日日日是好日 〜熱海だより〜 -熱海秘書 相澤智子-

このページは、2009年11月から(株)船井本社 熱海本社で船井幸雄の秘書として勤務することになった相澤智子(あいざわ さとこ)によるコラムページです。
日々、船井幸雄やまわりの人たちと接する中で気づいたこと、学んだことなどを皆さまにお伝えしていきます。
2010年3月25日
あるがままを受け入れる

  チンチョウゲ
 皆さまこんにちは。

 道を歩いていると、風にのって沈丁花(チンチョウゲ)のよい香りが漂ってきます。
 この香りをかぐと「あぁ、春が来たな〜」と感じるとともに、なぜかとても懐かしい気持ちになります。香りによって昔の記憶や感情が蘇ったりするのは不思議ですね。ずっと昔にこの香りをかいだ時のことを、どこかで覚えているからでしょうか。
 
 調べてみると、この匂いが記憶を呼び覚ます現象を『プルースト効果』と呼ぶそうです。脳内で記憶や情動、感情を司る部位と嗅覚を司る部位が非常に近いため、匂いによって記憶や感情が呼び覚まされることが起こるのではないかといわれています。五感の中でも嗅覚は最も記憶を保持する効果があるのだそうです。その香りを感じていたときに意識していたかどうかは関係なく、脳の奥底へと記憶がインプットされるのだそうです。普段は既に忘れてしまったようなずっと昔の記憶や感情が脳の中に残っているというのは面白いですね。今の何気ない一日も脳の記憶に残っているのでしょうか。もしそうだとすると、できればよい思いをなるべく残したいものですね。


 以前、『鏡の法則』(野口嘉則著 総合法令出版)という本を読んだことがあるのですが、最近また読み直してみました。
 「人生は自分の心を映し出す鏡である」という内容のお話なのですが、この本は読む度にその時の自分の状態によって、いつも新たな発見があります。この法則について理解したつもりでまだまだ理解しきれていないんだなということにいつも気づかされます。
 「よい思いを持てばよいことが引き寄せられる」、だとしたら自分がプラスに変ればいいのですが、わかっているようでできないことってありますよね。人はときにプラス発想よりマイナス発想に支配されやすかったりします。
 そんな時、どうしたらいいか船井はこんなふうに話しています。

 伸びる人、成功する人は、ほぼ間違いなくプラス発想がたの人間です。プラス発想をすると、物事が自然にプラスの方向に展開していくようです。

 ただ、こう説明しても人間は本能的に恐怖を避け、安全を確保しようとしますから、どうしても不安や心配から逃れるのが難しい。そういう人たちは、プラス発想を次のように考えればいいと思います。
 車のギア部分には、必ずニュートラルがあります。プラス発想はあのニュートラルだと思えばいいのです。もし車にニュートラルがなかったら‥‥前進していた車をバックさせるだけで、ギアはたちまち壊れてしまいます。
 ニュートラル自体は積極的な仕事をしませんが、そういう存在があるから車を自在に操ることができるわけです。人生も同じで、自分に起こっていることを、前進だ後退だとか、いい方向だ、悪い方向だなどとすぐに方向づけをしないで、前進、後退は別にして、あるがままにいったん受け入れるのです。
 あるがままということは、どんな人の人生にも使命と役割があるわけですから、どんなことでも使命や役割を果たすための必然的現象であるということになります。だからプラス発想というものは、自分の身に起きたことを何でもかんでも「喜ばしいいこととして受けとめよ」といっているのではありません。
 もし悲しい出来事に出合ったのなら、そのことを素直に受け入れて悲しむ。しかしそこで、「もうダメだ」「おしまいだ」とマイナスの解釈はしないで、「この経験もきっと将来のために活きるはずだ」と思うようにすればよいのです。
 実際、人生を長い目で見てみると、そういう肯定的な受け止め方のくせづけができている人は、自分の人生をよい方向へもっていけますが、否定的な解釈ばかりしている人は、いつまでたってもそういう人生しか送れないようです。なぜかというと、長所をのばしきれないからです。
 どんなことにも「時の役割」というものがあって、物事の成就には一定の時間が必要になります。プラス発想のくせづけができた人は、プラスにプラスをどんどん積み重ねていけるからそれだけ目的地に早く到達できるし、すぐ到達できなくても前進している喜びが味わえます。
                      (『船井幸雄の「人財塾」』(サンマーク出版)より転載)



 無理にプラス発想をしようと考えず、そのときの状態も自分には必要なんだと受け入れることが大事なのですね。止まってしまって、前に進めていないように見える時間も大事なんだと思えるようになりました。
 本当のプラス発想は力が入ったものではなくて、あるがままを受け入れながら前に進むことなんだなと思いました。

 
  暖かくてうとうとするゴンちゃん
 
  事務所の玄関にある水仙
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Profile:相澤智子(あいざわ さとこ)

船井家の愛犬ゴンちゃんと一緒に。

1981年仙台市生まれ。6年間美容室に勤務後、一転して、2008年に船井幸雄グループに入社。学生時代から、船井幸雄の著書を愛読し、2007年の「船井幸雄オープンワールド」に参加。その後、すぐに「にんげんクラブ」に入会。2009年11月より、(株)船井本社の熱海本社にて、船井幸雄の秘書業務に携わる。現在、大好きな船井幸雄のそばで、いろいろな刺激を受けながら楽しく働いている。好きなものは、音楽鑑賞、ジブリ映画、犬。



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