トップが語る、「いま、伝えたいこと」
今月(2005年9月)15日の朝日新聞に編集委員の松本仁一さんが『ワールド くりっく』というページで、「アフリカの携帯ブーム。それは“中抜き”文明だ」という実に興味深い一文を書いていました。
それによるとアフリカ各国では携帯電話、飛行機が発達しているそうです。
その理由は、「手入れが悪くて電話線が保守ができてない。道路も鉄道も同様だからだ」・・・・ということでした。
このことは、かつて独立後10年ぐらいたった時のジャマイカを訪ね、道路も車もこわれっぱなし、穴ぼこだらけにびっくりした私にはよく理解できます。
当時ジャマイカ滞在の日本の外交官からは「独立後英国人が引きあげたので、だれも一切補修をしなくなったからです。この国の人は補修とか保守などについては、一切教育、訓練されていないのですよ」と説明を受けました。
松本仁一さんは、この記事の最後につぎのように書いています。
道路や鉄道が信頼できないということになると、人々は飛行機を使う。飛行機なら途中の線路や舗装の保守点検が必要ないからだ。
マリの首都バマコから古都トンブクトゥまで、鉄道はない。道路は雨が降れば使えない。
乗り物は飛行機しかない。かくて機内は、ニワトリ連れの老人や野菜カゴを持った主婦でいっぱいになる。
日本は明治維新以来130年、鉄道、道路、電話を営々と発展させ、その上で飛行機や携帯を取り入れた。しかしアフリカは地味で手間のかかる中間のプロセスを飛ばしてしまった。「中抜き文明」なのである。アフリカにはメンテナンスの概念がないのだという人がいるが、それは違う。
たとえばケニアのモンバサ鉄道だ。首都ナイロビから海岸のモンバサまで500キロを走る。英植民地時代の古い車両だが、きちんと手入れされ、ほぼ定刻の運行だ。車内はクレオソートで定期的に消毒されている。
6時を過ぎると乗務員がベッドをつくりに来る。上段のベッドを引き出し、のりのきいたシーツを敷き、毛布をシーツでくるみ、端をベッドに折り込む。みごとな手並みだ。
適切な教育と訓練、それと「努力すれば報われる」システムさえあれば、こうした技術は維持できる。その手順をパスして、先進国で開発された技術の上澄みだけが導入される。それで利益をあげているのは、いつも先進国の大資本なのである(抜粋ここまで)。
ともかくニートやフリーターのふえている日本でも、このことは気にしなければならないことだと思います。
教育とは才能を引き出すこと、訓練とは慣れさせ、くせづけることですが、ともに、人が人らしく生きるには絶対に必要なことです。
心したいことだと思います。
=以上=
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