船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる

このページは、船井本社グループスタッフによるコラムページです。 「これからは“本音”で生きるのがよい。そのためには“本物の人間”になることが大事」という舩井幸雄の思想のもと、このページでは、社員が“本物の人間”になることを目指し、毎日の生活を送る中で感じていること、皆さまに伝えたいことなどを“本音ベース”で語っていきます。

書:佐野浩一
船井幸雄グループ社員の日々もの思ひ、考へる あの社員の一日を公開!
“差別”から歴史を読み解く岸田秀さん
2017.10.24(Tue)
社名:(株)船井本社 『舩井幸雄.com』&『舩井メールクラブ』事務局
名前:藤原 かおり

 皆さまこんにちは。(株)船井本社『舩井幸雄.com』事務局&『舩井メールクラブ』事務局の藤原かおりです。
 関東では昨日の朝、台風の影響で豪雨でしたが、午後からは台風一過で久々に清々しいお天気でした。今日も爽やかなお天気です。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
 さて、私は過去の社員コラムの中でも何度か紹介させていただいたことがある()思想家の岸田秀さんの長年のファンなのですが、最近、久しぶりにネット上で検索をしてみると、以前に比べて岸田さんに関してヒットする情報が格段に増えていて、注目度がまた上がっているのかな、ととても嬉しく思っています。
 その中でも、岸田秀さんの和光大学教授としての最終講義の『ある西洋史』というのがユーチューブにアップされていて驚きました。
https://www.youtube.com/watch?v=rhxdU_9PoOM

 というのも、私はこの講義内容を書籍『岸田秀 最終講義DVD本』で読み(講義の映像も収録されたDVD本だったのですが、中古で購入したのでDVDは付いていませんでした)、その内容に衝撃を受けたので、その要点をメモして、生前の舩井幸雄と熱海で打ち合わせをさせてもらった時にその内容を紹介し、「どう思いますか?」と舩井に感想を聞いたことがあったのです。
 舩井幸雄が亡くなる前の年(2013年)で、たしか最後から2番目に会った時だったと思います。もう舩井は筆談の状態でした。

 そして、その内容というのは、

・岸田秀さんは、人間は本能が壊れて幻想の世界に迷い込んでしまっている存在なので、この世の中は「唯物論」ならぬ「唯幻論」で説明できる、としている。

・人類のそもそもの起源はアフリカで、黒人が最初に発生した。その中から突然変異で、メラニンが欠乏したアルビノ(白子)が生まれた。それが白人の起源である。白人は黒人に差別され、アフリカから北の寒い不毛の土地(ヨーロッパ)に追いやられた。
そして歴史というのは繰り返すもの。

・白人は劣性遺伝子で、黒人が白人と交わると黒人の遺伝子が勝つ。だから白人と黒人は人為的に交わらなかった。最初に黒人が白人を差別した。人種が先にあって人種差別が生じたのではなく、そもそも人種差別がなかったら白人、黒人の区別がなくなり人種は存在しなかった。(※黄色人種のことはここでは置いておきます。)

・エジプト帝国が世界で初めての大きな征服帝国で、その中で白人は黒人に奴隷として虐げられていた。その白人奴隷がモーゼに率いられてエジプトを脱出し(出エジプト)、カナン(現在のパレスチナ)にたどり着いてイスラエルという国をつくった。
しかしそのイスラエルも周辺国に侵略されつぶされた。つまりイスラエルというのは、差別された白人の逃亡奴隷が作った国だが、また潰されて二重に差別された国と言える。時を経てイスラエルは再建されたが、その時イスラエルはローマ帝国の植民地となっていた。
イスラエルはローマ帝国の植民地だから、イスラエルの支配層はローマ帝国に迎合して言いなりになっていた。そのイスラエルの支配層に反抗して出てきたのがイエス・キリスト一派だった(日本で言うとアメリカに従属する自民党に反抗する新政府のようなもの)。
しかしそんなイエス・キリスト一派は、差別され、つかまって処刑されてしまう。イスラエル(ユダヤ)の支配層もイエス・キリストの処刑に賛成だった。
つまり、キリスト教というのは、ローマ帝国に差別(支配)されたユダヤ人の中でさらに差別された人たちがつくった宗教。しかしイエスが亡くなった後、パウロがつくったキリスト教が、ローマ帝国の下層民に受け入れられる。というのもキリスト教というのは、被差別者の宗教だから、ローマ帝国での被差別者(下層民)であるゲルマン人などには受け入れられたのだ。そしてしだいにローマ帝国全体にキリスト教が広まり、ローマ帝国の国教にまでなった。

・その後、ローマ帝国はヨーロッパにキリスト教を押し付け、キリスト教はヨーロッパ全域に広まって行った。なぜキリスト教がヨーロッパで広まったかというと、ヨーロッパ人というのは、そもそもアフリカで黒人に差別されて追いやられた被差別民族だったから。

・だからヨーロッパ人というのは、(黒人から)差別され、ローマ帝国からも差別されてできたキリスト教を、差別されて押し付けられるという三重に差別された人たちであるが、その「差別される」ということが大きなエネルギーになっていく。
というのも、差別された人ほどがんばるものだからだ。日本でも、幕末から明治にかけて欧米列強に差別された敗北感や劣等感が、近代日本設立へのエネルギー源になった。

・その三重に差別されたヨーロッパ人の中でさらに差別されたのがプロテスタントで、そのプロテスタントの一派のピューリタンが逃げて行って建国したのがアメリカという国。
だからアメリカという国は四重に差別された人たちによって作られた国である。


 ……という内容を、「こういう説を岸田秀さんは言っていますが、どう思われますか?」と、つたないながらも私は舩井幸雄に説明して聞いてみたのです。
 すると舩井は、人類の起源や白人と黒人の力関係、キリスト教の成り立ちやアメリカという国については、「まあ、そうかもしれない」という感じで特に触れなかったと思うのですが、岸田さんの唱える「唯幻論」については、筆談で「僕はこの世は幻想でできているのではなく、人の想いでつくられていると思う」と書いていました。

 それにしても、人類の歴史を「差別される」というエネルギーで読み解く岸田さんの独特の視点は面白いな、と思います。たしかに言われてみると、人間が最も大きなエネルギーを持つのは、不当に差別されて「くやしい。今に見ていろ、見返してやる!」という感情だとも思います。
 実際、舩井幸雄も、経営コンサルタントが真っ当な職業として認知されていなかった頃、新幹線で隣の席になった人と、それまで仲良くしゃべっていたのに、「経営コンサルタント」という肩書の名刺を渡したらバカにされ(差別され)たことがきっかけになり奮起し、船井総研を世界で初めて上場させるに至りました。それほど「くやしい」という思いはエネルギーが強いと思うのです。
 となると、今の世の中でも、差別とまでいかなくても不当に(本当に)くやしい思いをさせられている人はどういう人たちかに関心を持ち、焦点を当てていくことは、これからの流れをよむ上でも大事なことなのではないかと思いますが、いかがでしょうか?


2周目:「鳥インフルエンザからニワトリを想う」
3周目:「日本の独立と個人の自立」
4周目:「資本主義について思うこと」
5周目:「“野性”を目覚めさせるには・・・」
6周目:「にんげんクラブ全国大会で気づいた“つながり”」
7周目:「歪みを正す方法」
8周目:「“グレー”からの脱却」
9周目:「“コンサバ”に思う」
10周目:「“野菜”は本当に健康にいいのか?」
11周目:「ロンドン・シティで感じた意外な“気”」
12周目:「フリーエネルギーとUFOの関係」
13周目:「最近読んでショックを受けた本」
14周目:「“寄り添う”ということ」
15周目:「“五井野イズム”に触れて……」
16周目:「秘伝のお茶と新コラム」
17周目:「偶然とは思えない3つのこと」
18周目:「「本物」は野性的!?」
19周目:「日本人の「水戸黄門」幻想」
20周目:「嫉妬の時代」
21周目:「久しぶりに会った舩井幸雄」
22周目:「舩井幸雄との出会いを思い出してみました。」
23周目:「後から思い出してみるといろいろシンクロがあったこと。」
24周目:「竹中平蔵とは何者か。」
25周目:「足指から目覚める?」
26周目:「舩井SAKIGAKEフォーラムが無事終わりました。」
27周目:「私にとっての12月25日」
28周目:「“本物の健康”を追求するセミナー」
29周目:「最近ビックリした、アンチエイジングのエネルギー」
30周目:「舩井幸雄の「氣」の力を想う」
31周目:「「願い」のちから」
32周目:「本物時代の到来」
33周目:「Dr.コパさん」
34周目:「一神教vs多神教」
35周目:「空海から義経へ」
36周目:「“ミンパク”を知っていますか?」
37周目:「人生に難がやってくる意味」
38周目:「旅先でのシンクロ」
39周目:「オザケンの「うさぎ!」」
40周目:「宇宙での生活」
41周目:「最近のおススメ!2つ」
42周目:「竹田和平さんがメンターと出会われた神社」
43周目:「『君の名は。』とムー」
44周目:「卵がけごはんがごちそうになる・・・」
45周目:「「雑草魂」はもう古い?」
46周目:「銀座のはちみつ」
47周目:「ひょっこり見つかった舩井幸雄の健康情報」
48周目:「加計学園問題で揺れる今治市の可能性」
49周目:「“品格”について考えてみる。」

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