前代未聞の広告でしたが、それは、環境を改善するためにビジネスをするというパタゴニアのミッションに沿ったプロモーションだったようです。
さらに大きな反響を呼んだのは、2016年のブラックフライデーで行われた「100% Today, 1% Every Day」というキャンペーンです。
これは、従前から実施していた世界中の直営店・オンラインショップの売上の1%を草の根環境保護団体に寄付するという取り組みに加え、ブラックフライデーには売上の100%を寄付するというものでした。「購入金額に応じて数%を寄付する」というような貢献の仕方は、コーズマーケティングと言われる手法として多くの企業で行われているが、一日のみとはいえ、売上の全額を寄付するという取り組みは大きな話題となった。実際に、このキャンペーンは消費者からも圧倒的な支持を獲得し、同社が当初予想していた約2億2000万円の5倍を超える約11億円の売上を記録しました。
(参考:ブラックフライデー(11月25日)の過去最高売り上げを地球のために全額寄付|パタゴニアHP)
このように環境問題の解決に力を入れて取り組んできたパタゴニアであすが、日本上陸30周年を迎えた2019年にミッション・ステートメントを刷新して、より力強いメッセージを発信しています。従来は「最高の商品を作り、環境に与える不必要な悪影響を最小限に抑える。そして、ビジネスを手段として環境危機に警鐘を鳴らし、解決に向けて実行する」という理念を掲げ、既にビジネスを通じた課題の解決を謳っていた。新しい理念では、「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む。」という一文で、目的と手段をシンプルに、かつ強固に打ち出しています。
顧客と共創する「よりよい世界」
パタゴニアが打ち出す明確なスタンスは、環境配慮を重視する消費者からも熱狂的に受け入れられており、「世界をよりよい場所にする」ことを顧客と共創するマーケティング3.0を具現化している事例と言えると思います。あらゆる製品・サービスのコモディティ化が進む一方、Z世代が消費のボリュームゾーンに入って来るにつれ、消費者の価値観も大きく変化してきている。2021年には、マーケティング5.0がリリースされる予定だが、日本企業の多くは未だにマーケティング2.0から移行できていないという意見もあります。
マーケティングは企業のパーパスに基づき、自社が実現したい価値を顧客と共に創り上げていくためのツールである。もちろん見せかけだけのSDGsウォッシュとならないよう、本業を通じて社会価値の最大化に取り組むことが大前提ですが、SDGsの視点から、自社のマーケティング活動をアップデートすることが求められていると思います。
本物研究所でもパタゴニアのミッションに負けないものを作り出しており、徐々に実現化しております。
ぜひ、皆様の企業も進みだしていただき、世界を変えていきませんか!
3周目:「我以外皆我師」
4周目:「中村天風氏教義・心身統一法」
5周目:「心身統一法実践編」
6周目:「中村天風式のヨーガとは…」
7周目:「私の好きなパワースポット」
8周目:「イルミネーションを見ながら感じること」
9周目:「偽証罪も動かぬ証拠が・・・」
10周目:「佐々木了雲先生に学ぶ」
11周目:「金融のプロから学ぶこと」
12周目:「一流になるためのコツとは・・・」
13周目:「「運命を拓く」を読んで <人間の心の在り方が人生を支配する>」
14周目:「マヤ暦とマヤ文明について」
15周目:「日本のTPP参加にてアメリカの圧力を感じること」
16周目:「砂糖が持つ依存症とは・・・」
17周目:「〜哲人・中村天風氏の人生観〜人はどう生きたらいいの?」
18周目:「河村武明さんから学ぶこと」
19周目:「バクテリアで身体をいつまでもハツラツと!」
20周目:「〜素頭をどう鍛えるかで人生が変わる〜」
21周目:「未来への言霊を読んで」
22周目:「『舩井幸雄を想う』を読んで・・・」
23周目:「不変のマーケティングとは……」
24周目:「衝撃の未来と新しい働き方とは?」
25周目:「小山会長(前船井総合研究所会長)の勉強会を受けて」
26周目:「スポーツから学ぶこと」
27周目:「マズローの神髄とは……」
28周目:「政木フーチから学んだこと・・・」
29周目:「竹布の素晴らしさとは・・・」
32周目:「元船井総研の小山会長の勉強会を受けて」
33周目:「ワールドカップラグビーからみる日本人の在り方」
34周目:「政木フーチの真髄を知る……」
35周目:「本物研究所が取り組んでいること」
36周目:「「ベストセラー作家 ひすいこたろう氏の講演会」に参加して」
37周目:「食を理解して、健幸に生きよう!」
38周目:「波動の第一人者 山梨浩利氏の講演会の感想その1」
39周目:「メンタル&スキルによってプロを目指す・・・」
40周目:「リオ・オリンピックで一番感じたこと」
41周目:「運命を拓くとは・・・」
42周目:「中村天風氏の「ほんとうの心の力」とは・・・」
43周目:「中村天風氏の「ほんとうの心の力」とは・・・第2弾」
44周目:「中村天風氏のほんとうの心の力とは・・・」
45周目:「中村天風氏のほんとうの心の力とは その3・・・」
46周目:「運命を拓く」
47周目:「藤井聡太四段から学んだこと…」
48周目:「やってみました!1日1食 長寿遺伝子が微笑むファスティングを実践して その1」
49周目:「やってみました!1日1食 長寿遺伝子が微笑むファスティングを実践して その2」
50周目:「〜天風氏の心にしみる7つの言葉(第1話)〜」
51周目:「〜天風氏の心にしみる7つの言葉(第2話)〜」
52周目:「新時代は健康のキーワードは抗糖化へ…」
53周目:「新入社員を迎える上で人財とは」
54周目:「新時代は健康のキーワドは抗糖化へ PART2」
55周目:「居酒屋さんでも健康提案」
56周目:「PLANの目的と立て方について」
57周目:「2018年本物研究所 感謝祭を終えて」
58周目:「あのホリエモンの発想力と行動力は素晴らしい」
60周目:「中村天風 言葉には強大な力が宿っている」
61周目:「人生の岐路にたったら この本を読んでみよう!」
62周目:「『そしてフェイク経済の終わりが仕組まれる』を読んで その➀」
63周目:「『そしてフェイク経済の終わりが仕組まれる』を読んで そのA」
64周目:「「OODAループ」と「PDCA」の違いについてPART1・・・」
65周目:「「OODAループ」と「PDCA」の違いについてPART1・・・」
66周目:「米大統領トランプ来日と真実の日本史について」
67周目:「すいません、ほぼ日の経営の書籍をみて・・・」
68周目:「熱中症対策について」
69周目:「ルパン三世から自由を学ぼう!〜自分を大切に、人に優しく〜」
70周目:「〜理想の上司を目指して〜」
71周目:「アドラー心理学書籍「嫌われる勇気」の感想文」
72周目:「光本勇介氏「実験思考」の感想文」
73周目:「「漫画バビロンの大富豪の教え」を読んで…」
74周目:「Fukushima 50を見ての感想」
75周目:「<リーチ マイケル>現在の生活とコロナ禍で求められる『ONE TEAM』についての感想」
76周目:「夏の甲子園中止で失うもの、得るもの」
77周目:「わが町の史訓 新渡戸稲造について」
78周目:「渋沢栄一の「論語講義」を読んで」
79周目:「ドラマ『半沢直樹』が倍返しで面白くなるかもしれないポイント」
80周目:「塚澤健二氏の『暴落はまだ終わっていない!』のまとめ」
81周目:「「コロナの明日へ」を読んで・・・」
82周目:「ストレスに負けない心と体をつくる!」
2021.02.25: 人財がすべて
2021.02.24: 手書き
2021.02.22: 健康は「腹」から
2021.02.19: 数霊REIWAこぼれ話
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2021.02.16: 立春を迎えて暦の上は春
2021.02.12: ペーパーレス化
2021.02.10: マーケティング3.0が目指す世界観とSDGsについて
2021.02.09: 「ブラックホール」と「松果体」は「パラレルワールド」を映し出す映写機
2021.02.08: 心に繋がるタオル浅野撚糸エアーかおる
2021.02.05: 立春!
2021.02.04: 『Fake my mind』
2021.02.03: 激動の令和が始まったC
2021.02.02: 《開運と断捨離の関係》について
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