日日日是好日 〜熱海だより〜 -熱海秘書 相澤智子-

このページは、2009年11月から(株)船井本社 熱海本社で船井幸雄の秘書として勤務することになった相澤智子(あいざわ さとこ)によるコラムページです。
日々、船井幸雄やまわりの人たちと接する中で気づいたこと、学んだことなどを皆さまにお伝えしていきます。
2011年9月21日
船井の『友人』であり『師』である政木和三さんについて

 船井が特に親しかった人に政木和三さんがいます。

 政木さんは、1916年生まれで2002年にお亡くなりになりましたが、
関西電気工学科卒業後、大阪帝国大学工学部通信工学研究室に入り、航空工学科、造船工学科、精密工学科等を経て、工学部工作センター長を務められました。

 いままでに政木さんが発明、開発したものは3,000件以上にものぼります。
 
 船井に政木さんがどんな人だったか聞いたところ、
「欲のない、素晴らしい人間性の人だった。
 私に世の中の真理を教えてくれた人の一人だ」と言っていました。


 政木さんがこれまでに発明したものには、自動炊飯器、瞬間湯沸かし器、自動ドア、エレキギター、魚群探知機、CTスキャンなどがあります。
 私たちの生活の中でおなじみのテレビも、政木さんの発明のおかげで、低価格で販売されるようになったそうです。

 また、政木さんはフーチ(振り子のようなもの)を使った人間性測定の名人でした。
 今年9月11日に行われた『にんげんクラブ全国大会』の講演の中でも、船井は政木さんについての話をしていました。
 その講演の中で船井は、

・この世の人間は、本質である魂と、補助存在である肉体の合体したものであること。
・人間は宇宙の根元存在で、生成発展を続けているものであること。

 などについて述べています。
(この講演で船井が伝えたかったことは、9月15日と、9月19日の『いま知らせたいこと』のコーナーで詳しく紹介していますので、ぜひお読みください。)

 
 政木さんは多くの発明をしてきましたが、特許を私物化せず、無償で公開してきました。
 それについて、こんなエピソードがあります。 

 昭和56年、40数年にわたる大阪大学での研究者生活から林原生物化学研究所へと政木さんが移ったときに、日本の五大家電メーカーのトップの人たちがそろって政木さんの元へ訪ねて来たそうです。

 政木さんは、自分の発明を特許の出願だけをして、公表してきました。家電メーカーは、その政木さんの発明を研究し、そのおかげでできた製品はたくさんあるそうです。
 家電メーカーの人たちは長年お世話になったお礼を政木さんに伝えました。
 もしも、政木さんが全ての発明の権利を自分のものにしていたら、何千億円ものロイヤリティーが入っていたそうです。

 政木さんは、自分の発明について、次のように話しています。
『未来への発想法』東洋経済刊より)


 そもそも発明というものは、一つの真理をみつけて、その論理に従って肉付けし、応用していけば新製品となり、発売することができるわけで、私の発明、発見したものも、どんどん活用していただければよし、としていたのである。
 私の発明品、開発品は、自分の欲望を捨て、多くの人の幸せのため、喜びのためにと追い求めていったことの結果として生まれたものだと思っている。



 政木さんは、社会に貢献しよう!という気持ちでいたわけではなく、ただ、自分がたくさんできる発明を世に出し提供していました。

 無欲であること。このような政木さんだからこそ、宇宙とつながるように、たくさんの発明ができたのだろうと思います。
 無欲のとき、宇宙(神さま?)は、力を貸してくれるように思います。

 政木さんの著書『精神エネルギー』(旺文社刊)にはこんなことが書かれていました。

 某日、ある会社の社長が、「運営も軌道に乗り、私が引退しても経営ができるから、これからは欲望を捨てて社会奉仕をします」と言われた。
 そこで私は、「社会奉仕をしたいというのは、最大の欲望ですよ。社会奉仕は、するものではなく、自分の行為が社会のために役立つことです。貴社の製品を社会が求めているものならば、さらに規模を大きくして、販売量を増加し、もっともっともうけることですよ。会社がもうかり、社長も収入が多くなり、社員もうるおい、多くのお客様にも喜びを与えることになれば、それが社会奉仕です。会社がもうかることは、有益な商品が社会に出回り、一般の人々にも恩恵を授けることになります。引退なんか考えずに、会社の繁栄を図ることが真の社会貢献ではないでしょうか」‥‥‥(ここまで)



 誰かの役に立とうと考えること。これは、一つ間違えば、自分の「欲」になってしまいます。自己を満足させるための奉仕ではなく、自分の無意識の行いが、誰かの役に立つ。これが、私たちが目指すものではないかと思います。

 自分の欲を捨て、ただただ自分がすべきことを出来る人。感謝の気持ちで過ごせる人。このような「当たり前のこと」ができる人が、世の中を明るくできるのだと思います。

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Profile:相澤智子(あいざわ さとこ)

船井家の愛犬ゴンちゃんと一緒に。

1981年仙台市生まれ。6年間美容室に勤務後、一転して、2008年に船井幸雄グループに入社。学生時代から、船井幸雄の著書を愛読し、2007年の「船井幸雄オープンワールド」に参加。その後、すぐに「にんげんクラブ」に入会。2009年11月より、(株)船井本社の熱海本社にて、船井幸雄の秘書業務に携わる。現在、大好きな船井幸雄のそばで、いろいろな刺激を受けながら楽しく働いている。好きなものは、音楽鑑賞、ジブリ映画、犬。



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