トップが語る、「いま、伝えたいこと」
金融市場が動揺しています。直接的な原因はやっぱりトランプ大統領。関税の発動をもて遊んでいる感じで、ダボス会議に代表されるディープステート(DS)勢力も、なんとか対応しようとしていましたが、少なくとも小さな混乱は仕方がないというところなのかもしれません。希望的観測で言うと、半年ぐらいで妥協点をお互いに見つけて落ち着きを取り戻してもらえればありがたいと思います。多分、信用創造機能(銀行システムが無尽蔵にマネーを創り出せるシステム)に代わる新しい貨幣創造の方法を模索していて金本位制に戻すのはさすがにむりだから暗号資産(仮想通貨)を補完機能にできるかどうかを試しているのがトランプ政権だと思います。
トランプ大統領は、高島康司先生(気になる方は高島先生の『ドナルド・トランプと共和党のRE:アメリカ改革』(ヴォイス)をお読みください)がおっしゃるようにFRB(米連邦準備銀行:アメリカの中央銀行、アメリカ建国の父たちは中央銀行の存在に疑義を抱いており、1913年にFRBが設立されるまでは短期的な中央銀行は2回存在したが役割を終えると解散されていた)の解体まで考えているのだと思います。とにかく、既存の官僚組織の解体がトランプ政策の一丁目一番地なので、イーロン・マスク氏を使って手を付けやすいところから始めている感じですが、さすがにFRBを解体すると混乱が大きすぎるのでジャブを繰り出している程度が現状です。
舩井メールクラブで高島先生にインタビューさせていただいた時に、中央集権システムに頼らない信用創造の方法として暗号資産を使うことを考えているということを教えてもらったのですが、現状の信用創造機能を代替するものを造るのは並大抵のことではなく、暗号資産を使うと行き過ぎた投機性やマネーロンダリングの問題に対処できないことと、やり過ぎると米ドル基軸通貨体制(貿易を基本的にアメリカと関係のない国同士でも米ドルを介して行う体制。実際に日本と中国の貿易の決済の大半は米ドルを使って行われています)という、アメリカの強さの源泉を失ってしまうことになってしまう可能性が高まります。トランプ大統領は勘が人一倍優れているので、何とか納まってくれないかと希望的観測を私は持っています。
日本の株式市場も取引の70%を占める外国人投資家の売りが強いので当面は下げていく傾向だと思いますが、日本企業のファンダメンタルズ(収益力を上げていく基本的な要素)は良好なので、安値で放置されているということで、落ち着いてくれば見直されるということになります。株安の大きな原因になっている円高傾向(外国人投資家はドルで考えているので円高になると売りを出しやすくなる)もトランプ政権の金融政策が見極められるようになるまでは(為替相場は)乱高下することになると思います。DS側からすると、それでトランプ大統領にプレッシャーをかけている面もあるということかもしれません。
私たちに直接影響がある分野では、金利が確実に上がってきていて、ここからもインフレ傾向が確認されます。春闘においても賃上げ傾向がはっきりしてきたので、これも企業業績にとっては値上げをすることで好業績につながっていきます。経営者の方は、値上げに挑戦していただかなければいけないことになりますし、30年続いたデフレ経営からインフレ経営への頭の切り替えをしていただくことが大切になります。個人でも物価の高騰に対応するためには、無理のない範囲で投資を考えて行くことが有効なので、ぜひ勉強を始めていただければと思います。
今週紹介させていただく本は櫻庭露樹著『金運が爆上がりするたこ星人の教え』(KADOKAWA)です。わかりやすく自己啓発の教えを伝える天才である櫻庭大王ならではの本で、お金に対する基本的な向き合い方が自然にわかる内容になっていて、金融詐欺に引っかからないようになるための対処方法なども書かれている、一見ふざけているように見えますが、実は大事なことを教えてくれる良書だと思います。
冒頭から分かりやすい副業詐欺に手を出す、悪い意味でテンプレート(定型文、ひな型)味を感じる今時の若者感に溢れた主人公。登場する金運が云々言い出す謎の存在であるたこ星人もまたその手の詐欺の一端を担っているタイプなのでは……と思ってしまいますが、その教えは極めて真っ当なものです。不幸な原因=お金のない原因を考える、収入に見合った金遣いを意識するなど、確かに必要な要素が多く並びます。お金がないと嘆く人には、使い方そのものに問題があるケースは少なくないでしょう。
お金にしっかりと意識を向ける方法も多く書かれており、それらによってお金を常日頃意識しておくのも確かに必要なことでしょう。生活全般についても見直しを推奨する項目も多く存在します。稼ぐにしても先ずは身の回りや人間関係を整える、これも腑に落ちる内容です。紹介されているものは例えば不要なものはきちんと捨てる、必要なものは躊躇せずに買うなど、これらも必要でありながら完全に実行できている人は少なそうな要素です。また意識の持ち方についても基本をしっかり押さえています。ネガティブにならない、未来のゴールを定める、トラブルに遭遇しても動じない方法、これらも非常に重要です。また詐欺に遭わないための方法も書かれており、実際に詐欺は多種多様化していますし、これも当たり前ですが改めて意識するのも大切でしょう。
お金の引き寄せ方や詐欺の項目でも度々登場するように、結局大切なのは人間関係であり、他人のためにお金を使うのが重要だと説かれている部分は、舩井幸雄の教えにも通ずる部分があり、個人的に最も印象に残った教えです。実践する事で人間性を高めてくれ、結果的に金運を上げてお金を手に入れる事のできる、いい意味でタイトル以上に価値のある一冊ではないでしょうか。
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2025.03.24:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】神社の歩き方 (※舩井勝仁執筆)
2025.03.17:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】超運の法則 (※舩井勝仁執筆)
2025.03.10:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】金運を爆上がりさせる方法 (※舩井勝仁執筆)
2025.03.03:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】いつか知りたかった古事記 (※舩井勝仁執筆)


舩井 勝仁 (ふない かつひと)
![]() 1964年大阪府生まれ。1988年(株)船井総合研究所入社。1998年同社常務取締役 同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。 2008年「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築く」という父・舩井幸雄の思いに共鳴し、(株)船井本社の社長に就任。「有意の人」の集合意識で「ミロクの世」を創る勉強会「にんげんクラブ」を中心に活動を続けた。(※「にんげんクラブ」の活動は2024年3月末に終了) 著書に『生き方の原理を変えよう』 |
佐野 浩一(さの こういち)![]() 株式会社51コラボレーションズ 代表取締役会長 公益財団法人舩井幸雄記念館 代表理事 ライフカラーカウンセラー認定協会 代表 1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。 著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』 |
