新時代への道しるべ

このページは、船井幸雄と同じ理念を持った、(株)トータルヘルスデザイン会長の近藤洋一氏によるコラムページです。近藤会長は、健康、環境、食料などの分野で、新しい21世紀を創り上げることを使命とした活動をされています。

2010.02
新暦と旧暦

 年賀状に「賀春」とか「新春のご挨拶を申し上げます」とか書くことがありますが、まだ寒いのに、どうして春なのだろうと不思議に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?
 いま日本人は新暦で暮らしていますが、明治5年までは旧暦を使っていて、そのときの名残なのです。
 旧暦では1月から春、4月から夏、7月から秋、10月から冬になります。
 旧暦で暮らしているとします。お正月がやってくると、その日から春なので、年賀状には「新春」となるわけです。
 どうして寒いお正月が春なのだといぶかしく思われるかもしれませんね。それは旧暦と新暦の間には1ヶ月ほどのズレがあるからです。
 ちなみに今年は、旧暦の元旦は新暦2月14日にあたります。今年は2月14日が新春、この日から春が始まります。寒いのだけれど、風や陽射しなど、ちょっとした自然の息吹にふっと春を感じるのではないでしょうか? 実際、旧暦は自然を敏感に反映した暦なので、2月14日を境に春のひそかな訪れをお感じになるかもしれません。
 もちろん本格的な春は旧暦の2月に入ってから、新暦で言うと今年は3月16日頃からです。
 明治5年まで日本の歴史上の日付は旧暦で記録されていました。和歌や俳句の季語や年中行事などは、みんな旧暦の時代のものなのですが、新暦の時代の今でもそのまま使われていて、季節に合わないものがたくさんあります。
 例を挙げてみることにいたします。

*元禄15年12月14日に赤穂浪士の討ち入りが行われました。芝居を見ていると、ものすごい雪が降っていますね。12月半ばだというのに、雪があんなに降るのはおかしい感じがしますが、新暦にすると1703年1月30日にあたりますから納得ですね。

*3月3日:桃の節句。3月3日というと、まだうすら寒くて桃の花は開花していません。しかし今年は、旧暦3月3日は4月16日になります。ぴったりですね。

*5月5日:端午の節句。青空に鯉が泳いでいるのに慣れ親しんでいるので、別になんとも思いませんが、水がないのに鯉が泳いでいるのは少し変ですね。梅雨の雨の中を鯉が泳いでいるのが元の姿なのです。菖蒲(しょうぶ)も梅雨の植物です。ちなみに、今年の旧暦5月5日は新暦6月16日にあたります。

*7月7日:七夕祭りはたいてい梅雨空で、夜空の星を見ることができません。旧暦ですと7月7日は半月(はんげつ)で、お月様は夜の10時ごろには見えなくなり、牽牛星(けんぎゅうせい)と織女星(しょくじょせい)が天の川を渡ってデートするのが、くっきりと見えるはずです。
ちなみに今年の7月7日は、新暦で8月16日。初秋の夜空をお楽しみになってはいかがでしょうか?

*9月9日:重陽の節句。酒に菊の花をうかべて飲み、栗ご飯を食べて不老長寿を祝うとされています。新暦で9月9日というと菊はまだ早いですね。新暦で言うと今年は10月16日になります。

*十三夜:旧暦9月13日。お月見のとき、栗を供えるので栗名月とも言います。今年は新暦10月20日。お月見が楽しみですね。
旧暦は自然のバイオリズムによく合っているので、農暦としていまでも農家の人に活用されているほどです。


旧暦は高度に工夫された暦

 旧暦と新暦の関係について少し触れて見たいと思います。 私たちはいま、太陽の運行を基準とした新暦「太陽暦」を使っていて、一年を365.2425日とし、4年に一度2月を29日として閏年と定めて、誤差を修正しています。

 江戸時代まで使われていた旧暦(太陰太陽暦)は、太陽と月の両方の運行をうまく取り入れた、高度に工夫された暦であることはあまり知られていません。
 月の一年354日と太陽の一年365日の差11日をたくみに調整していて、一見、複雑ですが、自然の営みを正確に反映した暦です。
 旧暦と言うと、なんだか古臭くて値打ちがないような印象を与えるようですが、忘れかけた季節感を思いださせてくれる、ありがたい暦なのです。
 旧暦のことについては友人の松村賢治さんから教えてもらいました。松村さんは35年ほど前、ヨットで1年9ヶ月かけて世界周航の旅をし、帰国後南太平洋の人と交流することで自然な生き方に目覚めようという主旨の(社)大阪南太平洋協会を設立した建築家です。
 余談ですが、我が家は松村さんに設計してもらいました。
 その彼が25年ほど前、季節の移ろいを敏感に反映する自然暦としての「旧暦」をつくろうとして、調べたところ、日本には公式には旧暦は存在しないということがわかりました。
 そこで彼の作った旧暦を実用新案に登録したのです。
 かつて日本の歴史を刻んだ暦が、実用新案になるなどという国があるのか、自然を切り捨ててまで豊かになろうとして、暦まで切り捨ててしまったのではないかと慨嘆しておられる自然人です。
 (株)トータルヘルスデザインを設立して20年、ずっと旧暦カレンダーを販売しているのですが、当初興味を示す人はほとんどいらっしゃいませんでした。ところがこの数年、興味をもつ人が急速に増えてきたようです。
 21世紀は自然のことをもっと深く知り、自然とかかわって生きていきたいという人が多くなるのではないでしょうか?


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2010年2月号

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Profile:近藤洋一(こんどうよういち)

近藤洋一株式会社トータルヘルスデザイン 会長。2008年10月に株式会社バンクシア設立。1938年生まれ。61年京都工芸繊維大学繊維化学科卒業。90年、株式会社トータルヘルスデザインを設立。「びっくり現象のなかに21世紀を切り開いていく鍵がある」という考え方をもとに、従来の思考の枠組みを超えた技術、商品を発掘。「だれもが美しく健やかに、そしていきいきわくわく生きていくことのできる暮らしづくり」を提案し、実現していくことを企業目的として、京都と東京を拠点に、《美と健康》事業を展開している。《安全、安心、エコロジー、“気”のある商品、気になる情報》を提供しつづけている。月刊『THD LIFE』や、インターネットを通して情報発信活動に取り組んでいる。

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