船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる
このページは、船井本社グループスタッフによるコラムページです。 「これからは“本音”で生きるのがよい。そのためには“本物の人間”になることが大事」という舩井幸雄の思想のもと、このページでは、社員が“本物の人間”になることを目指し、毎日の生活を送る中で感じていること、皆さまに伝えたいことなどを“本音ベース”で語っていきます。
名前:服部 真和
先日、六本木で開催されている「古代エジプト展」(4月6日まで)を見てきました。展示されているものは古代エジプトの遺物ですが、そのほとんどは「死」に関するものです。有名なスタンカーメンのマスクもミイラに被せたもので、これも死に関するものです。古代エジプトでは、死んだら、来世の旅に出ることが信じられ、そのために、ファラオクラスになると絢爛たる装飾を施しミイラにしたりと手の込んだことをするわけです。それら以後のためのものは、ファラオに即位したら準備を始めるということですから、生前から死の準備を始めるわけです。
人は死んだらどうなるか?というのはある意味で最大の謎。
冥界巡り、蘇生したということが語られるのですが、それはあくまで当事者が見てきたことで、それが絶対的なものかは、正直わからない部分もあるように思います。たとえば、この世に誕生したときに、太陽があり、空気があって、ミルクで育ち、そして、二足歩行し言語を獲得していく・・・というのは、どこの国でも同じ現象です。生まれてからの世界は世界共通です。まさか人が海の中で育つということは、ありませんから。逆に、死んだらこうなるよ、こんな世界になるよ、という絶対的不変のことは、誰もわからないのが現状です。
日本の経済を支えている労働者に、イスラム圏の人たちが多くいます。それも日本人が嫌がる仕事に従事している方も多いといいます。そのイスラム圏の人たちが抱えている問題のひとつとして、お墓の問題があるというのを聞きました。イスラム教について、私は不勉強で、よくはわからないのですが、死後、最後の審判、復活があるので、土葬が基本なのだということです。
イスラムは、信仰形態が日本のようにあいまいでなく信仰の規律がはっきりしていることや、一部のテロなどの報道がなされるので、日本人にとって、よくわからない、イメージもそんなによくない印象が強く、土葬となると日本の風習と違う、土地がけがれるなどの理由で、土葬を断られることが多いそうなんです。日本のムラ社会的で排他的な部分がそうした面に表れているのが現状。
土葬ができるところは限られており、一部しかない。九州にはひとつもないそうです。なので、九州で死んだら遠くまで遺体を運ばねばならない。日本に移住し、家族もできて、日本語をマスターし、働いてきたイスラムの人たちが、死の問題に直面しているということを知りました。埋葬について、文化の差と言ってしまえば、その一言で終わってしまうのですが・・・。逆に、日本人が海外に移住し同じようなことをされたら悲しいと思います。程度の差はあれ、エジプトの例をみるまでもなく、人間にとって死の問題は大きいのだと思います。
以前、チベットに行きました。チベットは生活の奥深くまで、仏教がしみ込んでいる国です。チベットでは輪廻転生が信じられており、転生は必ずしも人に生まれ変わるとは言えないので、来世は虫や動物に生まれ変わるかもしれないため、やはり生前から人々は、来世幸せに生まれ変わりますようにと、願い祈りながら何千キロという道を、五体投地しながらラサめがけて、祈り進むラサ詣出をします。チベットに行ったとき、そうした人たちを見かけました。
五体投地している人たちは、チベットの人に聞いたのですが、生きとし生けるものの幸せを願いながらするそうです。五体投地の最中、目の前に虫が現れたら、もしかしたら、それは親の生まれ変わりかもしれないと思い、無駄な殺生はしないと聞きました。転生の概念が染みついているなと思いました。
それとインパクトがあったのは、鳥葬です。私は実際の鳥葬を見たことはないのですが(YouTubeでみることができる)、よく肉体はこの世の乗り物ということを聞きますよね。チベットの人達は、輪廻転生を信じているから、死んだ肉体はただの肉片であり、ハゲタカのような鳥の餌になる。骨も食べてもらいやすいように僧侶が、ハンマーかなにかで砕くそうです。それも僧侶の役目だとか。同じ仏教でも日本とは大違いです。日本はお経を読む程度ですが、チベットでは死者の骨を砕くこともするそうですから・・・。そして多くのチベット人が鳥葬を望んでいるとか(最近は中国の影響で、鳥葬は減ってきたそうですが、圧倒的に鳥葬が多いようです。)
それが、となりのネパールに行くと、ヒンズー教の文化圏なので、同じ輪廻転生を信じていても、ヒンズー寺院の横の火葬場(焼いているところが普通に見える)で焼き、その灰はガンジス川へとつながる川にパッパと流してします。その一連を見ていたのですが、すごくドライな感じがしました。転生するのだから、お墓はないと聞きました。これも日本とは違う死生観だなと思いました。
このように、人にとって大きな謎である死、その接しかたも国や文化において、大きく違います。上記の古代エジプトのピラミッド、あれは墓なんかではないと言われることがありますが、エジプト学で著名な河江肖剰氏によると、最近の定説では、やはり墓のようですね。(ちなみに近年、大ピラミッドの王の間の上に空間があると、話題になりましたが、もうすでにマイクロカメラでその空間の映像が撮られており、古代エジプト展でも映像が流れていました。上の空間、ほんの一瞬でしたが、技術の進歩に驚きました。)
つらつらと死について、書いてきましたが、死生観というのが実に興味深いなと最近感じております。というのは、ダンテの「神曲」という本、あの世巡りの話なのですが、そこにはキリスト教の世界観があり、カトリックには、あの世の場所として煉獄というのがあるのを知ったからです。死後、地獄、煉獄、天国という三つの世界があるというキリスト教の死生観を知りませんでした。
仏教にしろ、キリスト教にしろ、死後のイメージが生成されてくる現象が興味深いなと思います。いつか人は死ぬもの。必然です。その必然の死と関連する文化現象は、面白いと思うこのごろです。(以前、51コラボで「死生観」の企画をしたことがあります。https://funai-51collabo.com/set/1353?fcid=58)
2周目:「映画館へ行こう!」
3周目:「清々しいメロディに紡ぎだすハート」
4周目:「刺激的な人物がいた!」
5周目:「人の変化で時代を感じる」
6周目:「ひまわり大作戦」
7周目:「雑感」
8周目:「あらためて「プラス発想、素直、勉強好き」を・・・」
9周目:「想いは実現するということの私なりの解釈」
10周目:「宮沢賢治と手帳」
11周目:「防災の心得」
12周目:「書と陶の融合・・・私探しの旅に出て私になる」
13周目:「麻について」
14周目:「歩くことが楽しくなってきた」
15周目:「工夫をしよう!」
16周目:「アルゴ」
17周目:「私が過ごした本物研究所について」
18周目:「「笑いとばせ」という感性」
18周目:「「ありがとう」の言葉の力」
19周目:「美術館は妖怪ブーム」
20周目:「インフレ時代到来か?」
21周目:「20代の仕事の思い出」
22周目:「舩井幸雄が遺してくれたもの」
23周目:「まっ直ぐなやさしさ」
24周目:「山口敏太郎さんという方にお会いした印象」
25周目:「突出したことをしないでセミ・リタイアした男性」
26周目:「「精麻」で幸運を呼び込む」
27周目:「新春はこの人に注目!」
28周目:「20年前を振りかえる」
29周目:「新しいことをやるには……」
30周目:「月並みですが持続のコツ」
31周目:「やってみて気づく」
32周目:「運を味方にするサイトがオープン!」
33周目:「雑感」
34周目:「セルフ・ブランディングの時代を感じて」
35周目:「絶望と無気力の淵から立ち上がって・・・」
36周目:「今から、ワクワクしています!」
37周目:「スピ・サミ・レポート」
38周目:「3・3・3の原則」
39周目:「この人、イイね!」
40周目:「エジプトに行ってきました!」
41周目:「違和感を感じる自分」
42周目:「スピリチュル・サミットの季節が・・・」
43周目:「禅を新発見」
44周目:「道教」
45周目:「ゴッズ・オブ・エジプト」
46周目:「タオという宇宙観」
47周目:「ドラゴン・イン台湾」
48周目:「テレサ・テンは菩薩だった!」
49周目:「宮沢賢治の言葉に触発されて」
50周目:「新しい女性美の提案企画スタート!」
51周目:「響」
52周目:「イスラエルに行き感じたこと」
53周目:「不思議な施術体験、すごかった!」
54周目:「次元上昇」
55周目:「呪詛大国日本」
56周目:「遥かなるイスラエルへの旅」
57周目:「伊勢神宮の月次祭を奉拝して」
58周目:「古本屋で昔、買えなかった本に出合う」
59周目:「カバラの衝撃」
60周目:「女神の時代へ」
61周目:「フェニックス=火の鳥=鳳凰」
62周目:「不思議大好き!知られざる日本」
63周目:「今、最も注目される哲学者は何を語るのか?」
64周目:「奇想のクリエイティブ」
65周目:「熱き心の姿勢が多くの人に希望の火を灯す」
66周目:「チベット死者の書」
67周目:「100年以上前にチベットで修業した僧侶の話」
68周目:「世界にはすごい聖地があるもんだ」
69周目:「極限状態から起こる気づきの嵐」
70周目:「ミャンマーに行ってきました」
71周目:「ヴィパッサナー瞑想の聖地へ」
72周目:「魂が喜ぶ瞬間へ」
73周目:「イスラエルを巡る3つの謎」
74周目:「幸運は準備している人に訪れる」
75周目:「ゴーイチプレミア」
76周目:「協力と情報共有」
77周目:「オンライン化の波」
78周目:「魔術的要素があるという古代ルーン文字」
79周目:「数字の持つ神秘な側面」
80周目:「エジプトに注目」
81周目:「女神の知恵を取り入れていく時代へ」
82周目:「エジプトの息吹を感じる」
83周目:「聖書に隠された数の暗号の秘密とは?」
84周目:「カバラって複雑で難しいけど興味深い」
85周目:「紫微斗数(しびとすう)ってご存じですか?」
86周目:「コロナ禍の状況下、絶体絶命下で開かれた叡智の光がヒントになる?」
87周目:「私という謎と数の関係性」
88周目:「ケルト文明の謎に惹かれて」
89周目:「アーサー王伝説について」
90周目:「2つの「死者の書」と死んだらどうなるのか?」
91周目:「ケルト巡り」
92周目:「黒い聖母マリアとケルト」
93周目:「「カバラ」に興味を持った、そのわけは?」
94周目:「「不思議の国のアリス」というキーワードは外せない!」
95周目:「気軽に知的エンターテイメントを楽しむ」
96周目:「ベリーダンスは神々に捧げる踊り? 神託タロットに影響されて・・・」
97周目:「<学魔>と呼ばれる知の巨人からのメッセージ」
98周目:「「フール・オン・ザ・ヒル」、覚醒へ向かえ!」
99周目:「タロット、自由自在!」
100周目:「アーカーシャとゼロ・ポイント・フィールド」
101周目:「「不思議の国のアリス」は、ぶっち切りの逆転ゴール?」
102周目:「不思議な結晶の塩は何をもたらしてくれるのか?」
103周目:「黒い聖母子像の謎」
104周目:「デビルマンという傑作漫画について」
105周目:「善と悪の聖獣の終わりなき戦い」
106周目:「イエス・キリストの深奥のコトバに触れて」
107周目:「Belly dance inspired by tarot cards"The universe of Tarot."」
108周目:「古代インドの叡智を日常生活に取り入れる」
109周目:「健康維持のためのホリスティックな全体像を知る」
110周目:「サルバドール・ダリの表面と深層の秘密」
111周目:「アーユルヴェーダの辛味スパイスと「いちご」の幸福な出会い」
112周目:「新年、誕生日、私って誰?」
113周目:「フランケンシュタインの幻影」
114周目:「アラビアのロレンスとイギリス三枚舌外交」
115周目:「人種という誤解を長くしていたということ」
116周目:「横浜ホンキートンク・ブルース」
117周目:「松本清張が結ぶ2つの巨石の謎、ゾロアスターの痕跡?」
118周目:「ロートレックの絵から想いは広がる」
119周目:「ジャンヌ・ダルクを知っていますか?」
120周目:「221年ぶりに数兆匹ものセミが大発生した自然の神秘」
121周目:「AIやアプリを活用して発信力をつけよう!」
122周目:「アンコールワット遺跡群と謎?」
123周目:「情報について雑感」

2025.02.27: “ほんもの”未来フォーラムで感じたこと
2025.02.26: 「舩井幸雄と吉田松陰」【第10回 新「舩井流」研究会開催します】
2025.02.25: 第9章:番外編
2025.02.21: 愛玩動物飼養管理士
2025.02.20: 【江戸川区発祥】小松菜の魅力とは?
2025.02.19: 真理を追究するアニメA
2025.02.18: 芸術家・天井画絵師・心学研究家 斎灯サトル氏
2025.02.17: 新鮮ないちごはビタミンCがいっぱい!!
2025.02.14: 占い
2025.02.13: メメント・モリ(死を想え)、人は死んだらどうなる?
2025.02.12: 【日本の立て直しとクニトコタチ】
2025.02.10: みっくんの絵
2025.02.07: ◆丸山総合大学セミナー所感
2025.02.06: 【無料動画】健康の超プロが語る全4回 予防医療、自然療法を活用したライフスタイルを提案!
2025.02.05: 2025年節分と立春
2025.02.04: 舩井幸雄記念館第29回講演会のご案内&車いすユーザーになって学んだこと
2025.02.03: 魂の本質:魂はどこにある? 触れることができる魂と「ワンチーム」の秘密
